● 大きく刷新された外観
従来バージョンの Photoshop に比べて次期 Adobe Photoshop CS6 の大きく異なる点は、その外観にあります。画面1で一目瞭然ですが、CS6 では、濃いグレーを基調にした外観になっています。まるで、Photoshop Lightroom や Photoshop Elements のようですね。これは、アドビ システムズ社の他製品 ( 動画編集ソフトなど ) と外観を似させることで、見た目の親和性を高めているとのこと。このイメージチェンジには賛否両論ありそうですが、写真を編集するソフトウェアとしては、グレーを基調にすることで編集対象物により注目しやすくなるので、歓迎すべき変更だと筆者は思います。使い始めは従来と違い過ぎるので少々違和感を覚えましたが、馴れてくると落ち着いた色調に好感が持てるようになりました。
● 細かい UI もいろいろと変更された
UI、つまり、ユーザーインターフェイスのことですが、CS6 でも UI がいろいろと変更されています。一例としては、画面2と画面3を見てください。これは、[ メニューバー ] と [ ワークスペース ] に関連する変更です。この中でも、画像ウインドウの [ アレンジ ] に関する変更は、個人的に少し残念です。たとえば複数の画像ウインドウを並べて表示する際、CS5 では ボタンをクリックで表示されるメニューから選ぶという、2ステップの操作でしたが、CS6 では [ ウィンドウ ] → [ アレンジ ] → [ ( いずれかのコマンド ) ] と、3ステップになってしまいました。ただ、Photoshop を操作するときにアクセスキーによるキーボード操作を多用しているユーザーであれば、[ Alt ] + [ W ] → [ A ] → [ ( 数字キー ) ] とできるので、操作しやすくなったことは間違いありません。
● トータル評価で 「 ○ 」
Photoshop のように業務用で多く使われるソフトウェアの場合、UI の変更は慎重にしなければならないと私は思っています。なぜなら、ショートカットキーやアクセスキーを多用するユーザーが多いと思うからで、その辺りが変更されるとかえって使いづらくなるからです。Photoshop は従来よりそういった UI の変更が多く、その点ではちょっと…と思うこともあるのですが、今回は総合的にみてより使いやすくなっていると思うので、評価したいと思います。