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第1回 Cokin レンズフィルターはポートレートに使って欲しい |
2013/02/25 |
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ポートレートを中心として雑誌の表紙やコマーシャルフォトで活躍中の写真家、萩原先生がお送りする Cokin レンズフィルター講座の新連載が始まりました。プロの人物写真家ならではの角形フィルターを使ったポートレート作品をご覧いただきながら、フィルターの醍醐味を味わっていただきます。連載初回は、Cokin レンズフィルターを使うとどんな作品が撮れるのかをまずはご紹介します。 |
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静岡県出身 東京工芸大学写真技術科卒業、静岡大学人文学部法学科卒業。故今井友一氏師事した後、K&S Photograph∞ を設立。フリーランスのフォトグラファーとして雑誌や広告撮影などで活動中。日本写真家協会会員。静岡デザイン専門学校非常勤講師。 |
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● Cokin レンズフィルターとは
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Canon EOS7D Tokina AT-X165 16-50mm F2.8 f5.0 1/60秒 ISO200 WB:マニュアル RAW ストロボ ( Nissin MG8000 ) 2灯使用
モデル:荒川結奈 ( ABP ) |
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レンズフィルターはレンズを保護するプロテクタフィルターを始め、写真ライフに身近な存在だ。だからこそ、レンズフィルターを使いこなすことで、写真ライフがより楽しくなるし、表現の幅を広げることに繋がることは間違いない。
レンズフィルターは、レンズの先頭に装着する円形のフィルターが一般的だが、これからこの講座で使用するフィルターは 「 cokin・クリエイティブフィルターシステム 」 といって、その形状は角形だ。このレンズフィルターは、フランス人の写真家ジャン・コカン(Jean Coquin)によって開発されたフィルターシステムだ。
「 cokin・クリエイティブフィルターシステム 」 は、そもそもジャン・コカン ( Jean Coquin ) がファッション系の写真家であり、自身の写真の感性に合わせて開発したもの。風景写真やスナップ写真は当然ながら、開発のきっかけとなったポートレート撮影にこそ活かしたくなるフィルターシステムだ。 |
Canon EOS5D Mark3 EF24-105mm F4L IS USM f4.0 1/200秒 ISO200 WB:マニュアル RAW モデル:澤田園子 ( ABP ) |
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Canon EOS5D Mark3 EF24-105mmF4L IS USM f4.0 1/200秒 ISO200 WB:マニュアル RAW モデル:澤田園子 ( ABP ) |
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写真2と写真3の2カットは 「 P072 フィルター 」 という Cokin フィルターを使って撮影したものだ。写真4のフィルター無しも悪くはないが、私がこのカットに欲していたノスタルジックさや幻想感は、P072 フィルターを使ってこそ、その雰囲気を前面に押し出すことができた。
このようにポートレート撮影に必要な、撮影者の撮影意図をより効果的に強調する際に、レンズフィルターはとても有効なアイテムと言えるのがおわかりいただけるだろう。 |
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●角形フィルターのカメラへの装着
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専用のフィルターホルダーにフィルターを挿入して使用する。 |
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「 cokin・クリエイティブフィルターシステム 」 の多くは角形フィルターだ。カメラ本体に装着すると写真5のようになる。 |
●角形フィルターの種類
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このようなタイプを中心に、数多くのフィルターが用意され、色々な表現に応えてくれる。 |
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「 cokin・クリエイティブフィルターシステム 」 には、レンズ、カメラサイズや用途に応じて、Aシリーズ、Pシリーズ、Z-PRO シリーズ、X-PRO シリーズが用意されており、それぞれ、表現方法に応じてのフィルターがラインアップされている。 |
●角形フィルターだからできること
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グラデーションフィルターの場合、斜め装着など、任意の角度で装着できる。また、グラデーションの位置も表現に合わせて調整できる。 |
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一般的に広く使われている丸形フィルターに対して、「 cokin・クリエイティブフィルターシステム 」 は、なぜその形状に角形を多く採用しているのだろうか。それは角形にはさまざまな光学的メリットがあるからだ。
まず、丸型フィルターだとフィルターの枠内で決められた、たとえば真ん中だけとか、真半分での効果しか得られない制限がでてしまう。それはせっかくフィルターを入手しても、固定された使い方に合った表現の時のみにしか使うことができないというジレンマを抱えることになる。
しかし角形フィルターなら、効果が出る向きも位置も任意で調整が可能だ。撮影意図に応じて効果の範囲や位置を撮影者が決めることができるのだ。
また複数枚のフィルターを重ねることができるので、さらなるフィルター効果のバリエーションを広げることができる。非常に自由度の高いフィルターシステムなのだ。 |
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● グラデーションフィルター P123 の作品例
Canon EOS5D Mark3 Tokina AT-X17-35 F4PRO 17-35mm F4 f11 1/125 秒 ISO200 WB:マニュアル RAW モデル:荒川結奈 ( ABP ) |
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Canon EOS5D Mark3 Tokina AT-X17-35 F4PRO 17-35mm F4 f11 1/125 秒 ISO200 WB:マニュアル RAW
モデル:荒川結奈 ( ABP ) |
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写真9と写真10は、ハーフグラデーションの P123 フィルターを使用したカット。写真11のフィルター未使用例と比べて見て欲しい。空の青をグッと落とすことで、表現に深みとファッション系の厚みが増しているはずだ。
ハーフフィルターだからといって、別に構図の真ん中まで効果を付ける必要は無い。自分の思う範囲、位置、角度で効果を付けることができる。これが角形フィルターの最大の魅力だ。
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● その他のフィルター例
この講座は、cokin フィルターシステムを使って、ポートレート撮影の表現を広げるお手伝いをする講座だ。解説やフィルターを使用しての撮影方法などは次回からということで、まずはフィルターを使用しての作品をご覧いただき、面白さに触れていただきたい。 |
Canon EOS7D Tokina AT-X165 16-50mm F2.8 f5.0 1/60秒 ISO200 WB:マニュアル RAW ストロボ ( Nissin MG8000 ) 2灯使用 モデル:荒川結奈 ( ABP ) |
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Canon EOS7D Tokina AT-X165 16-50mm F2.8 f5.0 1/60 秒 ISO200 WB:マニュアル RAW ストロボ ( Nissin MG8000 ) 2灯使用 モデル:澤田園子 ( ABP ) |
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Canon EOS5D Mark3 Tokina AT-X17-35 F4PRO 17-35mm F4 f4.5 1/500 秒 ISO200 WB:マニュアル RAW
モデル:荒川結奈 ( ABP ) |
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Canon EOS5D Mark3 EF70-200mm F2.8L IS USM f3.2 1/320 秒 ISO200 WB:マニュアル RAW モデル:荒川結奈( ABP ) |
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これらの作品例をご覧いただければ、フィルターというアイテムを撮影に加えるだけで、ポートレート表現の振り幅が大きく広がることがお分かりいただけるはずだ。本講座では、次回からポートレート撮影の魅力を通じながら、「 cokin・クリエイティブフィルターシステム 」 の使い方を提案していきたいと思う。それではまた次回。 |
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