昼寝 まぁまぁ、のんびりと行きましょうよ。 (干支とはまったく無関係ですが・・)
さて、今回はデジカメ画像の高速化考察の第二弾。このテーマ、ずいぶんと間があいてしまいましたが、前回はUSBについてを解説しました。覚えていますか? 要点は、USBには「互換性の高いUSB1.1」と「高速なUSB2.0」があり、パソコンと周辺機器(デジカメ)の両方がUSB2.0対応機器の場合に限り、USB2.0の高速データ転送が実現するというものでした。
さて、この点をもう少し詳しく述べてみましょう。 USB1.1とUSB2.0のコネクタやケーブルの形状は全く同じです。何か違うかと言えば、それぞれの機器に搭載されているUSBを制御するICチップがUSB1.1のみに対応したものか、USB2.0にも対応した比較的新しいものか、ということです。USBを制御するICチップは機器に埋め込まれています。すなわち、原則としてUSB2.0に対応したICチップを搭載したパソコンと周辺機器を購入して高速性を実現する、ということになります。
今、市販されているパソコンのほとんどがUSB2.0に対応しています。しかし、少し以前に購入したパソコンの場合は、USB1.1のみ対応のものも多いのが実状です。僕が仕事で使っているデスクトップPC(2003年初春に購入)とノートPC(2年半前に購入)ともにUSBコネクタは装備されていますが、USB2.0には対応していません。そんなとき、USB2.0に対応させるためには、パソコン自体を買い替えるか、従来のパソコンにUSB2.0ホストアダプタ製品を増設するか、ということになります。
USB2.0ホストアダプタとは、USB2.0に対応したUSB制御ICチップが埋め込まれた拡張カード(インタフェースボード)で、デスクトップPC用には「PCIバス」と呼ばれる増設スロット用の基板、ノートPC用に「PCカードスロット(カードバス)」用のPCカード製品を増設するのが一般的です。 飛鳥でも前者を『IF/USB20PCI』(ダイレクト価格:2,580円)、後者を『IF/USB20CB』(ダイレクト価格:4,380円)という型式番号で取り扱っています。 これらの拡張カードにはUSBコネクタが装備されていて、パソコンに増設後は、パソコンに元々あったUSBコネクタにUSB2.0の周辺機器を接続するとUSB1.1で、拡張カードのUSBコネクタの方に接続するとUSB2.0の高速転送ができるようになる、という仕組みです。
デスクトップPC用のUSB2.0ホストアダプタ。
そんなわけで、パソコンとデジカメを直接ケーブル接続せず、コンパクトフラッシュやメモリスティック、SDカードなどのメディアをパソコンのUSB2.0に接続して画像を高速転送する、というユーザも多いのです。そこで必要となるのがデジカメから取り出したメモリを挿入して、パソコンに装着するためのメモリアダプタです。このメモリアダプタもUSB2.0に対応している製品を選択します。
飛鳥製品で代表的なものは、コンパクトフラッシュ/マイクロドライブ対応の『Tripper』シリーズと、メモリースティック/メモリースティックPRO対応の『MS-Style』です。『Tripper』シリーズはご存じ、ハードディスクとバッテリーを内蔵したポータブルストレージで、パソコンに接続すれば、USB2.0対応のメモリカードリーダー/ライターとしても利用できます。 一方、『MS-Style』はメモリースティック挿入口とフラッシュメモリを内蔵したメモリアダプタで、太めのペンのような形状をしています。USBコネクタに直接接続しても利用できますし、USBコネクタがパソコンの背面にある場合は、同梱されているUSB接続ケーブルをパソコンの前に出しておけば接続はしやすくなります。もちろん、どちらの製品もUSB1.1のコネクタに接続することも可能で、その場合はデータ転送速度は規格上で頭打ちになるので、"それなり"ということになります。