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08.リラック○と入学祝いでごちそうさまですの 2006/04/19
 

■お師匠さまから譲り受けた特大リラック○とゆきぴゅーが
  さらなる旅へ〜感動の完結編?!

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秋葉原から電車を乗り継いでゆきぴゅーのおうちにやってきた特大リラック○の“まく”は、ただでさえ狭いゆきぴゅーのお部屋を一層狭くしつつも仲良く共同生活を送っていましたの。
そんなとき、まくのお婿入りが急きょ決定しましたの。

ゆきぴゅーの姪っ子、みきちゃんことみきぴゅーはこの春めでたく小学1年生になりました。
みきぴゅーママから、

  「タダごは(リラック○編)を読んであげたら“みきも大きいまくちゃん欲しいなぁ〜”と
   目を輝かせて言ってたんですよ」


というメールが来ましたの。そこでゆきぴゅーはひらめきましたの。そうですわ!まくはきっと信州の大自然の中で未来を背負う子供達と余生を送るべきなんですわ!(っていうか入学祝いまだあげてないからちょうどいいですわ!)さっそくみきぴゅーママにお返事を送りましたの。

  「まくちゃんはみきぴゅーに入学祝いで差し上げますわ。楽しみに待っていてね♪
   とお伝えくださいませね」

善は急げということで、クロネコヤマトの伝票を書こうとしているとみきぴゅーママからのこんなお返事メールが、、、。

  「本当にいただいちゃっていいんですかー!? ゆきぴゅーがまくちゃんと電車に
   乗って遊びに来てくれるんだって! ってみきに言ったらすごく喜んでいます!
   日にち決まったら連絡くださいね。松本駅まで迎えに行きますので」

こ、これはまたもや罰ゲーム??? いや違いますの。かわいい姪っ子のためにはゆきぴゅー運び屋でもなんでもやらねばなりませんの。かくして松本までまくを運ぶのはクロネコヤマトのお兄さんではなくゆきぴゅーとなったのでした。

しかしながら万年金欠ゆきぴゅーにとって松本までの特急料金は痛い出費ですの。ここは節約のために普通列車で行くことにしました。乗換案内で調べた所要時間は4時間26分。まくとゆきぴゅーの中央本線2人旅は4月15日と決まりましたの。

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まずは中央線高尾行きに乗車ですの。土曜日の朝だけあって登山ブーツにザック姿で高尾山に向かうおじさんおばさんでいっぱいですの。みなさん容赦なくジロジロ見てくれますの。ゆきぴゅーは席が空いたと同時にまくを上の荷物棚に乗せて自分も座って寝たふりをしていました。八王子のあたりで高校生の男子2名が乗ってきてなにやらゆきぴゅーの前で立ち話をはじめました。

  「おい、これ見ろよ」
  「うわ、でけーな。なにこれ?」
  「クマじゃねーの?」
  (その通りですの)
  「ってゆーかなんでこんなとこにあんの?」(なんでって、、、、)
  「しらねー。爆弾でもはいってるんじゃねーの」
  「まじで?」
  「っつーかさ、これ持ってくるのすっげー勇気いるよな」
  (その勇気ある人物はあんたの目の前にいますのよ)

まくを危険物だなんて失礼ですわ!!!むしょーに腹が立ってきたゆきぴゅーは若者が次の駅で降りるときに勇気を出してふたりに言いました。

  「ばくだんなんて入っていませんのよ!!!」


高尾到着ですの。ここでは中央本線甲府行きに乗り換えます。向かい合わせの4人がけの席に、お弁当を食べているカップルが座っていたので「隣いいですか?」と聞くと「どうぞ、どうぞ」と言ってこちらを向いた二人の箸が同時に止まりました。おねえさんの隣にまく、おにいさんの隣にゆきぴゅーが座ってほっとしていたらしばらく固まっていたおねえさんがやっと口を開きました。

  「あ、あのう。ぬいぐるみと旅をしてるんですか?」

ことの顛末をお話するとカップルはひたすら感心し、まくと記念撮影までして電車を降りていきました。

甲府では長野行きの普通列車に乗り換えですの。しかもたった1分という接続時間なんですの。大急ぎでまくをおぶってホームを走っていると、子供連れのおとうさんに「がんばってくださ〜い」と温かい声援をいただきました。車内はすいていたのでまくはまた座席に座ることが出来ましたの。

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車窓からは遠くの山裾に満開の桃の花が見えてとってもキレイですの。
が、その時です!ゆきぴゅーの恐れていたものが向こうからやってきました。そうですの!車掌さん切符拝見にまわってきましたの。まくは人一倍大きい顔をしてますが当然無賃乗車ですの。何か言われやしないかとひやひやですの。いよいよゆきぴゅーの席に車掌さんが来ました。

  「恐れ入りまーす。乗車券拝見しまーす」

ゆきぴゅーはびくびくしながら切符を渡しました。車掌さんは物珍しそうにちらちらとまくを観察していますの。

  「あのぅ、これは、、、」
   (ドキドキドキドキ・・・)
  「切符買ってません!」
  「は?」
  「この子の分は切符買ってません。ごめんなさい」
  「いやいや切符はいいんですよ。それにしても大きいぬいぐるみですねー。
   あれ?この背中についているファスナーは何ですか?もしかして・・・」
  「こ、このファスナーはただの飾りですの。だ、だ、だ、誰かが入っていると
   いうわけではないんですのよ」

本気で着ぐるみと思ったのかどーかはわかりませんがやさしい車掌さんは「混んできたら上の棚に上げてくださいね」とだけ言って隣の車両に去っていきました。

そのうち車内が混んできたのでまくは荷物棚にあげられました。ゆきぴゅーもほっとしたのと長旅の疲れでうとうとしてしまいましたの。zzzz・・・どのくらい時間が経ったのでしょうか。まつもと〜まつもと〜のアナウンスが遠くで聞こえますわ〜って降りなくちゃですわ〜!!!(まくっ、降りるですわっ!!!)大急ぎで荷棚から引きずり下ろして間一髪のところで電車を降りました。

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その頃、中央改札の前ではみきぴゅーがママと一緒に今か今かとまくの到着を待っていました。ゆきぴゅーに背負われたまくを見た瞬間澄んだ目がさらにきらきら輝いて自分と同じ背丈ほどのぬいぐるみに抱きついたみきぴゅー。感動のご対面ですの。しかしゆきぴゅーが手を離すとそのまま重みで押し倒されていました。

その夜、みきぴゅーのおうちではママ手作りのおいしいピザが振舞われました。まくは強引にランドセルを背負わされリビングの真ん中にでんと腰を下ろしてすっかり家族の一員となったようでしたの。

次の日。東京に戻ったゆきぴゅーはお部屋に入ってぽっかりと空いたまくの分のスペースを見たら妙にさみしくなってしまい、こぼれ落ちそうな涙をぐっとこらえてしばらく春の空を見上げておりました。

                              完

 
初出:2006/04/19
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