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 2004年 11月 24日 水曜日 RAW 現像は Photoshop CS で
 
O
LYMPUS E-1RAW モードで撮った写真を現像してみることにした。RAW 現像に使ったソフトウェアは、E-1 に標準で添付されている OLYMPUS Viewer と、当サイトでおなじみの Adobe Photoshop CS に搭載されている Camera Raw というプラグインソフトだ。短文ではあるが、それぞれを使った所感を日記に記しておこうと思う。

R
AW とは、「生」や「未加工」という英語で、デジカメ用語としては、その名の通り、カメラに搭載されている画像処理機能による加工を一切加えていない、生の画像データのことを指す。よって、記録方式を JPEG に設定している場合と異なり、RAW モードの場合は、カメラのホワイトバランスやシャープネスなどを設定して撮影したとしても、画像には一切が反映されない。つまり、CCDCMOS などの受光素子に映ったそのままの画像ということになるわけだ。ただし、RAW データには、撮影時の設定が情報としてのみ記録される。また、RAW 画像は、カメラ固有のデータ形式で保存されているために、そのままでは一般的な画像ビューワーソフトで表示させることはできない。よって、ここで紹介しているような、専用のソフトウェアを使って、標準的な画像形式に変換してやる必要がある。 このとき、画像の色味やコントラスト、ホワイトバランスなどを調整することができる。この調整および、画像形式の変換を一般的に「現像」と呼んでいる。「なんだ、レタッチと同じじゃないか」と思うかもしれないが、RAW 現像で行なう調整は画像全体に対してであり、画像の部分的な修正や、不要な部分を削除するトリミングなどはできない。 よって、あくまでもレタッチと RAW 現像は別のものとして考える必要がある。

て、まずは、E-1 に標準添付の OLYMPUS Viewer に搭載されている RAW 現像機能から試してみよう。 この機能は、撮影した写真の一覧を OLYMPUS Viewer で表示させて、RAW モードで撮った写真を選択して、起動する。使いやすいと思える点は、RAW 現像時の各種設定が、カメラの設定や機能と同じなので、E-1 ユーザーであれば、直感的に操作できることだ。 ただし、遅い。プレビューの表示が非常に遅い。各種設定を一つでも変更すると、変更後の結果をプレビューするのに滅茶苦茶な時間がかかるのだ。最新のパソコンなら、それなりに速いのかもしれないが、この後に紹介する Photoshop CS の Camera Raw が、同じパソコンでもスムーズに表示できることを考えると、やっぱりこりゃ駄目だと言い切ってしまおうと思う。Nikon の D1 用の RAW 現像ツールも使ったことがあるが、ここまで遅くはなかった。また、このツールの現像機能は、E-1 で設定できる機能だけに限られているため、RGB 個別の修正や、色収差などの詳細設定がない。 オリンパスでは、OLYMPUS Studio という別売の画像処理ソフトウェアを用意しており、こちらは、「新開発の RAW データ現像エンジンを搭載し、RAW データの現像時間の大幅な高速化を実現」( E-300 用に新発売される新バージョン。2004年12月下旬発売)としているので、それなりに期待できそうではある。従来の OLYMPUS Studio は、まだ使ったことがないので、どの程度なのかはわからない。

P
hotoshop CS に搭載されている、RAW 現像プラグインソフトの「Camera Raw」でも、E-1 の RAW 画像を現像できる。E-1 に限らず、主だったカメラメーカーの RAW 画像に対応しているので、Photoshop CS ユーザーなら一度は試してみたらどうだろう。「Camera Raw」での現像処理には、Photoshop と画像処理におけるそれなりの知識を必要とするが、きわめて詳細な現像処理ができるし、なによりプレビューが速いのがいい。
 最近、「Camera Raw 2.3」という最新バージョンがアドビシステムズのサイトからダウンロードできるようになっているので、Photoshop CS ユーザーはすぐにダウンロードするいいだろう。


論を書こう。偏見にみちみちているかもしれないし、誤解を招くこともあると思うが、髭達磨は「Photoshop CS」の「Camera Raw」で RAW 現像することをお奨めする。あくまでも、「Photoshop CS なんて高くて買えねぇよ〜」という人とか、「レタッチなんかしないもんねぇ〜」という人を除いての結論ではあるが。

…と、まぁ、こんな結論を一度は出したのではあるが、どうもそうじゃないような気もしてきた。カメラメーカーの RAW 現像ソフトの方が綺麗な気がする。もう少し検証してみることにする…。

 
▼写真1 OLYMPUS Viewer
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画面は OLYMPUS Viewer。
E-1 に標準で添付されているソフトウェア。RAW 現像の機能も搭載されている。




















▼写真2 RAW 現像
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OLYMPUS Viewer 搭載の RAW 現像。
各種設定は E-1 の撮影設定と同じ用語で統一されているので、わかりやすいが、設定変更時のプレビューの表示が非常に緩慢でイライラしてしまう。













▼写真3 Camera Raw
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Adobe Photoshop CS に搭載されている RAW 現像プラグイン「Camera Raw」。
レタッチ初心者には難しいかもしれないが、詳細な現像処理ができるし、プレビューも高速なので使い勝手はきわめて高いといえる。

 
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