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スタグラ・特集記事
Picasa2 講座 写真の整理と管理術
第 2 回 逆光の失敗写真を明るく、青空をもっと青く補正するレタッチ術 2008/09/10
 


夏やすみに撮った膨大な写真。
無料で使える「Picasa 2」を使って、かんたんな操作でお気に入り写真を見やすくきれいにグレードアップしませんか?

今回は、自動補正機能、明るさ、色合い、特殊効果を使ったレタッチ機能を紹介します。
あ、あと、トリミングで迫力アップもね。

>> Picasa3 徹底活用講座はこちら

Text by 神崎洋治
 

逆光で失敗写真!! でも、Picasaのレタッチ機能を使って、明るさ&空の青さアップ!!

  初心者にも簡単な自動レタッチ機能 このページのトップへ  

ところでこの講座で使っているバージョンは「Picasa2」ですが、海外では「Picasa3」が発表されていて、今後主流のバージョンはPicasa3に移行していくでしょう。Picasa2で利用を始めても、Picasa3の方が実用性があるな、と感じたらいつでもバージョンアップすれば良いのですから、やりたいときに、やりたいバージョンでどんどん挑戦していきましょう。

というわけで、Picasa講座の第2回目をスタートです。

前回は、Picasaの特徴、インストール方法、気に入った画像に「★」(スター)マークを付ける方法、★マークを付けた画像(スターあり画像)だけ一覧表示する方法を解説しました。
そして宿題は、お手元の画像の気に入ったものすべてに「★」マークを付けることでしたね。できましたか?

今回は、Picasaのレタッチ機能を解説します。

Picasaではレタッチ編集しても画像ファイルは元のまま

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画像A 画像をダブルクリック
ライブラリ画面で、レタッチしたい画像をダブルクリックして指定する。
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画像B きれいに補正されるかは運次第?
明るさと色合いを自動補正できる「I'm feeling Lucky」ボタンをクリックする。
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画像C

自動補正が行われる
明るさと色合いが自動補正された
すべての補正機能は、実際に画像ファイルには行われず、Picasa画面上でのみ有効。

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画像D 補正の結果は満足?
補正の結果に不満だったり気に入らなければ、更に別の補正を行っても良いし、「I'm feeling Lucky取消し」を押してキャンセルできる(1)
。満足だったら「ライブラリへ戻る」をクリック(2)。
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画像E Are you feeling Lucky?
自動補正前と補正後の画像。こんな感じでワンクリック補正できたら満足?

ここでポイントです。
Picasaの特長でもあるのですが、Picasaでレタッチすると画面上は明るさやカラーが変更されて見えますし、再起動してもレタッチ編集した状態の画像が表示されますが、ディスク内に保存されている元の画像には手が加えられていません。元の画像は変更しないという思想に基づくものです。

※「スターありフォルダ」もPicasa上では一見、別のフォルダのようにも見えますが、画像のコピーなどは行っておらず、元の画像ファイルから抜粋して表示しているにすぎません。

Picasaで操作して、画像を別のフォルダに(コヒーして)保存したり、Webアルバムに転送する場合に、レタッチ内容が反映された画像として転送したり保存されたりします。この仕様はとても合理的で便利ですが、初めて使う人、慣れていない人には注意が必要ですね。
Picasaでレタッチしたはずの画像を、Windowsでコピーしても、レタッチ前の元の画像のままなんですから。

I'm feeling Lucky!

レタッチしたい写真画像をダブルクリックすると、写真が大きく表示された編集画面に切り替わります。編集画面には基本的なレタッチ機能がいくつか用意されています。

例題のように、どのようにレタッチをしていいか解らない写真はお任せの自動レタッチ機能(明るさと色合いを最適に調整)を使ってみましょう。お任せの自動レタッチ機能とは「I'm feeling Lucky」ボタンのことです。

Googleの検索サイトにも「I'm feeling Lucky」というボタンがあるのをご存知ですか?

ユーザーが入力した検索キーワードに対して該当したウェブページの中から、最初に表示されるページを表示するお任せ機能なんです。それと同じ。Picasaの「I'm feeling Lucky」もお任せで最適と思われる自動機能…というわけです。

「I'm feeling Lucky」ボタンをクリックすると自動で明るさと色合いが補正され、その結果が画面に表示された写真に反映されます。

どうですか?
きれいに補正されましたか?

レタッチ結果が気に入らなかったら「I'm feeling Lucky 取消し」ボタンをクリックすれば元の状態に戻せます。このときボタンを幼くても、「ライブラリへ戻る」ボタンをクリックして、一度ライブラリ画面を表示し、再度、この編集画面に戻ってもやっぱり「I'm feeling Lucky 取消し」ボタンは表示されていて、元に戻せます。

いつでも戻せるんです。


いつでも元に戻せる不思議

また、「I'm feeling Lucky」ボタンに限らず、「切り抜き」や「自動コントラスト調整」など、他のレタッチ機能でも同様にいつでも元に戻せます。複数の機能を重ねて実行しても同様に実行順に戻していくことができます。

元画像を更新して保存するのではなく、操作したレタッチ機能の度合い(パラメータ)を記憶しておき、画面上にレタッチ結果として表示している仕様なのでできる機能ですね。

だから安心していろいろとレタッチを試してみてください。

気に入った画像になったら「ライブラリへ戻る」をクリックして一覧(ライブラリ)画面に戻りましょう。


  暗い部分を明るく、青空はもっと青く… このページのトップへ  


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画像F 逆光写真をきれいに補正したい
那覇空港で、沖縄の青空と一緒にピース。顔が影で暗くなった。
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画像G 明るさをアップする
「明るさ調整」レバーを動かして画像を明るく調整した。
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画像H 空の色はもっと青かった
「効果」タブのグラデーションを使って、空の色を青くする。まずはグラデーションの起点をクリックして指定。
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画像I 空の色は青く!!
「シェード」を右に移動すると、空の青みが濃くなった。そうそう、沖縄の空はこんな色だった。
いつも「I'm feeling Lucky」でバッチリ画像補整ができてくれれば言うことなしですが、そうもいきません。

画像Fは、よくある逆光写真。

帽子のツバの影響もあって、顔も暗い影になっています。これは画面全体の状況を把握して補正する自動機能では難しいですね。ラッキーとはいきそうにありません。

試しに「I'm feeling Lucky」を押してみましたが、結果はやはりほとんど変わり映えしません。

明るさを調整するには「明るさ調整」のスライドバーを動かす方法があります。画像全体の明るさがアップし、影になったところが明るくさわやかに浮き出ました。

※「明るさ調整」スライドバーは「調整」タブをクリックした画面にもあります。

これで暗くなった画像を補整してめでたし!!

 

いや、ちょっと待って!!

 

でも、せっかくの沖縄の青空が明るく補正しすぎて、白飛びしてしまいました。明るい青空はそのままに暗い部分だけ明るくする方法を使いたいところですが、シャドウ部分だけを明るくする機能がPicasa2にはありません(シャドウ部分を暗くする機能はあるんですが)。
そこで・・

 

青空をもっと青くするには

「グラデーション」を使って、カラーフィルタを実行してみましょう。

青空をきれいに撮るときにはしばしば。レンズにカラーフィルタを装着して撮影したりしますが、Picasa2の編集画面の「効果」タブではそれと似たような機能があります。

まず「効果」タブをクリックしたら、「グラデーション」を選択します。画面が画像Hに切り替わったら、濃くしたい青空の部分をクリックします。

ここを起点にグラデーションがかかります。次に、「シェード」のスライドバーを左右に動かしてカラーフィルタの強さを調節します。

気に入った色合いに調節されたら「適用」ボタンをクリックして完了です。

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画像J 逆光写真の影を明るく、空を青く調整した例
失敗写真もレタッチで蘇る!!


  トリミングして迫力アップ このページのトップへ  


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画像G トリミングしたい画像を選択
トリミングしたい画像をライブラリ画面でダブルクリックして選択。
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画像H トリミングのサイズと範囲を指定
トリミングの縦横比を選択したら、マウスをドラッグして、切り抜きたい範囲を指定する。
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画像I トリミング後の画像
トリミングもいつでも取り消しができる。一度、ライブラリ画面に切り替えた後でも取り消しできる。
今回のPicasa講座、最後に紹介するレタッチ技は「トリミング」です。

トリミングは画像の不要な部分を切り取って、構図を整える作業ですね。被写体が小さいときに、トリミングによって構図上拡大し、迫力を増すこともできますよね。

沖縄コラムにも紹介した、でかいツバメウオくん達をトリミングしてみましょう。

まずはライブラリ画面からトリミングしたい画像をダブルクリックします。

編集画面に切り替わったら「切り抜き」ボタンをクリックします。画面左に「写真を切り抜き」と表示され、トリミングしたい縦横比を選択する欄が表示されます。

実際の縦×横サイズをピクセルやmmで指定することができないので、少し物足りないところですが、2対3、ほぼ3対4、4対5、比率なしのマニュアルが選択できます。

比率を選択したら、画像の切り抜きたい部分をマウスでドラッグして指定します。指定した部分は明るく、切り取られる部分が暗く表示されます。「適用」ボタンをクリックするとトリミング作業が完了です。

Picasa2には、他にも様々なレタッチ機能が装備されています。元の画像は編集されませんし、「取消し」ボタンもあるので、安心していろいろと試してみてください。

今回の宿題

今回の宿題は「スターあり画像」のすべての写真をレタッチし、気に入った画像に調整しておいてください。


次回は、気に入った画像をウェブページで公開して活用する方法を紹介します。 お楽しみに。

 

 

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画像J トリミングで迫力アップした画像例

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初出:2008/09/10
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