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フォトショップ・エレメンツ de ゴーゴー!
第21回 ソフトフォーカスでフンワリ、美肌・柔肌レタッチ
美しい肌を伝えるテクニック 2007/03/28
 
1.美肌は奥が深い
2.ぼかし(ガウス)と美肌
3.レイヤーと透明度を活用した柔肌レタッチ

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スナップ写真としては悪くない、しっかり撮れている 1枚ですが、あえてソフトフォーカスを使ってフンワリとした美肌写真にレタッチしてみましょう。

 
1.美肌は奥が深い
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美肌写真の手法はいろいろ。僕は使うシーンによって選択しています。今回は少しぼかしたソフトフォーカスのレタッチ効果を楽しんでみたいと思います。

 

 最近の広告では、美肌レタッチが「これでもかっ!?」ってくらいに使われていて、中にはタレントさんがマネキンみたいになっちゃっているのも見かけますよね。やり過ぎと思う写真も多々ありますが、自分でレタッチしてみたいなぁ、と思う人にとっては、そんなマネキンレタッチもまた一興、なのでしょう。

さて、スタグラでも女性を美しく見せる、魅せるレタッチは重要なテーマ、Photoshop CS2での高度な手法はプロが教える写真レタッチ講座の「美容整形・若返りの術」やフォトショップ早わかり Photoshop Tips & Manual「簡単に肌だけ選んでツルツルにするには」でも解説してきました(いずれも薮田織也著)。

でも、「これらの解説でも私にはまだ難しい」「もっと簡単な方法はないの?」という読者の皆さんには、ちょっと大雑把ですが、超初心者向け「フォトショップ・エレメンツ de ゴーゴー!」らしい、操作方法を解説します。

で、出てきたのがこの右画像。
美肌でしょ? なに? 眠い?
眠いのは春のせいでは?
いやいや、ソフトフォーカスで柔らかな写真を演出し、美肌効果を出しているため、眠い印象になっているのかもしれません。
今回は、そんな ちょっぴり深い話を聞いてね。

一般に「美肌」というと健康、美容、化粧品、メイク、医療と幅広い話になりますが、レタッチでいう美肌、すなわち美肌レタッチや、デジタルカメラなどに搭載されている美肌モードは、ツルツル肌に仕上げる傾向にあります。
どんな美人やイケメンでも、肌のボツボツやシミなど、余計なものは少なからず必ずあるもんです…。でも、そういった余計なものは見えにくいようにデジタル加工してしまいましょう、というのが美肌レタッチの概念です。

撮影現場では本来、美肌写真というのは、光の魔術師たるカメラマン(フォトグラファー)の腕の見せどころです。タレントさんの肌をいかにきれいに、活き活きと見せるかはカメラマンの手腕にかかっています。本来はそんな職人技である美肌撮影の技術を、デジタルカメラに用意された美肌ボタンひとつセットするだけで…、はたまた、机上のパソコンを使ってデジタルレタッチでチョチョイとクリックするだけでやりたいっていうのですから、そこはそれ、職人技に敬意をはらいながら、奥深いものとして作業しなくてはいけません…てか、奥深いものなのです。

デジタルカメラの美肌モードの設定ボタンはひとつかもしれませんが、美肌レタッチの手法はさまざまです。今回は、まず、簡単で小手先でできる方法(汗;)を紹介します。

 

2.ぼかし(ガウス)と美肌
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「ぼかし(ガウス)」フィルタを使い、半径2.0でボカした画像です。当然ですが、全体がボケて、単なるピンボケ写真になってしまいました。

 

ファンデーションを塗って、細かなシミやソバカスを目立たなくしたり、表面をなめらかにして、凸凹や小シワを隠すことができますが、レタッチでは、それらを個々に細かく消したり延ばしたり修整していくのがもっとも有効な手法です。しかし、ものぐさな人は一発でやりたがります。一発でやれと言われれば、ソフトフォーカスをかける方法があります。

レタッチでは「ぼかし」です。例えば、私の場合は、メニューバーから「フィルタ」→「ぼかし」→「ぼかし(ガウス)」をよく使います。
右の画面例では「2.0」のボケ度を指定しました。こんなにボケます。

ところで、今回の要点である肌の部分はどうでしょうか?
ぼかすと肌のゴツゴツ感が消えて、ツルっとした感じになりますよね。最も簡単な美肌レタッチのひとつが、このようにゴツゴツ感をボカす、ソフトフォーカス手法です。

さて、このままではただのボケた写真ですので、少し工夫をしてみます。
レイヤーと透明度の調整を行います。レイヤーのしくみを理解することも、透明度の調整を活用することも、今後のレタッチにいろいろ活用できますので、ぜひとも覚えておいてください。では、最初の段階から操作方法を一気に説明しますよ〜ぉ。

 

3.レイヤーと透明度を活用した柔肌レタッチ
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画像A
「すべてを選択」して、「編集」→「コピー」と「ペースト」で貼り付け。

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画像B
背景の上に同じ画像の「レイヤー1」が重なっている。

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画像C
レイヤー1 に対して、「フィルタ」→「ぼかし」を実行。

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画像D
ぼかす半径は「1.0〜2.5」程度。

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画像E
不透明度の三角をクリックし、スライダーを操作して透明度を調整。

 

 実はこの手法、夜景のキラキラ・レタッチで使ったのと同じ方法です。

背景画像をレイヤー1にコピー&ペースト

 まず、元の写真をPhotoshop Elementsで開きます。元の画像はピントがしっかり合っているもの、色合いが良い具合のものを選択しましょう。開いたら元の画像全体をコピーして、背景にペーストします。

具体的な方法としては、メニューバーから「選択範囲」→「すべてを選択」を選び(画像A)、続けてメニューバーから「編集」→「コピー」を選択します。これでクリップボードに背景画像がコピーされ、メニューバーから「編集」→「ペースト」を実行すると背景の上に同じ画像がペースト(貼り付け)されます。

レイヤーパレットが使える人は、レイヤーパレットの「詳細」をクリックし、「レイヤーの複製」を選択、表示された小ウィンドウで「OK」をクリックすれば背景が複製されます。

 

レイヤー1を「ぼかし(ガウス)」でぼかす

レイヤーパレットで確認すると、「背景」と「レイヤー1」(または背景のコピー)があります。「レイヤー1」(または背景のコピー)を選択します(画像B)。

メニューバーから「フィルタ」→「ぼかし」→「ぼかし(ガウス)」を使って、レイヤー1の画像をぼかします(画像C)。

ぼかし(ガウス)用の別ウィンドウが開きますので、半径欄に数値を入力して指定します(画像D)。大きな数値ほどボケます。通常、実用的なのは「1.0〜2.5」くらいです。
画面例では「2.0」を指定していますが、こんなにボケます。

既に実用的でない?
確かにそうですね。
1.5でも十分だったかもしれませんが、解りやすいのでこのまま話を強引に進めます。

 

 

背景画像をレイヤー1にコピー&ペースト

画像がボケたままではサマにならないので、レイヤーパレットの「不透明度」欄の三角矢印をクリックするか、数値を入力して透明(透過)にします。


現在の状態は、しっかりピントの合った背景の画像に、「ぼかし(ガウス)」でボカしたレイヤー1(背景コピー)が乗っかっている状態です。

「不透明度」を50%に指定すると、上のレイヤー1(背景コピー)が50%透明になって、背景画像が浮き出てきて、画像の輪郭がしっかりしてきます。

不透明度の数値を変更したり、スライドバーを調整することで浮き出具合を調整し、"ボカし"と"しっかり輪郭"を好みの状態で調整することができます。

参考までに、不透明度を100%から25%まで調整した画像例を下記に紹介しておきます。

更に次回は、美肌・柔肌を保ちつつ、クッキリくる手法もご紹介します。お楽しみに。

更に更に、この手法を応用すると「そうか、こんなこともできるな!」と、ひらめいた読者の方もいらっしゃると思います。そうなんです。夜景や柔肌の他にもいろいろ活用できるんです。

次回以降、また紹介していきますので、こちらもお楽しみに!!

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初出:2007/03/28
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