Photoshop誕生15周年を記念して世界最大のPhotoshopイベント「Photoshop World
2005」を日本で初めて開催!
こんなコピーが踊ると、ソワソワしてくるクリエイターやフォトグラファーの方々も多いことでしょう。Photoshopと言えば、プロからハイアマチュアまで、その存在を避けては通れない今やフォトイメージングソフトウェアの定番です。そのPhotoshopに関連する世界最大のイベントとなれば、それはもう興味津々・・ですよね。ところで、ソフトウェアのイベントって・・・なに?
どんなことすんの?
Photoshop Worldは、毎年2回、米国で行われるフォトショップのイベントです。主催はアドビシステムズではなく、Photoshopの熱烈なファンであり研究家であり、教育機関である世界的な団体「NAPP」(National
Association Photoshop Professionals)です。つまり、イベントの主目的はフォトショップのトレーニングを受けることです。もちろん、フォトショップの使い方基礎講座、な〜んていう感じではなくて、グラフィック
デザイナーやWebデザイナー、アニメデザイナーや編集者、デジタル ビデオ製作者、イラストレーターなどのクリエイターを始め、教育関係者、印刷所、広告代理店、出版社などの業界関係者、そしてフォトグラファーなど、いろいろな分野のプロフェッショナル達が現場で培った技術やTipsをセミナーとして公開するというわけです。ちなみにこのセミナーのことを「コンファレンス」や「セッション」と呼びます。
そして、Photoshop World初の日本版が、正式名称「Photoshop World 2005
in JAPAN」として、今回開催されるに至ったというわけです。こちらのイベントは主催はNAPP、アドビ
システムズ、フジサンケイ ビジネスアイ(日本工業新聞社)となっています。 イベントの主目的はトレーニングと言いましたが、堅苦しいものではなく、お祭りのように楽しめるイベントにしたいと主催者側は考えています。そのため、初日のキーノートをはじめとして、楽しいイベントが用意されているのです。
さて、米国スタイルの展示会の場合、スタートは必ず、重要人物のキーノートスピーチで始まります。しかし、Photoshop
World の場合は、ちょっと違います。キーノート会場にはステージではなく、リングが用意され「メインイベント」の文字が映し出されています。Photoshop
World のキーノートはリングの上で行われるのです。
「Photoshop World は、フォトショップのエンタテインメントとトレーニングの最も大きなイベントのひとつで、米国以外で初めて開催されます。日本市場は最も重要な市場のひとつと考えています。このイベントは、クリエイターや業界の人達がお互いの技術を競い合うと同時に、学び合う場です。そして同時に、アドビがお客様から学ぶ場でもあります。Photoshopは15年間、常にユーザからインスピレーションを得て、今の位置(リーダー)となりました。フォトショップはもともとDTPで利用されてきたグラフィックソフトで、それが今ではウェブでも利用される用になりました。ウェブで使われるようになったのもお客様からアドビが教えて貰ったのがきっかけで、ウェブで使いやすいソフトにすることができたからです。そして、次はデジタルカメラ写真のワークフローにPhotoShopが使われるようになっています。
Photoshopは今までも、TIFFやPDFなどのフォーマットを開発サポートしてきました。そして今、RAWファイルのフォーマットの標準化に取り組んでいます。DNG(Digital
Nagative file format)です。RAWファイルは100種類くらいあり、それらのフォーマットは機種ごとにすべて異なっています。それは、将来に向けて問題を持つ可能性があります。それは、デジタルカメラが販売終了になれば、やがてユーザーは以前撮影したRAWファイルがグラフィックソフトなどで開けなくなるという可能性です。このような問題は現実にもう起こり始めています。
フォトショップの最新版CS2では、RAWファイルフォーマットの標準化だけでなく、エキサイティングな機能を追加しました。パースペクティブ(遠近感)を考慮したバニッシングポイントや、スマートオブジェクト、複数のレイヤー管理などです。また、アドビブリッジというスタンドアローンのファイルブラウザを提供しています。アドビブリッジは、何百モノ画像をプレビューし、優先順位を付け、RAWファイルも表示できます。ノイズリダクションやワークフローの効率化など、フォトショップを起動せずに利用することができるのも大きな特徴です。
Photoshopはユーザとのコミュニケーションを大切にします。それにはNAPPが重要な役割をしています。Photoshopの機能を教育し、Photoshopでいい仕事ができるサポートをしてくれるでしょう。このイベントをそろそろ日本の人々に紹介する時期がきていると思っていました。NAPPのスコットケルビーを紹介します」
そして登場したのがNAPPの会長スコットケルビー氏。Photoshop User誌の編集長でもあり、Photoshop
World Conference and Expo 2004ではConference技術議長を努め、20冊以上もの書籍を執筆したベストセラー作家でもあり、その本は12カ国以上の言語に翻訳されています。そんなケルビー氏がリング上に登場すると大きな拍手がわき起こりました。
そして、その拍手はやがて、Photoshop World のキーノートのメインイベント「Photoshopファイト」へと繋がっていくのです。Photoshopファイトとは2台のノートパソコンが置かれたリング上で、向かい合ったふたりが、Photoshopの技術とTipsで競い合い、会場の拍手で優劣を競い合うイベントなのです。