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スタグラ・特集記事
Photoshop World 2005 レポート
第01回 世界最大のフォトショップ・イベントが日本上陸
〜Photoshop World とはどんなイベント?〜
2005/11/14
 

全米で毎年開催されている世界最大のPhotoshopイベント「Photoshop World 2005」が、日本においても初めて開催されました!
ときは、2005年11月9日〜10日の二日間、東京 品川プリンスホテル エグゼクティブタワー5階 メインバンケットホール・・、
Photoshop のイベントってナニ?
どんなことすんの?
日本中のクリエイターやフォトグラファーの疑問に応え、スタグラ編集部がレポート。

Reported by 神崎洋治
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写真1 Photoshop World、世界最大のPhotoshopイベントが日本に初上陸。
  Photoshop Worldってなに? このページのトップへ  

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写真2 Photoshop Worldの楽しみ方のひとつは「盛り上がること」。あくまで楽しいお祭りイベントとして、Photoshopの世界を堪能したい。そのはじまりを告げるのが大爆笑の「Photoshopファイト」(写真)。
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写真3

PhotoshopWorldの真の目的はフォトショップのスキルアップ。展示会場で情報収集したり、セミナー(写真)で有名講師陣の技術やTipsに触れることができる。

 Photoshop誕生15周年を記念して世界最大のPhotoshopイベント「Photoshop World 2005」を日本で初めて開催!
 こんなコピーが踊ると、ソワソワしてくるクリエイターやフォトグラファーの方々も多いことでしょう。Photoshopと言えば、プロからハイアマチュアまで、その存在を避けては通れない今やフォトイメージングソフトウェアの定番です。そのPhotoshopに関連する世界最大のイベントとなれば、それはもう興味津々・・ですよね。ところで、ソフトウェアのイベントって・・・なに? どんなことすんの?

 これが、当然のリアクションですよね。

 うぃッス。その疑問にお答えして、スタグラ編集部が写真を駆使して、Photoshop Worldをレポート致しますぞ。

 Photoshop Worldは、毎年2回、米国で行われるフォトショップのイベントです。主催はアドビシステムズではなく、Photoshopの熱烈なファンであり研究家であり、教育機関である世界的な団体「NAPP」(National Association Photoshop Professionals)です。つまり、イベントの主目的はフォトショップのトレーニングを受けることです。もちろん、フォトショップの使い方基礎講座、な〜んていう感じではなくて、グラフィック デザイナーやWebデザイナー、アニメデザイナーや編集者、デジタル ビデオ製作者、イラストレーターなどのクリエイターを始め、教育関係者、印刷所、広告代理店、出版社などの業界関係者、そしてフォトグラファーなど、いろいろな分野のプロフェッショナル達が現場で培った技術やTipsをセミナーとして公開するというわけです。ちなみにこのセミナーのことを「コンファレンス」や「セッション」と呼びます。

 そして、Photoshop World初の日本版が、正式名称「Photoshop World 2005 in JAPAN」として、今回開催されるに至ったというわけです。こちらのイベントは主催はNAPP、アドビ システムズ、フジサンケイ ビジネスアイ(日本工業新聞社)となっています。 イベントの主目的はトレーニングと言いましたが、堅苦しいものではなく、お祭りのように楽しめるイベントにしたいと主催者側は考えています。そのため、初日のキーノートをはじめとして、楽しいイベントが用意されているのです。

どんな人による、どんな内容の講義が行われたかはコチラ(Photoshop World 2005 in JAPAN コンファレンススケジュール)をどうぞ。

  PhotoshopWorldの会場の構成 このページのトップへ  


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写真4 これがPhotoshopワールドの会場構成図。初日の午前中はキーノートを行う関係上、図の下のようにセミナー会場がブチ抜きで使われた。
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写真5 来場者で賑わう受付風景。有料受講と無料受講があり、事前登録をする。クリエイターや業界関係者たちが続々と集まってくる。
  Photoshop Worldの初日となる11/9の朝、会場は2500人収容の巨大なバンケットホール(ボウルルーム)のキーノート会場と、協賛企業がブースを構え、小さなセミナーが行える会場で構成された展示コーナーの2つが用意されていました。

 キーノート会場となったバンケットホール部は、午前中をキーノートスピーチとイベント「Photoshopファイト」(後述)のためにブチ抜き(右図下)で使用されていましたが、午後は5つのセミナー会場に区切られ、それぞれの講義が行われました(右図上)。どんなセミナーが行われるかは前述のようにあらかじめ公開され、受講は予約制となっています。予約しなくても参加はできますが、予約者の後の入場となり、満席の場合は受講できない場合がある、とされています。

 外国人講師のセミナーには同時通訳の受信機が会場に配られていますので、それを利用すれば、英語等が苦手という方でも講義内容を理解することができます。

 題目に「すごいこと」や「ノウハウの紹介」「実践法」 「Super Power Hour 」などが付けられ、どんなセミナー内容をやるのかいまひとつ解りにくいのが、タマニキズですが、実践技に触れるいい機会だったのではないでしょうか。

  PhotoshopWorldはアドビが学ぶ場でもある このページのトップへ  


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写真6 2500人収容のキーノート会場となったバンケットホール。通常は舞台がある位置に、リングが用意されている。これがPhotoshopファイトのステージだ。
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写真7 アドビシステムズの栃谷氏が開会の挨拶。「お祭りにしましょう!!盛り上げてください」
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写真8 米アドビシステムズのケビン氏。「このイベントはフォトショップ技術を教え合う場所。同時にお客様からアドビが教えて貰う場でもある」
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写真9 NAPPの会長のスコットケルビー氏。フォトショップ関連の著作も多数。この後すぐにスウェット姿でPhotoshopファイトにのぞむことになる。
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写真10 そして、大爆笑のPhotoshopファイトがスタートする。
 さて、米国スタイルの展示会の場合、スタートは必ず、重要人物のキーノートスピーチで始まります。しかし、Photoshop World の場合は、ちょっと違います。キーノート会場にはステージではなく、リングが用意され「メインイベント」の文字が映し出されています。Photoshop World のキーノートはリングの上で行われるのです。

 最初に登場したのは、アドビ システムズのマーケティング本部のフィールドプロダクトマネージャ 栃谷宗央氏がイベントの概要を説明した後、米アドビ システムズ デジタルイメージングプロダクト担当プロダクトマネージメントディレクターのケビン・コナー氏が登場。キーノートの要点は、次の通りでした。

「Photoshop World は、フォトショップのエンタテインメントとトレーニングの最も大きなイベントのひとつで、米国以外で初めて開催されます。日本市場は最も重要な市場のひとつと考えています。このイベントは、クリエイターや業界の人達がお互いの技術を競い合うと同時に、学び合う場です。そして同時に、アドビがお客様から学ぶ場でもあります。Photoshopは15年間、常にユーザからインスピレーションを得て、今の位置(リーダー)となりました。フォトショップはもともとDTPで利用されてきたグラフィックソフトで、それが今ではウェブでも利用される用になりました。ウェブで使われるようになったのもお客様からアドビが教えて貰ったのがきっかけで、ウェブで使いやすいソフトにすることができたからです。そして、次はデジタルカメラ写真のワークフローにPhotoShopが使われるようになっています。
 Photoshopは今までも、TIFFやPDFなどのフォーマットを開発サポートしてきました。そして今、RAWファイルのフォーマットの標準化に取り組んでいます。DNG(Digital Nagative file format)です。RAWファイルは100種類くらいあり、それらのフォーマットは機種ごとにすべて異なっています。それは、将来に向けて問題を持つ可能性があります。それは、デジタルカメラが販売終了になれば、やがてユーザーは以前撮影したRAWファイルがグラフィックソフトなどで開けなくなるという可能性です。このような問題は現実にもう起こり始めています。
 フォトショップの最新版CS2では、RAWファイルフォーマットの標準化だけでなく、エキサイティングな機能を追加しました。パースペクティブ(遠近感)を考慮したバニッシングポイントや、スマートオブジェクト、複数のレイヤー管理などです。また、アドビブリッジというスタンドアローンのファイルブラウザを提供しています。アドビブリッジは、何百モノ画像をプレビューし、優先順位を付け、RAWファイルも表示できます。ノイズリダクションやワークフローの効率化など、フォトショップを起動せずに利用することができるのも大きな特徴です。
 Photoshopはユーザとのコミュニケーションを大切にします。それにはNAPPが重要な役割をしています。Photoshopの機能を教育し、Photoshopでいい仕事ができるサポートをしてくれるでしょう。このイベントをそろそろ日本の人々に紹介する時期がきていると思っていました。NAPPのスコットケルビーを紹介します」

 そして登場したのがNAPPの会長スコットケルビー氏。Photoshop User誌の編集長でもあり、Photoshop World Conference and Expo 2004ではConference技術議長を努め、20冊以上もの書籍を執筆したベストセラー作家でもあり、その本は12カ国以上の言語に翻訳されています。そんなケルビー氏がリング上に登場すると大きな拍手がわき起こりました。

 そして、その拍手はやがて、Photoshop World のキーノートのメインイベント「Photoshopファイト」へと繋がっていくのです。Photoshopファイトとは2台のノートパソコンが置かれたリング上で、向かい合ったふたりが、Photoshopの技術とTipsで競い合い、会場の拍手で優劣を競い合うイベントなのです。

つづく 次回は爆笑の「Photoshopファイト編!!」
>>第02回 伝説のファイターが復活 〜半生を描いた爆笑ドキュメンタリー(?)〜 を読む

 
 
初出:2005/11/14
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