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スペシャル・マクロ・エッセイ
留美の接写させてぇ! |
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ミニチュアダックスの『天歌』で〜す。おやつを前にしておとなしくオスワリしているところをすかさずシューティング! |
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青空にはまるでベルジャンレースのような昼の月。そこを横切っていく一筋の飛行機雲。丘の上の小さな公園にある少しだけ角が欠けた木製のベンチで、そんな春先の淡いコントラストを見上げて楽しんでいると、ほこほこの日差しに誘惑された私の丸い口からはフキダシのようなあくびがひとつまろび出て……。皆さんはいかがお過ごしですか?
お久しぶりの澤口留美です。
2月も中旬になると、こんな感じの暖かい日もあるのよねぇ〜。ホントっ気持ちが良くて今日はなんか得した気分だわ。今まで、こんなちょっぴり贅沢なのんびりした時間を過ごしたことがあったかしら? きっとなかったわ。それなのに、どうして私がこんな優雅な時間を持てるようになったのかって? それはね、と〜っても素敵な出逢いがあったからなのよ。るるるん!
実はねぇ〜、今年のお正月のことなんだけれど、わたし、念願のワンチャンを飼ったのよ〜! 生後4ヶ月のミニチュアダックスフンドの男の子よ。彼の名前は「天歌」(てんか)。天下泰平な男の子になるようにと名付けたの。ニックネームは「てんちゃん」。よろしくね! ふふふ。
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とにかくもうワンパクな天歌。生後5ヶ月だから仕方ないのかもね。 |
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ペットショップからダンボールのお家に入れられて、天歌が我が家に来てから2〜3日経ったある日のこと。それまで一回も吠えたことのなかった天歌の口から「バウッ!」。環境に慣れてきたのかしら? 「バウッバウッバウッ!」 あっまた吠えた! うわ〜、マンションなんだからそんなに吠えないでよ〜。ご近所さんに怒られちゃうじゃない〜。でも、ママの気持ちを知らない天歌は、おなかが空けば「キャンキャンバウバウ」、ウンチが出そうになれば「バウッバウバウ〜」、お散歩に連れて行けとねだっては「きゃう〜ん、バウッ」。それどころか、毎朝7時になると「バウバウバウバウバウバウバウバウバウバウバウバウ〜バウッ」とまるで壊れた目覚まし時計なのよ〜。勘弁してくれ〜。
ミニチュアとはいえ、ダックスはダックス。本来は猟犬なんだから吠えるのがお仕事みたいなワンちゃんなのよね。でも、やっぱり近所迷惑になっちゃうからって、何度も口を押さえて叱ったんだけど、どうしても「バババウッバウッ!」。どうにかして吠えさせない方法はないかしらと考えたあげく、私が使っている髪用の輪ゴムを天歌の口に巻いてみたの。すると、さすがに巻いた直後は吠えることができないみたいで大人しくしているんだけど、気持ちが悪いのか、手で鼻を擦り頭を床に押し付けてくるくる回りながら、どうにかして輪ゴムを取っちゃうのよね。輪ゴムが取れればこっちのものとばかりに「ババウバウッバッババウッ」……。
ほとほと困った私は、自称雑学王の髭達磨に相談することにしたの。普段は動物なんか興味ないって顔している髭達磨なんだけど、実は、セキセイインコ23羽(なぜに23羽?)から始まって、犬、猫、ニワトリ、チャボに亀、ハトにカマキリ、金魚にウサギ、挙句の果てはアライグマまで飼ったことがあるって言うじゃな〜い。
「自分から飼ったのはインコだけだよ。後は人から押し付けられたのさ」 |
って、あ、あんたは小動物専門のムツゴロウさんかいっ! まっ、とにかくムツゴロウさんらしく、ミニチュアダックスを吠えさせなくするしつけ方法を教えてよ!
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ガムテープだけで作った無駄吠え対策用のしつけグッズ。安上がり! |
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すると髭達磨、何やらガムテープを手でちぎって、「のっぽさん」みたいに(古っ!)何かを作りはじめたの。今風なら「わくわくさん」ねって、どうでもいいわねそんなこと。で、髭達磨が完成させたものは、なんと「猿ぐつわ」ならぬ、「犬ぐつわ」だったのよ。
「うるさく吠えるときだけ付けてよ。とっても嫌がるだろうけど、しばらくしてから外してあげて」 |
と、髭。よ…し、吠えたらこれをつけてみよう。で、次の日の朝7時。いつものように壊れた目覚まし時計に叩き起こされた直後、超強力ハンドメイド「犬ぐつわ」を、天歌に装着! これがまたなぜか大人しく着けさせるのよねぇ。お〜、結構似合うじゃない! でも、なんで嫌がらないのかしら? こんなんじゃ効果ないんじゃないの? と不安になりながらも、2時間くらい着けといたかしら。その間、天歌はケージの中で伏せをしたまま大人しくしていたわ。不思議なことに本当に大人しくなっちゃうのよ。右上の写真を撮るときだって、滅茶苦茶大人しくて、楽勝で撮影できたくらいだわ。で、まぁ、朝吠えると、「犬ぐつわ」の装着! って感じで、3日ほど続けてみたのよね。そうして迎えた4日目の朝。いつもより長く寝むれた気が……「あっ、吠えなかったわ!」
「犬ぐつわ」の効果が現れたのかしら。それとも、今日だけたまたま? でも、次の日もまた次の日も、天歌は私が起きてくるまでケージの中で大人しくしているようになったの。うっ…嬉しい、本当に嬉しい〜〜! 髭達磨もたまには役に立つのねぇ〜。大感謝祭よ〜。なにしろハンドメイドの「犬ぐつわ」だから、天歌のサイズにぴったりで、ちゃんと息もできるし、優れものだわ! もう使うこともないし、オークションで売っちゃおうかしら。(誰も買わないか)
ところで、右上の写真を見た動物愛護論者の方からお叱りのメールがくるかしら。動物虐待だーなんて言ってね。でもね、人間社会で人と犬が共棲していくためには、時には厳しいしつけも必要なんだと思うわ。犬を叱っちゃいけないなんて言うエライ先生もいるけど、それは違うと思うの。だって、親犬は子犬がいたずらすると噛んで叱るじゃない。私は犬のしつけも人の子供のしつけと同じだと思ってるわ。悪いことしたりイタズラしたら、きちんとその場で叱るの。要は、「怒る」んじゃなくて「叱る」わけ。「怒る」ってのはただの感情でしょ? でも「叱る」は愛情なのよ。ちゃんと人間社会で無理なく生きていけるように、将来のことを考えてあげて叱るの。犬だって感情を持った生き物だから、きっと伝わるわ。
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この写真は叱っているわけじゃなくて、おやつを前にして「待て」をしてるところよ。で、写真を拡大するとわかるわ…。 |
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偉そうなこと書いちゃったけど、天歌のことでわからないことがあるの。実はね、天歌って、叱ると…ぼ、「勃起」しちゃうのよ〜! 縮んじゃうならわかるけどなんで勃起なの〜? 叱った時に鼻をぎゅーっと抑えたりするでしょ。するとねムクムクムクって、いつも黒い毛に覆われた小さなチンチンから、ピンク色のがニョキって出てくるの。なんなのこの子って…。一体どういうことなの? 誰か教えて〜!
あと、更にショックだったのは、最近、私にマウンティングしてくるのよ(;;) 足に絡み付いて腰をカクカク動かすのを見た時は、びっくりしちゃったわ。何度も言うけど、まだ5ヶ月なのよ!(人間でいうと7歳くらいらしいけど) 調べてみたら「マウンティング」にはふたつの意味があって、ひとつめは性的な行動。ふたつめは順位付けだっていうことね。5ヶ月だと性的には未発達だそうだから、天歌がするマウンティングの意味は順位付け。つまり、「僕よりママは各下なんだぞ〜」ってことなのよね。主従関係をしっかりさせないとワガママなるっていうし、ここが正念場、マウンティングしたらすぐさま押さえつけて、裏返しにしてやるの。「ママの方が偉いのよ」って感じで。それから、甘噛みも度が過ぎることがあって、すんご〜い痛く噛むときがあるのよね。そんな時は、逆に天歌の鼻や喉に噛み付いちゃうのよ。私が噛みつくと「きゃひ〜ん」って馬みたいに鳴いて甘噛みをやめるんだけど、そんなときでもムクムクムク…。本当は喜んでるんじゃないでしょうね。
思ったより大変なペットの世話。おしっこやウンチのしつけも根気がいるし……。でも、飼ったからには、ちゃんと育てなきゃって思ってるわ。天歌に向かって「君は最も飼われちゃいけない人に飼われちゃったね!」なんて言う人がいるけれど、いつか天歌に「ママに飼われて幸せだ」って言わせてみせるわ。 ん? 犬はしゃべらないって? チッチッチッ。ちゃんと愛情もって育てていけば、犬も必ずお話してくれるわ。あなたのところの犬がしゃべらないのは、愛情が足らないのよ。愛情が。その点、うちは、わたくし澤口留美の愛情がた〜っぷりと……あ゛〜〜〜〜〜! またそんなところでウンチしてぇ! こらぁ〜! ガブッ。 きゃひ〜ん。
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