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旅と写真のいい関係
#01 行くぜっ! 海外撮影旅行 <準備編> 2013/07/11
 
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もうすぐ夏休み! 海外撮影旅行を計画している人に朗報です。海外取材旅行の経験が豊富なフォトジャーナリストの柴田誠が、そのノウハウを教えちゃう「 旅と写真のいい関係 」。第1回目は、失敗しないための準備編です。<はじめに>
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▼目次  

出発前にやっておきたい
カメラの準備

カメラ以外には
どんな準備をしなきゃいけない?
 
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 まもなく夏休みシーズンに突入! 円安が進んでいるとは言え、「 ムシ暑い日本を離れて、どっか海外に撮影旅行にでも行ってみたいなぁ 」と考えている人も少なくないに違いない。家族のためでも、友人と遊ぶためでもなく、自分の作品作りのために旅に出る。旅の目的が明確になるだけで、ワクワクしてくる。どこに行くか、何日行くか、誰と行くか……。そんな旅行の計画を立てている時が、一番楽しい時間なのかもしれないが、撮影旅行となると何かと準備が大変そうな予感。海外旅行には何度か行ったことがあるけど、一体何から手をつけたらいいの? 大丈夫かぁ、オレ? そんな皆さんの不安を一気に解消しようというのが、この連載。この夏の撮影旅行の参考にして、快適な撮影旅行を目指そうぜっ!
   
■ 出発前にやっておきたいカメラの準備
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コンセントの形状と電圧は国や地域によって異なる。アダプターがないと充電ができない。

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マルチ対応のアダプター。組み合わせ方で形状が変わり、あらゆるコンセントに対応する。

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USB で充電できる機器も多いので、USB ポートを用意しておくと便利だ。

 海外に撮影旅行に出掛けようと思ったら、まず考えなくてはいけないのがカメラのこと。デジタルカメラは、電源がなくなってしまえばただの箱。重いだけで何の約にも立たない。だから、電源の確保が何よりも重要になる。充電器と予備のバッテリーはもちろん必須だが、海外で問題になるのはコンセントだ。コンセントの形状と電圧は国や地域によって異なるため、コンセントの形状に合ったアダプターを用意しないと、バッテリーを充電することができない。目的地が決まったら、まずはそこで使えるコンセントの形状をチェック! 幾つかの国を巡る場合には、忘れずにすべての行き先を確認しておこう。

 また、カメラ以外にもスマートフォンやタブレット PC など、毎日充電を必要とするモノを持っていくことになるわけだが、持って行く電子機器が増えれば、それだけ充電の心配をしなくてはいけなくなる。充電器やケーブルは専用のものも多いので、忘れずに持って行こう。ちなみに、最近の充電器やバッテリーは、100〜240V のマルチ対応になっているので、変圧器を用意する必要はほとんどない。でも、たま〜に 100V の国内仕様のものもあったりするので、持って行くすべての機器を事前にチェックしておきたい。

 改めて言うまでもなく、記録メディアも複数枚用意しておくのが鉄則だ。もちろん撮影旅行なんだから、ついつい撮り過ぎちゃうという心配も必要なのだが、海外に出掛ける場合には「 もし、カメラが盗難にあったら…… 」という心配もしなくてはいけない。カメラが盗まれてしまったら、その中に入れてある記録メディアも一緒になくなってしまう。そのメディアが戻って来ることは、まずあり得ないからだ。せっかく撮ったデータがまるごと無くなってしまうのを防ぐには、取り終わったデータはなるべく持ち歩かないこと。私は記録メディアを1日1枚ずつ、毎日入れ替えて使うようにしている。そうしておけば、最悪の場合でも前の日までのデータは確実に手元に残すことができるし、後の整理も楽になる。

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データのバックアップを取っておくための外付け HDD。あくまでも一時保存用。

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街のスナップなら、これだけで充分。OLYMPUS PEN E-P5 と交換レンズ。

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持って行く記録メディアは、枚数も容量も余裕を持つべし。

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アダプターやケーブル類はまとめて持って行く。本来は洗面道具入れだったものを流用。

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最近お気に入りのカメラバッグは、VANGARD の THE HERALDER38。上部のファスナーを開けて、素早く機材を取り出せる。ノート PC も取り出せる開口部の広さと大容量が、撮影旅行には最適。

 さらに、ノートパソコンと一緒に外付け HDD を持って行き、バックアップを取るというのも毎晩ホテルで必ずやる作業のひとつ。その場合も撮影したデータはすぐに消さずに、家に戻ってきてから整理するようにしている。二重にバックアップを取ってあれば、何かのトラブルでデータが破損してしまっても、すべてのデータが消えてしまうことはまずない。充電とデータのバックアップ作業は、撮影旅行に出掛けたときの毎日の習慣になっている。

 「 記録メディアや外付け HDD は、現地買えばいいや 」と思うかもしれないが、機器の相性の問題等もあるため、現地購入はあまりお勧めできない。しかも、日本よりも高額だったり、必要な容量のものが手に入らないという可能性も充分あり得る。何よりも、そんな買い物に時間をかけるくらいなら、撮影や移動に時間をかけ方がいい。できるだけ日本で購入して、事前にしっかりと動作チェックをしておきたい。

 目的地に着いてから後悔しないためには、カメラの動作チェックとメンテナンスも出発前にやっておく必要がある。もちろん、レンズクロスやブロアーといった最低限のクリーニングキットは持って行くが、センサークリーニングとファームウェアのアップデートも忘れずに。目的地がどこなのかによって、現地でのクリーニングのレベルも頻度も変わってくるが、レンズ交換を少なくする方法として、高倍率ズームレンズを持っていくというのもあり。どんな撮影がしたいのかに合わせて、持っていく機材を厳選しよう。機材を運ぶだけで疲れてしまっては、何のための撮影旅行なのか分からなくなってしまうからだ。

 さて、カメラの準備ができたら次はカメラバッグ。せっかくの撮影旅行だからと、バッグまで新調する必要はない。普段使っているバッグで特に問題はないし、使い慣れたものの方がむしろいい。いきなり新しいバッグを持っていくと、馴染んでいない分、使いにくいと感じることも多く、ポケットの多いカメラバッグでは、どこに何を入れたのかが分からなくなってしまうこともよくある。しかも慣れていないバッグは、置き忘れもしやすいので、注意が必要になる。そんな余計な気を遣うくらいなら、使い慣れたバッグを遣い倒した方がいい。

 また、カメラをぶら下げて歩くことは、場所によっては盗難の危険が高くなる場合もあるから、必要に応じていつでもカメラを収納できるくらいの、少し余裕のあるサイズがオススメだ。撮影禁止の場所などでも、カメラを収納できれば余計なトラブルに巻き込まれるリスクも少なくなる。また、屋外と室内で温度差が大きい場合には、結露防止の役にも立つ。そして撮影が目的なら、カメラ以外のものはできるだけ手に持たないようにするのが基本だ。手にモノを持っていると、撮影の邪魔にもなるし集中もできない。置き忘れや盗難のリスクも出てくる。私はガイドブックや地図、サイフ、パスポートなど、日常的に使うほとんどのモノをカメラバッグに全部入れて持ち歩くようにしている。もちろん、必要に応じてホテルに置いていくものもあるが、買ったものもバッグに入れられるくらいの余裕を持たせて、両手はできるだけ空けておくように心掛けている。そんなわけで、カメラバッグは大きい方がいいということになるのだ。ただし、あくまでも撮影がメイン。自分で持てる重さ、大きさを考えて選ぼう。

   
■ カメラ以外にはどんな準備をしなきゃいけない?
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 海外では、クレジットカードが日本で使う以上に役に立つ。それは、クレジットカードには「 それを持てるだけの収入があるということをカード会社が保証している 」という身分保証の意味があるからだ。ホテルのデポジット( 保証金 )としてクレジットカードの提示を求められることは少なくない。また、ショッピングの際にも偽札対策の意味から、高額紙幣での支払いを断られる場合もあるので、最低1枚はクレジットカードを持って行くようにしよう。

 高額なショッピングや食事の支払いをカード払いにすると決めてしまえば、両替の手間も減り、小額の現金を持ち歩くだけでいいというメリットもある。トラブルに巻き込まれてしまっても、被害を最小限に抑えることにもつながるのだ。ちなみに、銀行のキャッシュカードを使って現地の ATM でお金を引き出すと、現地通貨で出て来るので両替手数料がかからない( 為替レートはその日のレートになる )。自分のキャッシュカードが海外で使えるものなのか、渡航前に手続きが必要なのかなど、一度調べてみるといいだろう。

 また撮影旅行には、スマートフォンがあると、何かと便利だ。メールをチェックできるだけでなく、地図アプリで行きたい場所やお店をチェックしたり、現地の地下鉄やバスの路線図などもアプリで調べたりできるし、翻訳アプリでちょっとしたコミュニケーションをとるといったこともできる。ただし、海外ではローミングサービスになるため、渡航前に設定が必要な場合もあるから要注意。料金設定や海外モードの設定の方法などを事前に確認しておかないと、後で高額な請求が来る場合もあるからだ。

 撮影旅行ではカメラやレンズなど、高額な商品を常に持ち歩くことになるため、旅行保険に入っておくことも忘れないようにしよう。クレジットカードの付帯サービスで充分という考えた方もあるが、飛行機の遅延などを保障してくれるものもあるので、保障内容を見比べて、持って行く機材の金額に見合った保険を選択するようにしたい。旅行保険を選ぶ際のポイントは、盗難や破損などがどの程度保障されるのか、携行品の保障内容だ。また保険料は、日数や行き先によって違ってくる。保険会社のホームページでシミュレーションすることもできるので、一度覗いてみるといいだろう。

 海外と言っても、観光地などでは日本語が通じるところも少なくない。日本語が聞こえてくると、「 安全も安心も日本と同じ 」というような感覚になりがちだが、それは大きな勘違い。たとえ現地のガイドが一緒にいたとしても、海外では「 自分のことは自分で守る 」という意識でいることが大切だ。あらゆることが日本とは違うという前提で行動しなくてはいけない。トラブルも後になれば笑い話になるものだが、トラブルに遭わない、巻き込まれないに越したことはない。そうならないように心掛けることが、快適な撮影旅行を楽しむためのコツでもある。

   
■ 次回予告
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 次回は出発編。空港や機内でのポイントをまとめて解説していきます。お楽しみに!
   
 
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