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34.モー娘ドンジャラを売ってごちそうさまですの。 2007/05/23
 

■ 秋葉原に並ぶオタクの聖地へいざ出陣ですの

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先日、お友達から大きくて平べったい箱が届いたですの。

何ですの?と思って開けてみると、
“わけあって手放すことになったからもらってくれ”

という走り書きとともに出てきたのは『モーニング娘。ドンジャラ』。

「・・・」。

送り主にすぐさま電話をして“こんなのいらないですわよ”と言うと、

「 じゃあ、まんだらけにでも持って行って売っ払っちゃっていいから。
 プレミアついて案外いいお金になるかもよ」

お金になると聞いてすっかり気を取り直したゆきぴゅーは、さっそくまんだらけ中野店があるという中野ブロードウェイに行ったんですの。お友達の話では中野ブロードウェイは秋葉原に次ぐ新オタクの聖地なんだそうで、ゆきぴゅーはもちろん生まれて初めてだったんですの。

80cm×80cm四方はあるドンジャラを、丁寧に風呂敷に包んで、電車に乗っていきましたの。買取り処があるという3階のエレベーターを降りるとそこは、どよ〜んとよどんだ空気が渦巻く巣窟で、なんとも言葉ではいい表せない雰囲気が充満する未知の世界・・・。とたんに息苦しくなって足がすくんでしまったゆきぴゅーでしたが、ビビってる場合ではありませんの。とにかくこの『モー娘。ドンジャラ』を売ってしまえさえすればいいんですわ、儲けたお金で今晩は美味しいお肉を食べるですわ、と自分に言い聞かせ、向こうから歩いてきた店員さんをとっつかまえて聞きました。

「あ、あのう、、、すみません。買い取りしてもらいたくて来たんですが」
「は?どこのお店に御用ですか?」
「どこのお店って、、、買い取り処はこの階にあるって聞いたんですが」
「ですから各店舗で買い取りはしていますのでどのお店に行きたいんですか?」
「えっ?ここはまんだらけじゃないんですの?」
「まんだらけの買い取りコーナーでしたらその角を曲がって真っ直ぐ行ってください」
「は、はぁ、、、すみませんでした。」

 どうやらビル全部がまんだらけだと勘違いしていたゆきぴゅー。お兄さんに教えてもらった通り3階の奥へとさらに進むと、古いポスターや雑誌から発せられていると思われるニオイがその異様な空気感をいっそう濃いものにしていて、狭い通路の脇に所狭しと陳列されている得体の知れないフィギィアやソフビには、とんでもない値段がついていますの。よくTVの秋葉原特集などで見るやつですわ。

こ、これ本当に買う人がいるんですのね、、、、っていうかこのビル、想像以上にすごいところですわ。

キョロキョロしながら歩いていくと、ありましたわ〜!想像していたよりかなり広いスペースのまんだらけ買取り処。「音楽・映像ソフト」「本・DVD」「TOY」などジャンルでレーンが分かれていて、紙袋やスポーツバックを抱えた人達がさまざまなお宝を売りに来ているんですの。

(ド、ドンジャラはこの列ですわよね)

ゆきぴゅーはビクビクしながらTOYコーナーの最後列に並びました。そして前の人と同じように、レールの上に置かれた台に持ってきた風呂敷包みを置いて待っていましたの。辺りの様子をうかがっていると、小さな怪獣やフィギィアを数点持ってきたお兄さんが、なんと4万円ももらっている現場を目撃!あんなに小さいもので4万円もらえるんですから、この大きなドンジャラは一体いくらになるんですの〜?!送りつけてきたお友達に感謝の気持ちさえ生まれてきたゆきぴゅーは、すっかり辺りの空気にも慣れてきて査定の順番を今か今かと待っておりました。と、隣の列に新しく並んだお兄さんがいましたの。
(この人はいったい何を売りに来たですの)横目でジロジロと見ていると、袋から取り出しているのは「あずさ」とか「なえば」とかかかれたプレートや、あとはわけのわからないゆきぴゅーにしてみたらほぼ鉄屑と思われるシロモノ。

(間違いなく、テツですわ)

ゆきぴゅーの熱い視線を感じたのかお兄さんが気付いて話しかけてきましたの。

「何か興味あるものがあったら、売る前に安く譲ってあげますよ」
「えっ?!いえ、べ、別に。あのう、こういうのってそんなにお金になるんですの?」
「なりますよ。これなんかめったにないものだから2万円くらいになるんじゃないかな。
 友達から安く買い取ってきてはここで高く買ってもらうんですよ」
「へぇ〜。あっ、そういえばわたくし、以前に箱根登山鉄道の即売会で700円の
 つり革を買ったことがあるんですが、それって高く売れるでしょうか?」
「うーん、、、。ちょっと無理でしょうね」

な〜んだ、、、。それにしても錆びついているプレートがそんなに貴重なものなんてテツの世界は奥が深いですわね〜。そして、まんだらけの店員さんもこんな鉄屑の価値がわかっているらしいところがこれまたすごいですわと感心して見ていると、そのテツ兄さんの今日の買い取り金額が決定したようです。店員さんの手元ではなんと!福沢諭吉さんが10枚と野口英世さんが4枚数えられましたの。

(ひゃ〜っっ!じゅ、10万4千円〜!?)

テツ兄さんが満足げに「ではお先に」と空になった手提袋を抱えて帰ったところで、いよいよゆきぴゅーの番がやってきましたの。にっこり笑いながら風呂敷の結び目をほどいて査定をしてくださるお兄さんに『モー娘。ドンジャラ』を見せましたの。
「これなんですが。おいくらになるですの」
しかし、ゆきぴゅーはそこで、耳を疑う言葉を聞いたんですの。
「あー、お客さますみません。こちらは当方では買い取ることが出来ないものですね」
「えええっー!?だってここに持ってくれば高いお金になるって聞いたんですのよ!」
「うちでアイドル系のものはお受けしていないんですよ」
「じゃあ、じゃあ、これ、どこに持っていったら高く買ってもらえるですの?」
「さぁ〜わかりませんねぇ。今はどこでも難しいと思いますよ。ここ最近スキャンダル
 続きのモー娘の商品を今売ろうと思うのがそもそも間違いなんじゃないでしょうか」

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お兄さんに痛いところをつかれて何も言えず、呆然とまた風呂敷に包んで持ち帰ることになった『モー娘。ドンジャラ』。
(どーするですの〜、コレ)

家に着いても気持ちがおさまらなかったゆきぴゅーは、札束とーちゃんの娘を呼びつけてヤケドンジャラすることにしましたの。

 

「きゃー、ドンジャラなんてなつかしー!」
(、、ったく高く売れるからってわざわざ聖地まで行ったんですのよ。ブツブツ
「ポン!」
(電車代損したですわ、、、ブツブツ)
「リーチ」
(こんな大きなものジャマでしようがないですわ、、、ブツブツ)
「ロ〜ン!ミニモニがそろった〜♪」
(あ、でももしかしたらヤフオクで売れるかも、、、ブツブツ)

と、そこへピンポーン♪と玄関のチャイムが鳴りました。この忙しい時に誰ですの?
も、もしやまたいらないものですの???

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宅急便のお兄さんから受け取った箱を恐る恐る開けると、中からスタグラのプロデューサー氏の「撮影に行くとき使ってね」という走り書きとともに、なんと『Tripper V』が届いたのでした。

あぁ〜神さま、仏さま〜。
ありがとうございます〜。

これぞ今のゆきぴゅーに必要なものですわ。天国から地獄、そして最後はまた天国を味わうことの出来たその日、女2人のドンジャラの夕べは明け方まで続いたのでした。

 
初出:2007/05/23
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