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2008年 09月 03日 水曜日 |
新しいレンズで料理写真に挑戦 |
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お久しぶりです。なんと 8 ヶ月ぶりです。「モテ写 on The Web 」 も 更新しないままで、本当に申し訳ないっ! というのも実は今、とある会社で 11 年ぶりのサラリーマンをやっておりまして、フリーランスでの仕事にほとんど手をつける暇がない状態でございます。そんなわけで書籍や TV 出演の依頼も断りっぱなしの髭なのですが、先週、本サイトの神崎 P から電話がありまして、
「 おい髭達磨! いい加減にスタグラ更新しろや、ごるぁっ! モテ写 on The Web の第 4 回はどうなったんだ! ええっ? 読者からクレームの嵐じゃねぇか。ああん? これ以上更新しねぇと、簀巻きにして隅田川に浮かべるぞ! うりゃっ! とりあえずプチ日記でいいから、新しく買ったっていうレンズの話でも書きやがれってんだ! どわっ!」
てな感じで脅されました。いやですねぇ粗暴なオヤジは。でもまぁ、確かに 8 ヶ月は長い。いくらなんでもサボりすぎ。じゃぁ、モテ写 on The Web は時間がかかるから、とりあえずプチ日記でレンズの話でもするかってことで、本題です。
ラリーマンのお仕事が忙しいとはいえ、髭の写真狂いが収まったというわけでもなく、相変わらず写真だけは撮ってます。んで、せっかく E-3 を買ったんだからと、フォーサーズレンズもそれなりのものを取り揃えたいなぁなんて考えて、写真1の 3 種類のレンズを購入しました。超広角ズームと、F1.4 の単焦点標準レンズ。そして、今年の 3 月に出たばかりのズーム全域 F2.0 の標準ズームです。E-1 が出たばかりの頃のフォーサーズレンズは、どれもちょっと物足りない感じがしましたが、これら 3 つのレンズはとても魅力的です。特に最近のお気に入りは写真2のオリンパス製 28-70mm (35mm 換算) F2.0 標準ズームのズイコーレンズです。なにがお気に入りって、どの焦点距離でもボケ足がキレイ! 描写力も抜群です。カメラのレビュワーの間では、こんなに重たくて、でかくて高価なのを誰が買うんだと、いろいろ評判が悪い ( ? ) レンズですが、髭はお構い無しに買いました。( 笑 ) 確かにカメラ本体やレンズを小さくできるというフォーサーズのメリットを完全に無視した設計ですし、標準ズームとしては、税込 309,750 円 ( メーカー希望小売価格 ) はやっぱり高価。それでも、レンズ構成 17 群 18 枚で、ED レンズ 2 枚、非球面 ED レンズ 1 枚、非球面レンズ 1 枚という、滅茶苦茶に奢った作りは、オリンパスの技術の結晶だとも言えますし、実際、安価な標準ズームレンズとで描写力を比べればその差は歴然。ズーム全域、すべての絞り値で安定したシャープでクリアな描写が得られます。歪曲収差や周辺光量の低下もほとんど見られません。重さにしたって、自称体育会系カメラマンの髭にとっては、たかが 900g です。カメラ本体と合わせて 2kg 程度なら、1/8 秒でも片手で安定して持てなければ男じゃありません。( 笑 ) だいたい 900g が重いだなんて、最近のカメラ雑誌のレビュワーが貧弱すぎなんですよ。女子供が扱えないほどデカくて重いレンズを痩せ我慢しながら使ってこそ男の中の男です。まっ、普通に写真好きな人は、重たいレンズなんかで痩せ我慢する必要はまったくもってないんですけどね。
んなデカくて重いレンズを使って最初に撮った写真が写真4です。女性を撮るために買ったレンズなのに、何故か物撮りです。しかも、生まれて初めての料理の撮影です。仕事の依頼主は、本サイトでお馴染みの澤口留美なんですが、彼女、新しい会社を立ち上げまして、京都の老舗割烹料理店を買ったんですよ。んで、髭にその店の Web に使う写真 ( 現在リニューアル中で、髭の写真は使われていません ) を撮ってくれと言ってきたわけです。まったく、飲食業の素人が割烹料理店を買うのも無茶ですが、人物写真しか撮れない髭に料理の写真を撮れというのも非常に無茶です。女性を撮るためにこの世に生を受けたと思っている髭ですので、物撮りなんて、ましてやシズル感を出すのが超難しいと言われている料理なんて撮れませんよ。大体が、照明の当てかたすら知らない髭ですし、「 可愛いよ 」 と囁いて表情を変えない被写体なんて髭の被写体じゃありません。そういうわけで何度も断ったんですが、「 撮影の後で美味しい日本料理が食べられるわよ〜 」 という甘い誘惑に負けて、行ってきました真夏の蒸し暑い京都へ……。
初めにもプロと名乗るのなら、料理の誘惑ごときに負けて、自信のない仕事を請けてはいけません。どうしても請けなければならないのであれば、事前の準備と練習を怠ってはなりません。ええ、髭も準備しましたよ。物撮りライティングの本をアマゾンで購入して。ただ、髭には本を買っただけで読んだ気になってしまう悪い癖がありまして、アマゾンから届いたライティングの本は、未だに開封されていません……。まぁなんとかなるさと、人物撮影用の 40kg を超える機材を担いで京都まで行ってきたわけですが、やっぱりロケハンもしないで現地に行くのはマズイです。持参したディフューザーがあまり芳しくないことに気付いて、撮影を一時中断して、カメラ機材屋探しをしたんですが、残念ながらディフューザーを売っているようなお店がない! 仕方が無いので新京極の土産物屋に行って、ディフューザー代わりの和紙を何種類か購入しました。 ( 写真5の右端のストロボ手前にぶら下げたのが和紙 ) この和紙製ディフューザーが結構いい味を出してくれたので、まっ、怪我の功名ということにしておきます。
かし、料理の写真というのは難しいです。一番難しいのは、なんと言っても照明です。正面から光を当てるのがご法度というのは人物写真と同じですが、どの程度、どの角度で影を作ればいいのかが見当もつきません。でも初心者というのは怖いもの知らずで、一番美味しそうに影ができる、料理が映えると思われる場所にストロボを置いて、「 えいやっ 」 で撮ってしまいました。今にして思えば、もっとこうしたらよかったのにということがたくさんありますけどね。次に難しかったのが器の位置です。本来の日本料理の作法に則れば、写真4のような置き方はありえません。はじめは花板さんに作法どおりに置いてもらったのですが、それだとご飯が手前に来てしまい、ちょっと華やかさに影響が出てしまうんです。いろいろ悩んだ末、写真のように置いてみました。これも今思うと、もっとやりようがあったように感じます。また、周囲に置いた小物もちょっとやりすぎ感がありますしね……。やっぱり髭は料理写真専門家には程遠いようです。
談ですが、この 「 割烹たんたか 」 は、名門料亭 「 たん熊 」 で活躍された料理人の故・三津川隆氏が、 「 たん熊 」 から暖簾分け ( 孫店 ) を許されて、1969 年に創業したお店です。何度もテレビや雑誌に取り上げられたことがあるのでご存知の方もいらっしゃるでしょうが、小学館の漫画 「 新・味いちもんめ 」 に登場する ( 第 14 巻以降 ) 板前割烹料理店 「 さんたか 」 のモデルになった店というのは、あまり知られていないようです。劇中で描かれている 「 さんたか 」 の店舗は、実際の 「 たんたか 」 と大きく異なりますが、お店でのエピソードや、登場するお客のイメージは、作者が 「 たんたか 」 で取材した内容を題材にしているそうです。写真6が 「 たんたか 」 の玄関ですが、「 新・味いちもんめ 第 14 巻 」 の第 8 話で主人公が醤油屋の女将に無理やり連れていかれる 「 梅乃 四条店 」 の玄関イメージで一度だけ登場します。
達磨のプチ日記にしては、珍しく女性の写真が出てこないと、ここまで読んで思った読者も多いことでしょうね。そりゃ確かに髭は、前後の脈絡も考えずに女性の写真を載せる奴ですが、これまでだってそんな回もあったはずです。でもやっぱり女性の写真がないと寂しいと思ったので、つい最近、写真2のレンズで撮った女性の写真を掲載しておきます。実はこの女性、髭が今働いている会社の社長です。「 髭達磨は女性社長の下でしか働かないのかっ!」 って声が聞こえてきそうですが、ええ、その通りです。悪いですか? で、次回のプチ日記も、この女性社長の写真で、新しいレンズとフィルターの感想でも書こうかなぁなんて思っています。
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14-35mm F2.0 レンズで、焦点距離 70mm 、絞り値 F2.5 での撮影。キレイにボケてくれています。左目と鼻の間辺りにピンを当てればよかったんですけどねぇ。 |
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2008 年 3 月に発売された オリンパス製 28-70mm (35mm 換算) F2.0 標準ズームのズイコーレンズ。ズーム全域で F2.0 が使えるという極めて珍しいレンズです。どの焦点距離でもボケ足がキレイだし、超音波駆動方式 SWD による AF もスムーズでよろし。ただ、Φ86 x 123mm のサイズで、900g という重量は、ボディの小さな E-3 にはちょっと不釣合い。E-3 との組み合わせで約 1.7kg 。パワーバッテリーホルダー HLD-4 と組み合わせると 2.0kg を超えてしまいます。 |
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料理専門の写真家から見たら鼻で笑われるでしょうが、初めて日本料理を撮りました。いやぁ難しい。それぞれの器の配置も難しいけど、何が一番難しいって、照明です。写真のすべてが独学の髭にとっては、新しい領域へのチャレンジでした。ちなみに写真はランチメニューです。お昼から豪華ですな。 |
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京都の木屋町にある割烹たんたかのお座敷での撮影でしたが、撮影スペースが満足に取れなくて四苦八苦。持参したディフューザーだと雰囲気が出なかったので、新京極の土産物屋で買った和紙をディフューザー代わりに使いました。 |
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京都割烹 「 たんたか 」 の玄関です。しっとりとした空気感が欲しかったので、芸がないと怒られるかもしれませんが、店先に水を撒いてもらいました。真夏の 19 時だったので、水はすぐに蒸発して、周囲も湿った感じになりました。 |
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写真7は、実は 2 枚の写真を Photoshop で合成したものです。見比べてもらえばわかりますが、店の火入れ看板がそうです。また、余計な部分は暗い方の写真のパーツを使って暗く隠しています。 |
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7-14mm ( 35mm 換算で 14-28mm )の超広角ズームレンズを使うと、引きが使えない狭いカウンターもこの通り。このレンズ、本当は女性を撮るために購入したのですが、専ら室内撮影に使っています。人物を超広角で撮影するのは難しいものですが、上手く撮るとダイナミックな写真が撮れます。今度スタグラ用にチャレンジしてご紹介しますね。 |
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