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反射をなくすと写真がきれいになる? |
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PLフィルターを使うと、偏光と反射を抑えることができます。
その結果、写真が見違えるようにきれいになることがあります。
「反射をなくすと写真がきれいになる?」どういうこと? と思うかもしれません。
百聞は一見にしかず、作例写真でその効果を紹介しましょう。
梅雨の中、貴重な晴れ間をみつけて森林公園を歩いてみました。
遊歩道を歩いていくと、豊富な水分を浴びて木々が活き活きとして、緑が綺麗に輝いて見えます。
そこで1枚パチリ…芸術的でもなんでもない写真ですが、緑が美しいと感じませんか?
カメラはキヤノンの「EOS 40D」、レンズはケンコー・トキナーの「AT-X 165 PRO DX 16~50mm F2.8」です。
作例01 |
遊歩道を歩いていると、緑がきれいなので思わずパチリ。なんでもない写真ですが・・・普通はこうは撮れないんです。 |
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実はこの写真はPLフィルターを装着してPオートで撮った写真なのです。
もしもこのとき、PLフィルターを装着しないで撮ったなら、ずいぶんと違った印象の写真になるのです。カメラもレンズも良いものを使っているのになんできれいに撮れないのだろう…フィルターを装着しないで撮った写真が下の写真、こちら。
作例02 |
PLフィルターを装着せずに撮った写真。一眼レフでただ撮っただけの写真がさえない理由の一因は葉っぱに反射した偏光だったのです。 |
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「あぁ、よくこういう写真になっちゃってガッカリするんだなぁ…」と思った読者の方も多いと思います。
この写真は葉っぱが太陽の光を反射して、たくさんの偏光が発生しているのです。偏光を受けているところは露出オーバーで白く飛んでしまっているのがわかるでしょうか。カメラのオート露出は反射の白飛びを検知して、それを抑えようと全体の露出を下げますが、その結果、緑色のはずの葉の色は暗く黒ずんでしまうのです。「作例01」の写真と見比べると緑色がきれいに出ていないことが解ります。
ちょっとした反射が写真の絵作りに大きく影響しているんですね。
反射によって写真が台無しになっている、という意味がお解り頂けると思います。
次も同様の作例です。横に並べると比較がしやすいでしょうか。
右はPLフィルターを未装着の写真で、未使用では多くの場合、こういう写真になります。左はPLフィルターを装着した写真、反射を抑えることで、本来の葉の色を写すことができるのです。
この理屈は紅葉などの撮影でも同様のことがいえます。
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遊歩道の何気ないスナップですが、木漏れ日が反射して明暗がまちまちのシーンをきれいに撮るのは、実は結構、難しいのです。おそらくそんな経験をして実感として持っている人も多いと思います。 |
PLフィルターを装着して偏光をほぼ除去すると反射により白飛びが抑えられるとともに、カメラのオート露出補正機能も正常に動作して、本来の緑色が鮮明に写されます。 |
次は瓦屋根が反射して写真に悪影響を与えている写真です。
PLフィルターを使ったことがない人は、一見するとこの写真の問題点に気がつかないかもしれません。
作例05 |
昔ながらの門構えの庭園写真。屋根瓦が太陽光を反射しています。 |
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PLフィルターを装着して同じ位置から撮った写真です。
作例06 |
屋根瓦が太陽光の反射が抑えられ、緑の芝生がきれいに写りました。 |
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瓦屋根の反射を抑えることによって、屋根の色や質感が解るようになっただけでなく、周囲の草や芝生の色も本来の適正な露出で表現され、緑が美しく仕上がっています。
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