コンテンツのトップページへ 髭達磨・薮田織也のプチ日記
 2004年 11月 30日 火曜日 エクステンション・チューブ とは?
 
事に行くついでに、またまた町田のヨドバシカメラに行ってきた。本当は、Olympus E-1 用のストロボを物色しに行ったのだが、別の物を購入してしまった。それは、エクステンション・チューブである。エクステンション・チューブとは、中間リングとか、接写リングとか言われているアレである。カメラ本体とレンズの間に装着して、レンズ本来の最短撮影距離をさらに短くすることができるレンズ・アクセサリーを、エクステンション・チューブと呼んでいるのだ。せっかくなので、もうちょっと、詳しく説明することにしようかな……。あれ? 前の日記じゃ、今回は「なぜに RAW が良いのか」をお届けするとか書いてたよな。まぁいいじゃないの。これが日記っていうものさ。そのうち気が向いたら RAW について書くことにしよう。それから、問題になっている RAW 現像ソフトのことも、そのうち書こう。うんうん。日記だからさ、書きたいことを書きたいうちに書くのが一番だよね。だから、今回はエクステンション・チューブに決まり。


クステンション・チューブとは、以下の写真のようなもの。これは OLYMPUS E-1 用のエクステンション・チューブ(Extension Tube EX-25)だが、他メーカーのものもだいたいこんな形状のもので、筒状、つまりチューブになっている。 違うとすれば、全長、つまり厚さが異なるくらいだろう。ちなみに、EX-25  は全長が 25mm だ。さて、この EX-25  を E-1 本体に取り付けると、こんな感じ になる。取り付ける要領はレンズとまったく同じで、エクステンション・チューブの片方をカメラ本体のレンズ・マウント部に装着する。


で、
写真 からもわかるとおり、エクステンションチューブのもう片方側は、カメラ本体にあるレンズ・マウントと同じ形状になっているので、ここにレンズを装着することができるわけだ。(写真右 )するとどういうことになるのだろうか。前述したが、EX-25 の全長は 25mm 。つまり、カメラ本体とレンズの距離が 25mm 遠ざかったことになる。もっと詳しく言えば、カメラ本体内にある CCD や CMOS などの受光素子と、レンズの距離が離れたことになる。こうすることで、どんな効果があるのだろうか? エクステンション・チューブがなんであるかを知っている読者なら、「最短撮影距離」が短くなるんじゃないかという答えを出すだろうが、では、「最短撮影距離」とはどんなもので、さらに、受光素子とレンズの距離を離すとなんで「最短撮影距離」が短くなるのだろうか?
 
▼写真1 マクロ撮影
Clickで拡大
EX-25 を 50mm マクロレンズに装着して、14-54mm ズームレンズのオリンパス・エンブレムを撮影。これはヨドバシカメラの帰り、昼の車中での撮影。

▼写真2 Extension Tube EX-25
Clickで拡大
Extension Tube EX-25

▼写真3 E-1に装着
Clickで拡大
E-1 に装着したところ

▼写真4 そこにマクロレンズを装着
Clickで拡大
さらに 50mm マクロレンズを装着した

メラのレンズにはさまざまな距離があるのをご存知だろうか。まずは、右の絵を見てもらいたい。なんでこんな絵を見せたかというと、エクステンション・チューブによって、直接的に変わる距離とはどこなのかを知って欲しかったからだ。それは、右の絵の中でいうと、「レンズの繰り出し量」になる。レンズの繰り出し量とは、ピントを合わせるために、レンズを前後に移動させる、その移動距離のことを指す。通常、カメラの「レンズの繰り出し量」は一定だ。そこに、エクステンション・チューブを装着するということは、レンズの移動距離を底上げするということにつながる。(レンズが移動する範囲が増えるわけではない)

て、「レンズの繰り出し量」が増えるとどういうことになるのか。それには、今度はこちらの絵を見てもらおう。この絵の上下の違いは、同じ撮影距離で、「レンズの繰り出し量」だけを増やしているのだが、「レンズの繰り出し量」増えたことで、レンズそのものが受光素子から離れて「メカニカルディスタンス」が増え、逆にレンズ先頭から被写体までの「ワーキングディスタンス」が短くなっているのがわかるだろう。すると、に描かれている線(光)の角度を見てわかるとおり、受光素子に結ばれる像の面積が大きくなる。すなわち、撮影倍率が大きくなるという寸法だ。撮影倍率ってのは、被写体の大きさと受光素子に写った像の大きさの比率だ。具体的に書くと直径 1cm の被写体が、CCD 上に実寸の 1cm で写った場合を等倍と呼び、1:1 というように表記する。で、1cm の被写体が、CCD 上に 0.5cm で写った場合は 1/2 倍、または0.5倍と呼び、1:2 や 0.5 X などと表記する。オリンパスの 50mm マクロレンズの撮影倍率は 0.52 X (35mm 換算で 1.04 X 相当)だが、EX-25 を装着すると、0.98 X 、つまり約等倍ということになる。さらに、「ワーキングディスタンス」が短くなり、EX-25 未装着時で 24cm 〜 ∞ ある撮影可能範囲が、21.3cm 〜 23.1cm と、極端に縮まってしまう。

んで、そんなに狭くなってしまうのか? 簡単に書いてしまうと誤解を招く恐れもあるが、ここで詳細は無理なので、やっぱり簡単に書く。前述したが、EX-25 装着によって、レンズの移動距離が底上げされたから、必然的にワーキングディスタンスの可変幅も狭まってしまうのだよ。よくわからないなら、この絵こちらの絵をよく見て考えてくださいな。日記なのにダラダラと説明してきたら、なんだか面倒になってしまった。それでは、50mm マクロレンズと EX-25 を使って撮った写真を掲載して、本日はこれでさようなら。また別の機会にレンズについて解説しましょ…。って、いまさら気付いたけど、本来このネタって、「デジカメのしくみ」でやるもんじゃないのか? 西井、君に後を頼んだ。では。
 
▼図1 レンズに関する距離の名称
Clickで拡大


▼図2 レンズの繰り出し量と
撮影倍率の関係
Clickで拡大



▼写真5 愛車のシフトノブ…
Clickで拡大



▼写真6 50mm マクロレンズの
マウント部
Clickで拡大
 
Share (facebook)  
  このページのトップへ
 

     
 
 

     
リンクについて
著作権について
プライバシーポリシー