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モテ写 on The Web
第9回 TPO を考えたポージング その1 2012/03/07
 
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▼目次  
時刻・場所・場合を考えて
食べるシーンをモテ写にするには
ぬいぐるみ大好きさんの写真の場合
次回予告
   
▼写真0 ポージングは TPO を考えて
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ポージングは、撮影する場所や時刻を意識することも大切です。撮られた後のイメージを想像してポージングすると、写真の内容が大きく違ってくるはずです。 ( 写真を Click で拡大 )
▼撮影データ
Camera OLYMPUS E-3
Lens 単焦点 25.0 mm f/1.4
F. Dist. 50 mm EV 0.0
Aperture F1.6 S. Speed 1/20 sec
ISO 100 WB 3000
M.Mode ESP Strobe OUT
Light 白レフ
Filter Kenko PORTRAIT ENHANCER
▼執筆する連中 Illust by 薮田織也
●師匠: 澤口 留美
  書籍 「 モテ写−キレイに見せるポージング 」 の著者。今は京都でヨガに夢中! 澤口 留美
●弟子: 薮田 織也
  人物写真家。今まで男性目線で女性を撮ってきたことを反省し、これからは女性が喜ぶ写真を撮ろうと目論むオヤジ。 薮田 織也
 
■ 時刻・場所・場合を考えて
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● TPO って?

薮田さん、梅が咲いてるわぁ。もうすっかり春なのねぇ……。
ず、ずず……ぶ、ぶん。
? なによ。返事しなさいよ。
ぶえぇっくしょ! ずるずる………。じだよ、「 ぶん 」 って。びざじぶりのがぶんじょうなんだよ。ぶぇっくしょ。
汚いわね! 見苦しいわね! なによ花粉症は治ったって豪語してたくせに。そんなことより本題行くわよ、本題! 今回は 「 TPO を考えたポージング 」 よ!
TPO …… Time、Place、Opportunity のごどっずね。時間、場所、機会……。
どうにかならないの、その喋りかた。読者が読みにくいじゃない。それに 「 O 」 はモテ写の場合は、Occasion の方を使ってよ。オケイション!
ん、ぞうか、時刻、場所、〜の場合か。ずるっ。だけど、ぞれがどうモテ写と関係あるんでずか?

● 撮られる方も完成を想像してね

前回の予告で言ったわよね。「 ただポーズすればいいってわけじゃないんだよ 」 って。さすがにタイトルにするのはやめたけど、今回のポイントはここよ。写真1を見てちょうだい。場所はキッチン……って、このスタジオ、あんまりキッチンには見えないわね。まっいいか。で、キッチンで料理中ってシチュエーションよ。時刻はそろそろ夕方ってときね。さて、T と P は決まったわ、最後の O は薮田さんなら何を考える?
え゛っ? 夕方近くのキッチンで……○○の場合……愛おしい誰かのために料理ずる場合ってシチュエーションを考えまずね。

▼写真1 キッチンで料理している場合は?
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キッチンでのポージングで誰もがイメージするのは 「 笑顔 」 ですよね。楽しい食事をするために、または大切な人のために料理するわけですから。料理に対して真剣な表情をするのもアリですが、その中にも楽しんでいる表情が欲しいものです。 撮影データ (写真をClickで拡大)

▼写真2 キッチンで暗い顔は禁物
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キッチンで料理する姿は、できれば幸せの象徴であって欲しいものです。暗い顔で撮られてしまうと、その裏側の生活を想像されてしまいますよ。もし包丁を持って暗い顔をしていたら……。
撮影データ (写真をClickで拡大)


ものすごくベタだけどそれでいいのよ。「 夕方近くのキッチンで愛おしい人のために料理する 」 だとしたらポージングや表情はどうする?  
一所懸命に料理して、喜んで食べてくれる人のことを想像して幸せな笑顔になってる! 写真1みたいにオタマにふーふーしちゃったりして。  
そうよーそうよー。写真2みたいにキッチンで暗い顔は禁物よ! キッチンという背景は同じでも表情が暗くなると生活感が漂っちゃいますからね。あ〜あ、どうせ一所懸命に料理しても、あの人は喜んでくれないし……なんて、そんなイメージになったら台無しだわ。モテ写でもっとも大切なのは、カメラマン任せじゃなくて、撮られる方も写真のできあがりを想像してポージングや表情を工夫することよ。だから、撮影前にカメラマンとどんな写真にするかを楽しく打ち合わせるようにしてね。  
そんなモデルさんだと撮影も楽しくなりますよね。人物写真家が他の写真家ともっとも異なる点は、被写体と共同で作品を作っていくっていうところですからね。うん。師匠! 勉強になる。  
でしょっ、でしょっ! 尊敬する? リスペクトする? ねぇねぇ。  
……………………………ずるっ、べっくしょい!  

■ 食べるシーンをモテ写にするには
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● 一歩手前で止める

じゃぁ次に行くわね。今度は 「 食べるシーン 」 よ。薮田さんは写真3を見て、どっちがいいと思う?
個人的にはどっちも好きだなぁ……ずる。サンドウィッチにかぶりついているシーンも可愛いですよね? ずる。
それじゃモテ写の講義にならないでしょ。確かにダメ写も可愛いわよ。だって、モデル自体が可愛いんだから。でも、これじゃ食べる本能丸出しでしょ? 食べるシーンってのはただでさえ本能を描写することになるんだから、ちょっとは抑えて撮ってもらわなけりゃダメなのよ。だから、実際に食べ物を口にする一歩手前で止めて撮ってもらうのよ。
ぞうか、師匠が実際に食べてるシーンを思い浮かべれば確かに本能丸出しでずもんね。ぞりゃいただけない。

▼写真3 食る写真は一歩手前で
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食べるシーンの写真はなぜか独特な魅力がありますよね。それは多分、被写体の人の本能を垣間見るように感じるからではないでしょうか。ダメ写のように本当に食べてしまっている写真もある意味で魅力的ではあるのですが、本能むき出しって感じになってしまいがちです。モテ写にしたいなら、食べる直前を撮ってもらいましょう。
撮影データ (写真をClickで拡大)
鼻水ずるずる男に言われたくないわね! なによ、女の子に対しては本能丸出しにするくせにさ。  
あっ、いや、これでも本能抑えて撮ってるんでずよ。ホント。一歩抑えた方がより官能的な写真になりまずからね。  
薮田さんのH写真講座なんて聞きたくない。次行くわよ次。  


■ ぬいぐるみ大好きさんの写真の場合
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● 主題を間違えちゃだめ

薮田さん、ぬいぐるみ好き?
はぁ? まったく興味がありません。でも女の子がぬいぐるみを大切にしている姿は可愛くて好きです。ハイ。
じゃぁ、写真4はちょっと引くでしょ?
う〜ん。作品としてぬいぐるみに囲まれている姿を撮るのはありですね。でもその場合はもっとトーンを暗くして、シャドウを活かした写真に……。
あんたの写真講義はいいの。ここはモテ写のページ。あくまでもモテる写真を撮られるための講座なの。なのにこれじゃダメダメ。だいたい、これじゃ誰が主…、なんだっけ、ほら、主……。
主題っすか? 確かにこれだと主題がどこにあるかわかんないですね。
そうよ、主題よ主題。モテ写で主題っていったら人物に決まってるでしょ。その他の被写体はすべて主題を引き立てるための脇役よ。小さいのから人物より大きいぬいぐるみがごちゃごちゃいちゃ誰が主題だかわかったもんじゃないわ。
うん。写真4で最初に目がいくのは右の大きなぬいぐるみですもんね。
でしょ? しかも人物より手前にいるし。もし自分より大きなぬいぐるみと撮られたいなら、大きなぬいぐるみだけにして、もっと寄りで撮ってもらうといいわ。

▼写真4 いくらぬいぐるみが大好きでも…
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ぬいぐるみが大好きだから、ぬいぐるみに囲まれて撮ってもらいたい……確かに、そんな写真もありかもしれません。でもモテ写となるとちょっと考え物です。
撮影データ (写真をClickで拡大)

▼写真5 やっぱり主役はあなた
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写真に入ってもらうぬいぐるみは最低限に絞って脇にどいてもらい、一番のお気に入りを抱いて撮ってもらいましょう。やっぱりモテ写の主役はあなたでなければなりません。
撮影データ (写真をClickで拡大)


■ 次回予告
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● まだまだ続く

さて、今回はここでおしまい。でもまだ TPO を考えたポージングテクニックはたくさんあるから、次回も同じテーマで行くわよ。
確かに、TPO って考え方でいくとポージングネタはたくさんありますね。
あれ? 花粉症治ってるじゃない。
笠井さんから教えてもらったフリスクで治りました。
誰よ笠井さんって。
まぁまぁ、それじゃまた次回!
▼写真6 TPO ポージング続きます
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次回も TPO を考えたポージングをお届けします。
撮影データ (写真をClickで拡大)


 
初出:2012/03/07 このページのトップへ
 
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