「牡蠣が届いたんだけど、よかったら食べに来ませんか」
と誘ってくださったのは、日頃お世話になっている動物写真家の内山晟先生。
わたくしの人生以上の年月を北極から南極まで渡り歩いて動物たちを撮り続けている大ベテランの写真家さんとなぜ知り合いかといいますと、、、、
労働教育センターさんから出ている『こいぬ』や『こねこ』のカレンダーを長年撮っていらっしゃる内山先生は、3年ほど前に撮影助手を探していらっしゃって、
「犬猫好きでヒマそうな人は誰かいませんか?」
と雑誌『デジタルフォト』の編集者さんに尋ねたそうですの。
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大御所についでもらうの図 |
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山形県、高畠ワインのスパークリング |
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前菜のブルスケッタ |
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内山センセが殻をむく |
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ぷるっぷるの牡蠣 |
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ロールキャベツも出てきた |
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お次は焼き牡蠣 |
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牡蠣のスープも出てきた |
「それならぴったりの人がいますよ」とゆきぴゅーにお声がかかり、以来、毎年春に子犬や子猫の撮影に同行させていただいているというわけですの。
そんな内山先生には写真の他にもうひとつの顔といいましょうか、才能といいましょうか、尊敬すべきことがありまして、、、それはなんとお料理!
外国暮らしの経験やキャンプ生活などで身についたという“限られた食材で素早く作る技術”が、おふくろの味ならぬおやじの味で供され、それがまたとっても美味しいんですの。面倒見が良くてもてなし上手の内山家におじゃますると、座っていれば次々と気の利いた美味しいものが出てきて、そのレシピを教わって帰ることもしばしばなんですのよ。そんな料理好きが高じて2009年には『毎日おいしい 男の料理(中経出版)』という料理エッセイ本も出されたほど。
さて、その日声がかかった某編集者の N さんと、某編集プロダクション勤務の I さんもそんな“居酒屋うちやま”の常連さんとのこと。3人とも初対面同士だったのですが、美味しい生牡蠣とワインですぐ打ち解けました。
話題は去年10月に開催された「内山晟と行くケニア撮影ツアー」のお話に。40回ちかくアフリカに通い続けている内山先生と回る恒例のサファリツアーなのですが、なんと I さんが今回参加したそうで、興味津々のゆきぴゅーは質問攻めですの。
「で、どうでした?どうでした?」
「アフリカは初めてだったんですけど、
楽しかったですよ!
私は一人参加だったのでちょっと
心配だったんですが、同じツアーの
方々もいい方達ばかりでよかったです」
「どういうものを食べるですの?
ワニのステーキですの?」
「い、いいえ、
ワニは食べませんでした。
向こうで泊まるロッジでは
ヨーロッパ風にアレンジされた
ブッフェスタイルが多かったですよ」
「じゃイモ虫を食べたりもしない
んですの?」
「食べません!(キッパリ)」
「おい、ゆきぴゅー。食いものじゃなく
て見たり撮ったりした動物のことを
聞きなさい」
「あ、そうでしたわね。
えーと、象やキリンは見たですの?」
「見ましたよー!ライオンの親子を
見たときは興奮しました」
「お、襲われる心配は
ないんですの?」
「私たちは必ず車に乗っていますから。
上が開くので写真を撮るときは
ルーフから頭を出すんです。
全員で9人だったんですが
車は3台あって、1台の車に3人ずつ
という贅沢なツアーだったんですよ。
毎回内山さんが違う車に乗りこんで
動物のよもやま話や
撮影アドバイスをしてくださるん
ですが、一度こんなことがありました。
象が向こうから私たちの車
めがけて歩いて来たんです。
そんなシャッターチャンスめったに
ないらしいんですが、
初日か2日目だったので私たち
全然そんなことわからなくて、
ルーフから首を出してピース
しながら自分と象の記念撮影を
してたんですよ、そうしたら別の
車に乗ってる内山さんに
“ピースなんかしてないで早く
象を撮れ〜!!!”って
大声で怒鳴られて(笑)」
「もったいなかったなー、あれは」
「でも毎日サファリに出ていたら
動物に見飽きたりしませんの?」
「正直、最後のほうはキリンと
シマウマは見飽きました(笑)で、
全員が内山さんに“今日は他の動物
お願いしま〜す”って言うんです」
「そんなこと言われてもね、
相手は野生なんだから!」
「その内山先生もカメラは常に
持っていらっしゃるんですのよね?」
「ええ、でも私たちにいろいろ
アドバイスをしてくれているので、
ここぞって時にだけカメラを
構えるんです。
だから内山さんが黙って500mmの
レンズを持つと、みんな
“どこかに何かいるんだ!”って
ソワソワするんです」
「へぇ〜。さすが、長年の経験がモノを言うんですのね〜」
「でもホント、思い切って行って良かったですよ。
そうだ!ゆきぴゅーさん、今年は一緒に行きましょうよ!」
「そうですわね〜!アフリカかぁ〜♪ケニアかぁ〜♪・・・・」
こうして牡蠣を肴にケニア談義は続き、すっかりワニのステーキ気分になって帰路に着いたゆきぴゅー。果たして象やチーターやキリンに会いにアフリカの大地に立つことは出来るのかっ?! |