経済環境の世界的悪化がデジタルカメラ市場にも波及
今年もよろしくお願いいたします!!
新年なので、なんとか元気になる話題が欲しいところですが、世界金融危機や景気の落ち込みなど、経済面では明るい話題が少ない昨今です。
昨年序盤は、絶好調だったデジタルカメラの生産量も、昨年9月頃から急速に減速、一転して急ブレーキがかかっています。
CIPA(カメラ映像機器工業会)の統計によれば、デジタルカメラの生産台数は、2008年4月時点では前年同月比で「139.2% の急成長」を見せていました。
国内/海外ともに伸びていて、特に海外向けの伸びは顕著でした。
ところが、9月には 118.1% と伸びが減速、最新の2008年11月の数値は「97.7%」と、ついに前年比でマイナスとなってしまいました。
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国内外のデジタルカメラの生産台数の推移です。2008年前半は前年比30〜40%の伸びを記録していましたが、9月移行急激に失速してしまいました。
(データ出展:CIPA、グラフ作成はスタジオグラフィックス編集部) |
出荷台数の前年同月比で見れば、11月の国内向け出荷台数は 120.5% と好調でしたが、10月は 81.0% と厳しく、国外向けでは10月の 113.2% から、11月は98.4%へと急激に落ち込み、まさに厳しい局面を迎えています。
国内市場もここ数ヶ月の冷え込みを見れば、原因は世界的な金融危機の影響だけでもなさそうです。
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国内のデジタルカメラの出荷数は、8月以降大きく上下していて、傾向を掴むことはできません。元々、飽和状態がささやかれていましたが、世界市場環境の動きに翻弄された格好でしょうか。(データ出展:CIPA、グラフ作成はスタジオグラフィックス編集部) |
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国外への出荷台数(輸出台数)は急減速し、遂に前年同月割れとなりました。デジタルカメラ市場の急減速は、部品メーカーや周辺機器、流通にも大きな影響を与えると推測されます。(データ出展:CIPA、グラフ作成はスタジオグラフィックス編集部) |
とはいえ、技術や性能的にはデジタルカメラはますます進化しています。デジタル一眼では、フルサイズの撮像素子(イメージ)を搭載した機種が増え、動画撮影機能も本格的に開拓が始まりそうな気配です。コンパクトデジカメも薄型、顔検出、ピント追従などより簡単で便利な機能が進化を続けています。
暗い話題が多かった2008年末とは違い、2009年は春に向けて楽しくてワクワクする話題がたくさん生まれることを願って…
あ、そうそう、神崎洋治が執筆したエクセル本が出ました。
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どうぞよろしくお願いいたします。
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最後は、ちょっと宣伝でしたが、今年もまた一年、どうぞよろしくお願いいたします!!
※CIPAの「前年同月比」は注意書きとして「2008年1月分から統計参加企業が
増加したことにより、「対比」の定義が厳密ではないため、前年同月比、
前年同期比の数値はあくまで『参考値』とする」とあります。
神崎洋治
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