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萩原和幸のレンズレビュー 広角ズームレンズ
 Tokina AT-X 12-28 PRO DX レビュー 最終回
2013/11/12
 
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ケンコー・トキナーの Tokina AT-X 12-28 PRO DX を紹介する全4回のこのレンズレビューも今回が最終回。これまで、いくつものレンズとの比較レビューを行ってきたが、今回は、Tokina AT-X 12-28 PRO DX で撮影した作例をズラッとご紹介する。
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■ トキナー AT-X 12-28 PRO DX が捉えた風景
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▼写真01 AT-X 12-28 PRO DX
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 Tokina AT-X 12-28 PRO DX は、35mm 判換算で約 16 〜 42 mm 域と広角の汎用性の高い焦点距離をカバーする広角ズームレンズ。広角域として使用頻度の高いズーム域をカバーしてるので、ポートレート撮影から風景、スナップと、幅広いジャンルでの撮影に対応する、実に使い勝手の良い1本である。そんな AT-X 12-28 PRO DX の表現の魅力を存分にご覧いただきたい。

 

※ 注意
以降の写真をクリックすると、すべて実画像で表示されます。
10MB を越える画像があるので、表示に時間がかかる場合や、携帯端末などでは正しく表示されないことがあります。

 

■ 作例
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 北海道の抜けるような青空、広大な大地を、AT-X 12-28 PRO DX で大きく捉える。ファインダーを覗く度に、清々しい気持ちになりながらシャッターを切る。思わず深呼吸してしまう自分がいた。

 

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 小樽の夜景。だんだんと空が藍色に変わり、街が夜の魅力を放ち始める。刻々と変わる景色を眺めながら寄り添う恋人達、はしゃぐ子ども達、多くの人を惹き付けるこの光景を、AT-X 12-28 PRO DX で贅沢に広く捉えてみた。この後すぐに、空は藍色から漆黒へと変わってしまった。

 

 その場の雰囲気をどのように取り込みながら構図を決めるかが、広角レンズを使ったポートレート撮影のポイントとなる。光によるハイライトをアクセントとして、モデルをシャドウトーンで描写することで、しっとりとした印象を狙う。AT-X 12-28 PRO DX は扱いやすいズーム域を持つので、ポートレート撮影は「 標準〜中望遠がメイン 」というユーザーにも是非使っていただきたい。
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 整然と並べられたボート、そしてビル群。海の碧さと空の蒼さを挟んでのコントラストに惹かれ、シャッターを切る。少し誇張されて切り取られた景色をモニターで見ながら、広角ズームの描写の面白さに、またひとつ気づいた。

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 被写体を時に素直に、時に誇張しながら広角ズームを使って一部分を切り取る面白さを狙う。AT-X 12-28 PRO DX を伴って街に溢れる被写体を狙った街角スナップ撮影では、楽しい時間があっという間に過ぎてゆく。
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 普段は公開されていない古い洋館を見学することができた。三脚を使って撮ることができなかったため、手持ちで精一杯ブレを抑えた撮影を試みた。屋内を広く撮影するのは、広角レンズの得意技。静かに過ぎていく時間や空気も一緒に捉えることができた。
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 打ち寄せる波の一瞬の姿。飛沫だけではなく、打ち付けられた岩や取り巻く海全体を捉えるべく構図を決定してシャッターを切った。ダイナミックさと同時に海の広さも取り込める AT-X 12-28 PRO DX の焦点域は、とても使いやすいと感じた。

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 ふと見上げると、青空に秋の始まりを感じさせる雲があった。凛と立つ電柱とそれを結ぶ電線に清々しさを感じた。それに惹かれ、奥行き感を出すような構図を意識してシャッターを切った。

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 もうすぐ暮れようとする美瑛の麦畑と空の対比たるや、まさに例えようがない美しさ。可能な限り広く捉えたいという欲張りな僕の欲求に、 AT-X 12-28 PRO DX は応えてくれた。

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■ 総評
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 4回にわたって、ケンコートキナーの Tokina AT-X 12-28 PRO DX のレビューをしてきた。率直に申し上げると、Tokina AT-X 12-28 PRO DX は、非常に扱いやすいレンズである。サイズも手の中にちょうど収まる程度のコンパクトな大きさだ。ズーム域も使用頻度の高い焦点域を充分にカバー。ズーム全域で開放値 F4、最短撮影距離 0.25m のスペックは必要十分なスペックだ。トキナーレンズお得意のワンタッチフォーカスシステムにより、MF への切り替えもカンタンだ。MF リングには適度なトルク感があり、MF 時のピント合わせはしやすかった。クリアでコントラストが高めの発色は、風景やスナップ撮影向きと言える。画質は全焦点域で良好。ローパスレスで約 2400 万画素の Nikon D7100 を使った撮影で、その画素数に充分に耐えうる解像感を提供してくれた。


 大きな前玉のせいかやや前方にウエイトがかかるものの、撮影で使用した Nikon D7100 のボディに装着すると、バランスはとても良い。また第2回目のレビュでニコンの純正レンズとの比較を行ったが、このあたりの焦点域のレンズを購入しようと考えているユーザーには( キヤノンユーザーも含めて )、ぜひ Tokina AT-X 12-28 PRO DX を選択肢のひとつに挙げていただきたい。現行レンズだけでも、実に多くのレンズが存在する焦点域のズームレンズだが、使いやすさや画質、コストパフォーマンスの面から見ても Tokina AT-X 12-28 PRO DX は手にしたくなる1本だろう。

 また、このレンズが得意とするだろう思われるスナップ撮影では、気軽に持ち出せることが重要なポイント。その点でも普段からカメラに付けっぱなしにできる常用広角ズームレンズと言える。あとは、どんどんフィールドに持ち出して、風景を広く切り取るも良し、被写体に近づいて大胆に構図に取り込むも良し。とことん広角スナップを楽しむことができるレンズが Tokina AT-X 12-28 PRO DX だ。撮影の良い相棒になってくれること、間違い無しだ。

 
 


■ 協力企業 ■
ケンコー・トキナー


■ 制作・著作 ■
スタジオグラフィックス
萩原 和幸
 
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