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ニコンブースの目玉、D2xとD2HSの特長 |
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ニコンブースではプロカメラマン注目の新機種『D2x』を展示。この人だかりが注目度の高さをあらわしている。 |
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ニコンはもちろん日本を代表するカメラメーカーのひとつ。デジタルカメラではCoolPixシリーズが有名だね。
スタグラの澤口さんも使っている機種ですね。澤口さんは自分が松嶋菜々子のつもりで使っているらしいですよ・・それって意味不明ですよね〜。ところで一眼レフではニコンはどうなんでしょう。
一眼レフとして有名な機種には『D70』がある。キヤノンの『EOS
Kiss Digital』のライバル機で、実売価格はレンズ込みで10万円程度だね。起動時間の早さや連写性能が特長だ。
写真7 |
『D2x』は新しいセンサーを搭載しているほか、画像処理エンジン、AF、測光、クロップ高速機能などに多くの新技術が詰め込まれた。また、本体以外にも手振れ補正やライティングシステムに力を入れたという。 |
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今回のブースの目玉としてはどうですか?
今回、ニコンのブースではプロカメラマン向けの新製品、『D2x』と『D2HS』がホットな話題だね。『D2x』は有効画素数12.4メガピクセルで、1秒間に5コマの連続撮影が可能なんだ。
12.4メガピクセル・・って何万画素ですか?
1240万画素だね。ソニー製のCMOSセンサーを採用しているんだ。
しぇぇ、1240万画素ですかぁ。やっぱり数が多いとそれだけ凄いんでしょ?
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ニコンブースに展示されていた『D2HS』(左)と『D2x』(右)。装着されているレンズが違うので印象が異なるが、本体のデザインはほぼ同じ。 |
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製品としてはそう考えても間違いではないんだけど、技術的には少し複雑なんだ。解りやすく表現すると、センサーのサイズが同じままで画素数を多くするとそれだけ小さくて細かいピッチで素子が密集していることになり、光量不足とノイズに悩まされることになる。もちろん製品は、技術的にそれらを解決し、高精細な画像を得られる製品に仕上がっているはずだ。
もうひとつの『D2HS』という機種はどういう特長があるんですか?
メーカーの人にその違いを聞いてみることにしよう。
ニコンの人のお話
この展示会、ニコンブースでの一眼レフの新製品は『D2x』と『D2HS』です。
最も大きな違いは画素数の違いです。『D2x』が1240万画素なのに対して、『D2HS』は410万画素です。『D2HS』は高速性に優れています。410万画素でも使い方によっては十分な高画質が得られますし、画素数が少ないことによって1枚当たりのデータ容量も少なくなり、より高速で多くの連写性能が実現できるという別のメリットが生まれます。1秒間に8コマ撮影できて、連写はJPEGで最大50コマ、RAWで最大40コマの連続撮影が可能です。報道カメラマンや連写撮影が主体のカメラマンの方にお勧めです。
なるほど、よく解りました。どちらも僕にはちょっと高価ですが、性能を見ると欲しいですね。
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クロップ高速モードとは、CMOSセンサーの一部だけ使用することで画像の容量をコンパクト化し、高速性能と連写性能を一時的に向上させる機能だ。 |
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写真10 |
D1xからD2xの変更点を解説した表。ニコンが目指した進化の方向性が伺える。 |
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ニコンの得意な分野、プロカメラマンやスーパー(?)ハイアマチュア市場にあった戦略製品だね。D2xとD2HSはISO感度でも違いがあって、D2HSはより暗い場所でもシャッタースピードを高速にできるISO1600にも対応しているんだ。その点も報道カメラマンには嬉しい性能だよ。でも、D2xだって報道カメラマンや連写好きのカメラマンに応える「クロップ高速モード」を搭載している。クロップ高速機能を使うと1秒間に8コマが撮影できるんだ。
クロップ高速モードですか?
そう、簡単に言うと、その機能をONにしたときだけ、撮影できる画像のサイズを小さくして、1枚のデータ容量を少なくすることで連写と高速撮影の性能を上げるんだ。(クロップ機能では中心部の6.8メガピクセル分を使用して撮影します)
なるほど。ケースバイケースで対応できるわけですね。
ところで画素数という話が出ましたけれど、撮像素子にCCDを採用した機種とCMOSセンサーを採用した機種がありますよね。どっちがいいんですか。
そうか、いい質問だね。折角の展示会だ。その質問もニコンにぶつけてみようか・・・。
えっ? 聞いちゃっていいんですか?
ははは(笑)。もちろん、会社としての意見は無理だけど、個人の意見として聞ければそれでも参考になるだろう?
開発を担当した偉い人に聞いてあげるよ。(ブースではなくて、ちゃんとセミナー講師の技術者の方に聞いています)
ニコンの人のお話
開発者としては、結論から言うとCCDとCMOSは現在、ほぼ同じレベルにあると思っています。CCDは今まで画質でリードしてきました。既に開発仕切っている技術であり、ノウハウもたくさんありますから、新機種に採用するのにも取り回しや使い回しがしやすい、開発コストが少なくて済むというメリットがあります。一方で、CMOSは最近になって急速に技術が向上してきて画質も向上しています。クロップ高速モードもCMOSの利点を活用した機能ですから、これからが楽しみですね。
なるほど、機能的にはガップリよつで、CMOSが急成長という印象ですね。
そうだね。CCDとCMOSは構造が違うので、しくみ上はそれぞれに長所短所があるんだけれど、現段階でユーザーが一眼レフで写真を楽しむ上では、特に意識するほどの差異はないのが実状だよね。今後の展開が楽しみだね。
次は、コニカミノルタやキヤノン、オリンパスなどのブースに行ってみよう!!
第02回
これが手振れ防止機能「Anti Shake」の実力だ!!
〜ミノルタ アルファ-7 デジタル〜
に つづく。
(全3回。随時、更新)
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