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トリッパーシリーズ 活用術
第10回 TripperのUSB2.0接続はどれほど高速か?
 
1. データの大容量化と高速性能の関係
2. USB1.1 vs USB2.0 ガチンコ対決

3.

周辺機器とパソコンを接続させる方法は、どんなんがあるん?
   
   
   
  2003年12月03日
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■データの大容量化と高速性能の関係
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 当スタジオグラフィック内のオジサンのためのデジカメ活用講座「デジカメPopEye」の「第3回 : デジカメ画像の高速化考察 〜USB〜」でUSBインタフェースとUSB2.0インタフェースの違いが解説されています。そこで、Tripper活用術でもTripperとパソコンを接続するUSBインタフェースと、USB2.0の高速性について解説していきましょう。Tripperは先進のUSB2.0に対応しています。

 Tripperシリーズの特長は、なんといってもコンパクトフラッシュやマイクロドライブを挿入できるカードスロットを本体に装備していることです。しかも、これはパソコンに接続しなくても、単体で使用することが可能になっています。さらに、Tripperシリーズはバッテリが内蔵されていて、AC電源が供給できないような場所でも動作させることができます。つまり、パソコンもコンセントも無いモバイル環境でも、CFカードの中に記録されているデータ…主にデジカメで撮影した画像データが多いですが…、をTripperシリーズにコピーして、「フォト・ストック機器」として使用できるわけです。他の周辺機器には無い、この機能こそがTripperシリーズの最大の特長と云えます。
 更に、Tripperシリーズの特長は、この単体でCFカードのデータをコピーできるという機能だけではなく、パソコンに接続して、いわゆる外付けHDDとしても使えるという特長もあるのですよね。ついつい見逃されがちですが、データを素早く、しかも効率よく加工したり、あるいは整理したりするには、この点も重要なポイントとなってきます。
 さて、このとき重要になるのが「データ転送速度」です。最近は、1回にデジカメで撮影するデータは年々大きくなっていっています。なんたって、4メガピクセルだの5メガピクセルだのと、とても細かい解像度で撮影するようにデジカメは進化していますから、当然といえば当然ですよね。しかも、プリンタで綺麗に印刷することを考えるとあまり圧縮率の高い撮影モードではなく、高精細のハイクオリティ・モードなどで撮影しておく必要があります。これらの現状の元では、1枚あたりのデータ容量は、かなり大きくなっていっているんですよね。下手すると、フロッピー1枚には画像が1枚しか入らない…それどころか、フロッピーにさえ入れられないような容量になってしまうときもあるくらいです。こんな状況で、光の露出を何段階か変えてバンバンデジカメで撮影をおこなっていくと…、そう、100メガを超えるCFカードを持っていても、撮影に夢中になるうちにすぐにカードがパンパンに満杯になってしまって、撮影続行が不可能になってしまいます。でも、Tripperシリーズがあれば大丈夫、デジカメで撮影したCFカードのデータをTripperシリーズにコピーして…なんて話は今まで随分してきましたので、今回はちと省略。それで、何が云いたいかというと、えーと、つまり…Tripperシリーズには、1回の撮影で数百MBものデータがストックされることがあるってことなんです。そして、これらの大量のデータをパソコンに転送しなければいけませんので、Tripperシリーズのデータ転送速度が重要になってくるわけなんですね。しかも、同じ容量のデータをコピーするのでも、巨大なデータを1つだけコピーするのと、小さいデータをいくつもコピーしなければならないのでは、ファイルがたくさんあった方が時間が多く必要になります。もちろん、Tripperシリーズでコピーをおこなうのは後者の方が圧倒的に多いですから、データ転送速度はかなり重要な問題となってくるのです。
 いやいや、パソコンに転送せずにTripperシリーズから直接データを読み出して加工し、それをダイレクトにTripperシリーズに追加書き込みしていくから、それほどデータ転送速度を気にしなくてもねぇ…、なんていう方も中にはいらっしゃるかもしれません。でも、1枚のデータが大きいので、フォトレタッチソフトで加工・編集したものをTripperシリーズに書き込もうとすると、やはり時間がかかってしまうんですよね。ですから、データ転送速度は速いに越したことはないんです。だって、あまり長い時間マウスポインタが砂時計のままだったりすると、あれぇパソコンが暴走しちゃったかなぁ、なんて不安になってしまいますし、下手をするとまだ記録中なのに、えーい、もー動かないから再起動しちゃえぃ!なんてことも起こりかねませんものね。

 
■USB1.1 vs USB2.0 ガチンコ対決
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 さて、『Tripper Plus』で採用されているUSB2.0ですが、USB1.1と比べて明らかに分かるほど転送速度に違いがでるものなのでしょうか。例えば、ADSLを8Mタイプから24Mタイプにしても劇的に速くなった感じはしないですよねぇ。たしかに、スループットを計測するサイトを使って計測してみると、数値的には速くなっているものの、体感的には「ホンの少し」だったりすることもあります。USB1.1とUSB2.0の違いだって、たいていは理論値で解説されています。では、実際に実験してみましょう。『Tripper Plus』とパソコンをケーブルで接続し、『Tripper Plus』の中に保存されているデジカメデータをパソコンに転送して所要時間を調べます。USB1.1に接続したときと、USB2.0接続の時の時間を比べてみましょう。
 今回は、どちらも最初からマザーボードに搭載されている、オンボード仕様のUSBコネクタを使用しています。したがって、USB2.0を装備したパソコンの方が絶対的に速いんじゃぁないのぉ、といったこともないはずです。この状態で、『Tripper Plus』の中にある1.5GBのデータをパソコンにコピーしてみました。ちなみに、フォルダ数が434、ファイル数が1232もあるデータです。
 そして結果はというと…

USB1.1 19分36秒98
USB2.0  1分54秒28

参考・CPU:Athlon2000+
    HDD:120GB/7200rpm/2MBキャッシュ(Maxtor製)

 と、もの凄い差でUSB2.0の勝利でした。もう、体感で比べてとかそういう問題ではないですね。最初、USB2.0でコピーをしたときには、壊れちゃってコピーを中断してしまったのかと思ったくらいです。もちろん、パソコンの環境などによっては、USB1.1ももう少し速かったり、あるいはUSB2.0でももう少し遅かったりするのかもしれませんが…、それでも圧倒的に違いますものねぇ。

<グラフ>

いやぁ、ここまで圧倒的な差が出てしまうとは。一度USB2.0を体感してしまうと、もうやめられませんぜ。(※テスト結果は当社調べ。速度結果はパソコン環境によって異なります。)

 ということで、USB2.0の力は偉大でした。もし、USB1.1で運用している方がいらっしゃいましたら、ぜひぜひUSB2.0での運用に切り換えてくださいまし。ホント、おすすめです。え、パソコンを買い換える予算はない、ですって? いえいえ、USB2.0ホストアダプタをパソコンに追加すれば、すぐにでもUSB2.0の高速コピーが体験できます。ちゃあんと、『Tripper Plus』の飛鳥さんでもUSB2.0ホストアダプタをお取り扱いしてくれていますので、こちらをお使いになると良いと思いますよ。デスクトップパソコンだけでなく、PCカードタイプも用意されていますから、まずはホームページでチェックしてくださいまし。


 
■周辺機器とパソコンを接続させる方法は、どんなんがあるん?
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 ところで、『Tripper Plus』のような周辺機器とパソコンとを接続する方法はどのようなものがあるのでしょうか。ここでは、周辺機器とパソコンの接続規格について発生した順に簡単に整理してみましょう。
 Windowsが一般的になってきたころに主流だった規格は、SCSI(スカジー)という規格でした。SCSIは、比較的高速にデータ転送をおこなうことが可能ですが、接続した周辺機器ごとにIDナンバーと呼ばれる番号を設定しなければならず、設置して動作させるまでが意外に面倒なものでした。例えば、接続していたパソコンから、他のパソコンに接続を変えた場合、他の周辺機器とIDナンバーが重複したりすると、その周辺機器をパソコンが認識してくれなかったり、場合によってはWindowsが起動しなかったり、ということが起こっていたからです。しかも、機器を認識させるには、パソコンを再起動させなければならなかったので、気軽に機器の接続を変更させる、ということもしにくかったんですね。

 そして、このSCSIの欠点を補って、そしてもっと便利な方法で周辺機器とパソコンを接続してしまおう、という意図で制定された接続規格がIEEE1394(FireWireとかiLinkと呼ばれることもあります)とUSBという規格です。どちらも、IDナンバーのような設定を必要とせず、しかもパソコンを再起動させることなく、接続した周辺機器をWindowsに認識させることが可能になっています。
 この2つの規格のうち、ハードディスクに採用されるものは、IEEE1394の方が若干多めでした。というのも、USB規格はデータ転送速度が遅かったためです。そのため、USB規格はプリンタやスキャナといった機器で使用する分には問題がなくても、ハードディスクのように大量にデータを転送するには若干不向きといえるような規格だったのです。


SCSIハードディスクには、IDナンバーを設定するパーツが装備されていて、これを正しく設定していないと、パソコンは接続した周辺機器を認識してはくれなかった。


接続規格の違う外付けHDDにをズラリと並べてみた。左からSCSI、IEEE1394、USB2.0のコネクタを採用した製品となっている。最近では、一番右の外付けHDDのように、IEEE1394とUSB2.0の両方を装備する(とはいっても同時使用は不可ですが)製品も登場している。

 しかし、IEEE1394は、思ったほど普及していきませんでした。それは、パソコンに最初から搭載される割合がUSBに比べるとかなり低かったことにあります。ノートパソコンの一部には、IEEE1394を最初から搭載しているパソコンが多かったのですが、デスクトップパソコンとなると、割合がかなり減ってしまいます。すると、ノートパソコンには接続できたけれど、それをデスクトップパソコンには接続できない、というような事態も発生してしまうことが起きてしまっていたんです。
 そこで、USBに改良が加えられ、高速化されたUSBが登場しました。この改良前のものをUSB1.1と呼び、改良したあとのものをUSB2.0と呼んで区別しています。このUSB2.0に関しては、当スタジオグラフィック内の「デジカメPopEye 第3回 : デジカメ画像の高速化考察 〜USB〜」に詳しく掲載されていますので、そちらも参照してください。

 




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