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エンハンサー使用の留意点 |
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グリーンエンハンサーの使用にあたり、他の色には影響を与えにくいとは言っても、全体が緑にふれる傾向にあるのは確かです。そのため、全体的に緑が多くない写真や人工物が多い写真などでグリーンエンハンサーをむやみに使用してしまうと不自然な色合いの写真になってしまいます。
また、ヒトは「緑がきれい!!」とは言うときも、実際にはいろいろな緑がその中には存在しているものです。黄色っぽい緑が鮮やかさを引き立てていることもあるでしょう。グリーンエンハンサーを使うと一様に緑を強調することになり、黄緑の美しさはなくなりやすくなります。
前述の作例08、09でも、黄緑の葉が美しいと感じて描写したいのか、鮮やかな緑色の葉を作品として描写したいのかによって、グリーンエンハンサーを使った演出の有無を判断すべきでしょう。
■あなたにとって稲は黄色? それとも緑?
実りの秋…
風に揺れる稲穂が綺麗な季節ですが、あなたにとって稲は黄色ですか? それとも緑ですか?
え?
おかしな質問するなって?
グリーンエンハンサーを使う上での留意点はそういうことだと思うんです。
実りの季節を迎えて黄色く色づいた稲田を撮りたいのか、稲田のある緑が鮮やかな風景を写したいのか…
そんなことを考えながら、次の6枚の写真を見て欲しいと思います。
どうですか、写真って難しい、そして面白いですね(笑)。
■トワイライトブルーの意外(?)な活用方法
今回は、里山歩き等に役立つグリーンエンハンサーを中心に解説してきましたが、また機会があれば冒頭で紹介した「トワイライトブルー」についても紹介したいと思います。ただ、トワイライトブルーの活躍の場は夕景だけじゃないんです。
例えば次の写真、昼下がりにトワイライトブルーを装着して撮影した写真です。
水面にも鮮やかに映るビビットな青空はトワイライトブルーの効果によるもの。
レンズフィルターは工夫するといろいろな発見がありそうですね。
また、秋と言えば紅葉の季節。
PLフィルターとトワイライトブルーが活躍しそうですよ!!
次回もお楽しみに。
> 第9回 キラキラの光を演出する クロスフィルター につづく
著者プロフィール |
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神崎 洋治(こうざきようじ)
パソコン、周辺機器、インターネット、セキュリティ、DVDなどに詳しいライター兼コラムニスト。
1996年から3年間、アスキー特派員として米国シリコンバレーに住み、パソコンとインターネット業界の最新情報を取材。取材記事は月刊アスキーとインターネットアスキーに連載したほか、日経BP社、朝日新聞社、毎日新聞社、電波新聞社などの雑誌や書籍に寄稿。以降、ライター業に浸る。日経パソコンやアスキー.ドットPCなどの雑誌やウェブでの記事連載多数、書籍の著書も多い。また、セミナー講師やウェブ開発プロデューサーとしても活躍中。
> ホームページ TRISEC International,Inc. |
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