先日ゆきぴゅーのおうちに毛ガニやらシャケやらがドドーンと届きましたの。
送り主は、数年前にも北海道の海の幸を送ってくださった鈴木さん。鈴木さんは2005年に雑誌デジタルフォトで突撃取材した時に知り合った写真好きのおじさまなのですが、今回の毛ガニは弟子入り本の出版祝いにと送ってくださったんですの。
ありがたや〜。さっそくお礼の電話をすると、
「・・・・ところでゆきぴゅーさん、
東京スカイツリーは間近で見ましたか?」
「いいえ、まだ見てないんですの」
「よかったら天気のいい日に来ませんか。
案内しますよ」
そういえばたしか鈴木さんはスカイツリー建設地の近くにお勤めでしたわ〜、というわけで、翌週さっそく東京墨田区へと向かったのでした。当日、指定された東武亀戸線の小村井駅に降り立つと、待っていたのは鈴木さんと2台の自転車。
「もしかしてこれでまわるんですの?」
「そうですよ。効率よくまわるには
自転車が一番です」
まずは鈴木さんの職場がある墨田区京島を案内してもらいましたの。
このエリアは奇跡的に戦災を免れた地域なんだそうで、今でも町屋風の長屋が数多く残っていたりして町中がザ・昭和なんですの。
特に目を引いたのは、路地の脇に並ぶたくさんの植木鉢。どこのおうちも玄関先にこれでもかっていうくらいお花を飾っているのですが、どうやらこれ、町の景観作りの一環なんだそうです。思わずシャッターを切りたくなる懐かしい風景が目白押しの京島地区。そのすぐ先には、世界一の高さの電波塔をめざして日に日に高くなっているスカイツリー!
もうまさに“リアル ALWAYS 三丁目の夕日”状態ですの。
人気のコッペパン屋さんなど軒を連ねる魅惑の『キラキラ橘商店街』に後ろ髪を引かれつつも、いよいよスカイツリーの建設地、押上駅方面へと向かいます。
鈴木さんが最初に自転車を止めたのは押上駅にほど近い『京成橋』。
「うわ〜っ!近くで見るとやっぱり
高いですわね〜!」
「ここからではもうタワーの全景をカメラに
収めるのはむずかしくなってきましたね。
かなり広角のレンズでないと
撮れませんよ」
「それにしても、平日にもかかわらず
これだけの人が来ているんですのね」
「何もなかった所に一気に観光客が
押し寄せるようになってしまったんで、
一番困っているのはトイレの問題
なんですよ。だから周辺トイレマップ
なんてのが貼ってあったりするんです」
東京タワーの高さを抜いた3月あたりから見に来る人がぐっと増えて、特にGWはすごい人出だったそうです。
「人と比較するとあの柱一本って
すごく太いですわよね」
「足下を支える一番大きな鉄骨の
直径は2.3メートルもあるらしいですよ。
スカイツリーは、足下の断面が
三角形になっていて、
それが頂上に向かうにつれて
真円になっていくデザインなんです。
日本古来のあるモノをイメージした
デザインになっているそうですが、
ゆきぴゅーさん何だかわかりますか?」
「・・・日本のモノ???何でしょう?」
「日本刀なんです」
「なるほど〜!いわれてみれば
色からしてそんな感じですわよね。
“日本刀”なんて、外国人にも
ウケそうですわね」
「さてそろそろ移動してみましょうか」
鈴木さんが次に連れて行って下さったのは東武電鉄の高架沿いにある『源森橋』。屋形船が停泊していたりして、ここから見るスカイツリーもなかなかですの。
「少し離れたところからのほうが
絵になりますわね」
「そうなんです。ここは東武鉄道の
車両とタワーが一緒に撮れるポイント
なんです。皆さん、特急りょうもうと
スカイツリーという図を
ねらっているんですよ」
ちなみに源森橋はスカイツリーの西に位置するので撮影は午後のほうがオススメとのこと。その後は牛嶋神社や三囲神社などの歴史的名所をめぐり、向島の料亭街を通ってスタート地点の小村井駅まで戻ってきたのでした。
今回こうして劇的な変化をしている墨田区を自転車でまわってみて、おばあちゃん達がのんびりと立ち話する商店街や、家内工業的な小さな工場や長屋が連なる路地のほんの目と鼻の先で、世界一の自立電波塔が着々と成長しているというギャップが一番心に残りましたわ。ぜひ皆さまも間近に行って見上げてみてください。建設中の今しか見られない風景がきっとそこにはありますわよ。そして、ほんの数百メートルでもいいので少し離れた場所からも、そこに住んでいる人達の目線でスカイツリーを眺めることをオススメします。
ゆきぴゅーも2012年春の完成までに、今後も時々訪れてその時その時の風景をカメラに収めてみようと思っていますの。
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他の建物と比較するとその巨大さは一目瞭然 |
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タワーから約600m離れた源森橋より |
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現地にはこのような撮影ポイントの案内看板も |
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鈴木さん、一日ツアーありがとうございました |
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