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本命はフォトキナに登場か!? 〜 CP+2014 をまるっと分析 2014/02/25
 
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2014 年 2 月 13 日(木)から 16 日(日)の4日間、横浜のパシフィコ横浜で開催された CP+ 2014。3日目の土曜日が大雪で中止になるといったハプニングがありましたが、それでも多くの方が会場を訪れたことでしょう。さて、第2回目の柴田誠の CP+ 2014 レポートは、柴田氏独自の目線で今年の CP+ をまるっと分析してもらいます。
▼写真00 CP+ 2014 会場風景
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出展社数が増えたにもかかわらず、会場内は通路が広くなって、移動しやすくなっていた。
 
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▼写真01  
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最終日、プレスルームに掲示されていた来場者数ほかの情報には中止の文字が。
 大雪による交通機関への影響などで、3日目が中止となった CP+ 2014。単に来場者数が大幅に減っただけでなく、週末の土曜日にイベントの目玉を用意していたメーカーも多かっただけに、その影響は小さくなかったようだ。終了から一週間経ったところで、波乱に富んだ今年の CP+ を検証してみることにしよう。
   
■ 連日セミナー花盛りだったが、中止による影響も少なくない
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御苗場はアネックスホールで開催され、ゆったりと作品が鑑賞できるようになった。

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シグマ dp Quattro の魅力を熱く語る山木社長。来場者の関心の高さが伺えた。

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オリンパスでデジタルカレッジ〜ポートレートバトルに出演の若子jet氏(右)。

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シグマでレンズの魅力を語る萩原和幸氏。

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ケンコー・トキナーにも登場していた萩原氏。

 今年の CP+ で大きく変わったのは、会場のレイアウト。これまでホール内にあった御苗場やプレスルームなどが会議棟やアネックするホールに移動したことで、出展社数が増えたにも関わらず、会場内はゆったりとした印象だった。御苗場が展示会場から切り離された影響かどうかは不明だが、初日、2日目は学生や若い女性などの来場者が少なかった印象がある。御苗場の会場が混雑しているかと言えばそういうわけでもなく、昨年までと少し来場者の傾向が変わったのかもしれない。

 

 

 ちなみに初日は、外国のプレスが例年よりも多かったようだ。海外からの取材が多いというのは、国際的な注目度が高まってきていることの裏付けなのだろう。カメラメーカーの多くが日本の企業なのだから、CP+ のような国内イベントに、各メーカーがどう関わっているのかを見ているのだろう。

 

 

 多くのメーカーでは、ブース脇にステージを構えてセミナーを開催していたのは例年通り。しかし通路が広くなったことで、ステージ前が見学者で溢れても、周辺のメーカーブースに影響が出るようなことはあまりなかったようだ。注目されたのは、シグマの山木社長自らが、dp Quattro の魅力を語ったセミナー。メーカーの広報担当者が驚くほどの来場者を集めた。その関心の高さが伺える。

 

 

 一方、タイムスケジュールを見ると、同じ講師の名前があちこちのブースにあるのは珍しくなかった。メーカー間で講師の取り合いが起きているようで、さっきまでこっちのメーカーで話をしていた人が、今はこっちで話しているという場面はあちこちで見掛けた。

 

 

 また、各社とも3日目の土曜日を来場者のピークと見込んで、その日に様々なイベントを仕込んでいたようだった。ちなみにニッシンジャパンでも、スタグラでも馴染みの薮田織也、山田慎二を講師に迎えたセミナーを3日目に予定していた。しかし、運悪く雪で中止となったため2人の出番はナシ。この日だけ登場する予定の講師にとってはアンラッキーな結果だったが、連日フル出場の講師にとってはホッと気が抜ける一日だったようだ。

▼写真07  
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プロフォトでは、磯村浩一氏がデモンストレート中。
▼写真08  
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15 日は雪のため中止。2人の講師は出番なしで終わった。ニッシンジャパン。
   
▼写真09  
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こちらもあちこちのブースに登場していた魚住誠一氏。ニッシンジャパンブースで。
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ボディービルダーが三脚を紹介して人気を集めていたベルボンブース。
   
■ 秋のフォトキナで本命登場か!? 新製品は目玉ナシ
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▼写真11  
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参考展示されていたニコン D4s。

▼写真12  
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参考出品の製品は、ショーケースの中に展示。タムロンブース。

▼写真13  
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フレスコジクレ―などのアートペーパーの魅力を紹介していたフォトプリントメディアゾーン。

▼写真14  
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最終日のみの開催となったフォトアクセサリーアウトレットの販売コーナー。

 国内外のカメラメーカー、レンズメーカー、撮影用品メーカーなどが集うフォトイメージングのイベントということで、新製品の発表を目当てに来場した人も多かったことだろう。しかし、「 今年はコレっ! 」という目玉がなかったのも特徴の一つ。オリンピックイヤーということで、各社主力の新製品の発表をするのではと期待を持たれたが、カメラに関しては先送りされた感がある。どのメーカーのブースを訪れてもレンズの参考出品ばかりが目についた。

 

 用品関連も例年に比べると新製品が少ない印象だ。しかもレンズは開発発表レベルのモノが多く、詳細のスペックや発売時期、価格は未定となっていた。深読みすると「 カメラがあってこそのレンズ 」なわけだから、新機能を搭載したカメラの登場が控えていると、レンズだけを先行させるわけにいかない。必然的にスペックや発売時期は非公開となる。しかも製品発表のタイミングとしては、消費税の値上げを控えている時期だけにベストとは言い難い。

 

 いろいろな思惑が交錯した結果、とりあえずレンズの開発発表だけでも…、というのが正直なところではないだろうか。

 

 某メーカーの担当者によると、「 春以降はさまざまな商品の売れ行きが鈍るのは避けられないので、秋の新製品に力を入れる 」という。この秋は、2年に一度開催されるフォトキナの年でもあるので、そこに照準を合わせているメーカーも多いのかもしれない。

 

 注目されるのは、ペンタックス 645D 2014( 仮称 )、ハッセルブラッド H5D-50C など、大判センサーを搭載した中判デジタルカメラがいよいよ動き出したこと。これらが一眼レフやミラーレスの市場にどういう影響を与えるのか、高画質な絵柄が期待できるものだけに、気になるところだ。

 

   
■ 早くも来年の CP+2015 に期待!
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▼写真15  
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最終日、会場の出口には来年の開催告知が3カ国語で掲示されていた。

 今年5回目を迎えた CP+ ( カメラショーとしては呼称を変えて長い歴史がある )。今回は、会場内にフォトプリントメディアゾーンが新設され、ピクトリコ、アワガミファクトリー、ジェットグラフなどによる、各種アートプリントの展示が行なわれていた。また、初めての試みとしてフォトアクセサリーアウトレットや PHOTO LOUNGE 特別編なども企画されていた。

 

 残念ながら、3日目の中止により PHOTO LOUNGE 特別編は開催中止、フォトアクセサリーアウトレットは最終日のみの開催となってしまったが、製品の展示だけにとどまらないこうした新しい活動は、写真業界を活性化させていくものとなるに違いない。今秋のフォトキナを経て、来年はどんな新しい機材、新しいイベントが登場することになるのか、今から期待されるところでもある。CP+ 2015 は、2 月 12 日(木)〜 15 日(日)の4日間、パシフィコ横浜で開催される。

   
 
 
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