● レイヤーを大量に作る人向け機能

　Photoshop でコラージュなどの作品を作っていると、必然的に [ レイヤー ] がかなりの数になっていき、いざというときに目的のレイヤーを探すのが困難になる場合があります。CS6 の [ レイヤー ] パレットには、そんなときに便利な [ レイヤー ] の検索機能が搭載されました。

　画面１を見てください。CS6 の [ レイヤー ] パネルには、[ 描画モード ] オプションの上に、[ レイヤーフィルタリング ] 用のオプションが用意されました。フィルタリングできる項目は以下の６つです。

　　[ 種類 ]
　　[ 名前 ]
　　[ 効果 ]
　　[ モード ]
　　[ 属性 ]
　　[ カラー ]

　プルダウンリストから任意の項目を選ぶと、その右にあるオプションが、それぞれの項目のものに変化します。初期設定では [ 種類 ] が選ばれており、その右には [ レイヤー ] パネルで作れる各種 [ レイヤー ] がアイコンで表示されています。

 

● 使い方は簡単

　フィルターの種類を選ぶプルダウンリストから、フィルタリングしたい項目を選び、右側のオプションで任意の項目を選ぶだけで、簡単に目的の [ レイヤー ] だけを抽出して [ レイヤー ] パネルに表示できます。たとえば、[ 描画モード ] で [ カラー比較（明） ] を適用した [ レイヤー ] を探したいときは、画面５のように [ モード ] を選び、右側のオプションで [ カラー比較（明） ] を選択します。すると、[ レイヤー ] パネルには [ カラー比較（明） ] が適用された [ レイヤー ] だけが表示されるので、ここで該当する [ レイヤー ] を選択した後で、[ レイヤーフィルタリングのオンとオフを切り替え ] ボタンをオフにすれば、選択した [ レイヤー ] が選択された状態のまま、全 [ レイヤー ] が表示されます。

　[ 名前 ] のオプションでは、[ レイヤー ] に付けた名前の一部だけを入力、たとえば 「 写真 」 と入力すれば、「 海の写真 」 と 「 写真補正 」 といった名前が付いた [ レイヤー ] もしくは [ グループ ] が表示されます。

● フィルタリングの解除

　フィルタリングの解除は、フィルターオプションの右端にある [ レイヤーフィルタリングのオンとオフの切り替え ] ボタンをクリックしてオフにします。フィルタリングをオフにしてから、再度別の目的でフィルタリングするときは、もう一度このボタンをクリックしてオンにしてから、目的のフィルター選びます。ここが少しややこしい気がしますが、ここで試用しているのはベータ版ですので、製品版のときは少し仕様が変わっているかもしれません。

 

● 見た目にわかりにく [ レイヤー ] を探す

　この [ レイヤー ] のフィルタリングは、[ レイヤー ] パネルでは見た目にどんな効果を適用しているのかがわかりにくい [ レイヤー ] を探すのに便利です。たとえば、[ 描画モード ] が適用された [ レイヤー ] です。こうした [ レイヤー ] は、その [ レイヤー ] を選択した状態にして [ 描画モード ] オプションを見ないと、[ 通常 ] かそれ以外の [ 描画モード ] かがわかりません。以前のバージョンでは、 [ 描画モード ] 以外に[ レイヤースタイル ] の [ 高度な合成 ] が適用されている [ レイヤー ] も探しにくかったのですが、CS6 からは右端に マークが付くので探すのが簡単になりました。

　ここでふと気づくのは、[ 高度な合成 ] を適用した [ レイヤー ] に マークを付けるのであれば、[ 通常 ] 以外の [ 描画モード ] を適用している [ レイヤー ] にも何かマークを付ければいいのに…ということです。ちょっと不思議ですが、まぁ、製品版では改良されているかもしれませんね。

 

● 空白のレイヤーを探せるのはとても便利

　個人的にとても便利だと思ったのは、[ 属性 ] で [ 空白 ] の [ レイヤー ] を探せることです。[ レイヤー ] を大量に作る人ならピンとくるかもしれませんが、結構この無駄な空白 [ レイヤー ] って作ってしまうものだと思うのですがいかがでしょう。空白の [ レイヤー ] はファイル容量にも影響してきますので、無駄なものはフィルタリングで抽出して、一斉に削除してしまうことができます。