レンジファインダーカメラ
レンジファインダーカメラ
土木工事の三角測量では、ある場所までの距離を測るのに、別の二か所、A 地点・B 地点から、そのポイントを見たときの首振り角度と、A-B 地点間距離を元にして三角関数に基づいた計算をする。レンジファインダーカメラも同じ原理を使っていて、A・B 点に相当する二つの覗き窓が 30 〜 70mm ほど離れてカメラボディ上部に設けられている。操作者がファインダーを覗くと、A・B 窓から眺めた被写体像がプリズムやミラーなどを介して重なり合って見えるので、プリズムなどに連動している撮影レンズのフォーカスリングを回転させて、重なり具合を調整し、ぴったり重なるようにするとピントが合うようなしくみになっている。この方式のピント合わせは、カメラボディが一眼レフカメラよりも小型化でき、かつ、広角レンズでは正確かつ素早くピント合わせができる反面、望遠レンズでは精度が悪くピンぼけとなりやすい。ライカ M シリーズではデジタルカメラになった今でもレンジファインダー方式を導入している。
笠井アキラ