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フォトショップ・エレメンツ de ゴーゴー!
第1回 フォトショップエレメンツ講座
スタート!! 2005/09/07
 
1.Photoshopシリーズとは
2.Photoshop Elementsとは
3.「Elements」ってどういう意味?
 
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1.Photoshopシリーズとは
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 この夏、飛鳥とスタジオグラフィックスが共同で読者アンケートを行いましたでしょ。その中で、特に読者からスタグラに多く頂いた意見は「Photoshop Elementsの解説をして欲しい」というものでした。

みなさんは『Adobe Photoshop Elements』をご存知でしょうか。

フォトショップと言えば、多くの人が『Adobe Photoshop CS2』を思い浮かべるかもしれません。言わずとしれた、プロも御用達のレタッチの定番ソフトですよね。スタグラでもフォトショップ活用(プロが教える 写真レタッチ講座)やCS2のティップス(Photoshop CS2レビュー )記事は人気のあるコンテンツの筆頭で、その最新版が『Adobe Photoshop CS2』であり、Photoshop ファミリー製品の頂点に位置づけられています。デザイナーやフォトグラファー、編集者などに広く愛用されています。もちろん、プロ御用達の頂点だけあって価格もそれに応じてズッシリとしています。アドビストアのダウンロード版で88,000 円(税込)。注:それでも僕がこの業界に入った頃は15〜16万円はした記憶がありますから、ずいぶんと安くなったとは思います…。

今回の読者アンケートにも「一般コンスーマ(消費者)の私は価格的になかなかPhotoshop CS2には手が出せないので…」という意見が多くありました。ごもっともです。

良い製品だと言うことは解っていても、休日にデジカメ画像をちょっといじりたい、というユーザにとってはかなり高額です。もちろんアドビ システムズ社もその点は十分承知のことでしょう。一般コンスーマをターゲットにしつつも、Photoshopの名前を冠した機能限定版の『Adobe Photoshop LE』が発表されたのは1999年のことです。

しかし、、一般コンスーマ(同社では"プロシューマ"と表現しています)がデジカメ写真画像を楽しんだり、活用したりするツールとして、プロ御用達のPhotoshopの機能限定版が最適なのでしょうか? その回答として同社が発表したのが『Photoshop Elements』(2001年)です。デジカメ写真を活用するためのエレメンツ(要素)とは、取り込み、管理、閲覧、そして得意な補正やレタッチ編集、更にはポストカードやスライドショーなどの作品にして楽しむこと・・それらをこのソフトウェアに凝縮したと言えるのではないでしょうか。

>> Photoshop Elements はいくら?

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画面1 2つのPhotoshop
  この講座の主役である「Photoshop Elements 3.0(左)」とシリーズ頂点に立つ「Adobe Photoshop CS2(右)」のパッケージ。(最新版は「Photoshop Elements6」)
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画面2 スマート補正(Clickで拡大)
  「スマート補正」を使うと、ワンクリックするだけで、色かぶりや露出が適正でない写真をきれいにカラー補正できます。ユーザに効果が解りやすいよう、補正前後の写真を横に並べて表示できます。
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画面3 カラーバリエーションClickで拡大)
 
コンスーマ向けレタッチソフトの定番機能「カラーバリエーション」。効果を確認しながら色合いや露出を補正していけるので初心者にも使いやすい機能です。
2.Photoshop Elementsとは?
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現在の最新版は『Adpbe Photoshop Elements 3.0』です。Photoshop CS2の多彩な機能群の中で、一般デジカメユーザが必要とするだろう機能は盛り込まれています。Photoshop Elementsがどんなユーザに対してアプローチ可能であるか、僕なりの所感を上げてみました。

 

 

自動で各種画像補正をしたい

一般消費者ユーザにとって、手間を掛けずにきれいな画像に補正してくれる機能はありがたいものです。他の多くの競合製品と同様に、Photoshop Elementsにも自動でカラー補正を行う機能が用意されています。これは失敗した写真をきれいに変えるための機能としてよく利用されます(画面2/画面3)。たいていのユーザはこれだけでも満足できる機能だと個人的には思います。(詳細は次回よりゆっくり解説していきたいと思います)
ちなみに、Photoshop Elementsでは、カラー補正した画像を保存する際に、撮影した素の写真画像にむやみに上書きしてしまわないように、基本は別のファイル名で保存するようになっています…気配りですね。

テンプレートで年賀状などを楽々作りたい

写真画像をきれいにカラー補正した後は、やっぱり「テンプレート」機能でしょう。例えば、年賀状のテンプレートを使えば、デジカメ画像をはめ込んで素早く(それなりに)カッコ良い年賀状がデザインできます。短時間でオリジナルのカードを作りたいというニーズに応える機能です(画面4/画面5)。

安いフォトショップが欲しい

一方でプロシューマを自称する人にとっては「自動」機能ばかりでは満足できません。やりたいことを具現化するのがソフトウェアの役割、とりわけレタッチソフトの役割だとすれば、「あれもやりたい、これもやりたい」というユーザの要望に応える高レベルな自由度が必要です。そんなニーズには、Photoshopゆずりの多彩なレタッチ機能の多くが応えてくれます(画面6)。
操作方法は賛否両論かもしれません。初級者向けの用語に置き換えられていますので、Photoshopを使ったことがないユーザには解りやすい一方で、Photoshopを使い慣れた人にはいつもの用語で操作できない違和感があるかもしれません。Photoshop Elementsのターゲットとしては前者が主体になっていることは言うまでもありませんので、正しい選択だと言えるでしょう。また、少し工夫したり、慣れてくればPhotoshopと同様の操作感で利用できますので、その点は心配ないのではないでしょうか。

デジカメ一眼のRAWデータ(ファイル)を
  使っている

最近注目されている「Camera RAW」もCS2と同等の機能がちゃんと搭載されているのはデジカメユーザにはうれしい点です。高価なデジタル一眼を持ち、RAWファイルを使っているからといっても、レタッチソフトにも高額の予算がとれる人ばかりではありませんから、Photoshop ElementsがCamera RAWに対応していることはとても意味のあることと言えるでしょう。(画面7)
 【参考記事】
 >>RAWってなに? (用語辞典)
 >>RAWデータを理解しよう 基本編(デジカメPopEye)
 >>CS2レビュー (Camera RAW)

写真画像ファイルの整理機能が欲しい
  (Windows用のみ)

同社にはホームユーザ向けデジタル写真管理ソフトとして『Adobe Photoshop Album』がラインアップされていますが、その機能を統合したような写真画像ファイル整理機能が搭載されています(Windows用のみ)。
詳しい機能は今後の回で解説しますが、例えば、写真(画像)ファイル内に記録されている「Exifデータ」を自動で参照して撮影日順に写真を整理することができます。ユーザが写真ファイルを取り込んだ際にすぐに写真ファイルは管理され、サムネイル画像(縮小写真)で表示され、ひと目で写真の内容が目視できます。また、複数のCDやハードディスク、フォルダの中にある写真ファイルを、一括して一覧表示することができます。
さらに、各写真に名札をつけることができます。ユーザが決めたキーワードを名札に入力して貼っておくと、キーワードで検索して一覧表示ができますので、大量の写真の中からの検索に役立ちます。(画面8)

 

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画面4 作品の作成Clickで拡大)
 
補正やレタッチした写真をすぐに作品として仕上げることができます。ポストカードやスライドショー作成がお勧めの機能です。
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画面5 年賀状のテンプレートClickで拡大)
 
補正した写真を年賀状のテンプレートにはめ込んだところです。気に入ったデザインを選択し、文字を入力するだけでおしゃれなカードが完成です。
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画面6 フォトショップゆずりのハイレベルなレタッチ機能Clickで拡大)
 
Photoshop Elementsは自動補正だけでなく、ユーザがレタッチ機能を活用するスキルがあれば、それに応えるだけの高機能を持っています。
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画面7 Camera RAW機能Clickで拡大)
 
EOS Kiss Digitalで撮影し、RAWファイルで保存した写真画像をPhotoshop Elementsで読み込んでいるところです。16ビットカラーで操作も可能です。
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画面8 画像整理モード(Clickで拡大)
 
ユニークなカレンダー表示機能。一覧に取り込んだ写真を日付で管理できます。ブログに掲載するために毎日撮影しているユーザにも便利な機能ではないでしょうか。
3.「Elements」ってどういう意味?
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ところで余談ですが、Photoshop Elementsの「Elements」ってどういう意味でしょうか?

例えば、映画の「フィフスエレメンツ」でお馴染みですし、占い、星座、マジックなどでは火・土・風・水などをエレメンツと言うそうですが、実際には日本語に訳しにくい単語です。三省堂の辞書によると「要素, 成分 (an 〜 of truth 一理); 少数分子 (discontented 〜s 不平分子); 【化】元素; (the 〜s) 自然力, 風雨; (one's 〜) 固有の環境[活動領域] ((魚なら水)); (人の)本領, 持ち前; (the 〜s) 基本, 初歩; 【宗】(Elements) (聖餐式の)パンとブドウ酒; 小部隊, 分隊; (2-3機の)戦闘機編隊; 電熱部 」となんだか、解ったような解らないような・・。Photoshop Elementsの場合は、この意味のうち「基本」や「初歩」が最も近い意味合いになるのでしょうけれど。同社の広報関連会社に問い合わせましたが、どうやらそのニュアンスではないとのことで、直訳は分かりませんでした("Elements"は直訳ではなく、意味としてPhotoshopのコンシューマー向け製品としてご理解いただけたら幸いです」広報談)。

さて、今回は初回ということで、Photoshop Elementsの特徴的な機能をざざざっと紹介しましたが、次回よりそれぞれの機能の詳細や面白い活用方法などを紹介していきたい思います。CS2との違い、気に入っているところ、使いづらい点や不満なところがあればそれらも書きたいと思います。

「フォトショップエレメンツ de ゴー! ゴー!」 どうぞお楽しみに!!

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※Photoshop等はアドビシステムズ社の商標です。
 
初出:2005/09/07
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