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第3回 宇宙からやって来たの? |
2013/11/08 |
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「 ゆみちゃん先生の写真スイッチ、始めたばかりにも関わらず、長い間お休みしてしまい、本当に申し訳ございませんでした。やっと、再開することができました。またまたよろしくお願いいたします 」と、事情により長期休載されていた、ゆみちゃん先生の復活です。今回はペットの上手な撮りかたを指南していただきます。 |
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笠井裕美子
某大学の写真学科を卒業後、プロラボ、写真スタジオを経験し、写真家・笠井アキラ氏と結婚。現在は、主婦のかたわら京都において女子対象のフォトレッスン教室を開催。現在生徒さん募集中! |
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● 宇宙からやって来たの?
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とてもかわいい写真とは言えませんが、思わず写真をとりたくなるポーズ。今、この時っていうシャッターチャンスです。ピントがあっていなくても、ぶれていても大丈夫、タイミングが大切。一番大事なのは家族だけが知っているシャッターを切った、その時のその瞬間の思い出。 |
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さて、今回の写真スイッチは、私達人間を心から信頼し、癒してくれるペットです。ペットもネコちゃんやわんちゃん、うさぎちゃんなどいろいろですが、我が家にはネコの「 大ちゃん 」がいて、かれこれ 12 年一緒に暮らしています。そして、友情出演で登場してくれるお友達の家族、お豆ちゃん。私がお豆ちゃんの家に遊びに行くと毎回大歓迎で迎えてくれます。ペットのかわいい仕草はいつも写真スイッチを ON にしてくれます!
冷たい雨が降っていた3月。ある日の夕方。びしょびしょに濡れて震えていた、生まれたばかりの子ネコを幼い女の子がみつけました。女の子は子ネコをかわいい小箱に入れて、近所の動物病院に届けました。動物病院の当番医は友人の妹さん。瀕死の状態の子ネコちゃん。
友人 |
とってもガリガリだし、体温も低いし、食欲もないので、1週間もつかどうか分からないの……助かるかなぁ……。 |
…と友人から私に電話がありました。
友人 |
この子が助かったら、里親にならない? |
私 |
えぇぇぇ〜〜、どうしよう……。 |
私は2年前に 15 年間一緒に暮らしていた先代ネコを亡くし、しばらくはペットはやめておこうと思っていたところでした。お返事を保留のまま3週間が過ぎ……ある日、友人の家に行ったところ、そこにはガリガリ子ネコちゃんがいました!
見てくれは悪くてガリガリだし、シッポは中途半端な長さで半分以下だし、でも太い……ヘンな子。とてもこの世の物とは思えない……抱っこしたら、もうだめだめ……意外にかわいい! それは、まるで、宇宙からの贈り物のようでした。
と言うわけで……。そのガリガリ君が我が家の家族になりました。あんまりガリガリで小さかったので、大きくなっての願いを込めて、「 大ちゃん 」と名付けました。そんな大ちゃんも、文字通り大きなネコちゃんになりました。
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● いつでもカメラ
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こんな場面に遭遇しても、手元にカメラがあればおもしろさが倍増します。 |
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ペットを飼っている人、みんながみんな、口を揃えて言うのが、「 うちの子が一番かわいい! 」でしょう。一緒に暮らしているペットが世界で一番かわいい。かけがえのない家族です。そんな家族を写真に撮りたい気持ちはみんな同じ。かわいく撮りたい! かわいい姿は一瞬ってこともあります。また、かわいい姿だけでなくて、シャッターチャンスもこの時を逃したら!ってこともあります。いつでもカメラを身近に置いておきましょう! 私が大ちゃんを撮る時はコンパクトデジタルカメラをよく使います。スマホでも大丈夫!
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● カメラ慣れ
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わんちゃんの目は全体が黒くて、表情をうまくとらえることが難しいことがあります。目の中に窓の光や電灯の明かりなど、キャッチライトが入るように撮ると表情が豊かになります。( 友情出演のかわいいお豆ちゃん ) |
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レンズを向けると怖がるペットもいます。チビちゃんのころからカメラでパシャパシャ写真を撮ってあげていると、カメラが平気になります。カメラ慣れさせるのが一番です。
でも、フラッシュやストロボは厳禁です。一度、フラッシュを光らせて写真を撮ると、ペットはカメラのレンズが自分に向けられると「 ピカッ! 」と光って、眩しいことを学びます。次にカメラを向けたとき、目をそらします。フラッシュの「 ピカッ! 」は目にもよくないので、ペットのためにノーフラッシュ、ノーストロボにしましょう。
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● ピントと絞り( F 値 )
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ISO:800 0.1 秒 F3.2 手前にピント。 |
ISO:800 0.1 秒 F3.2 奥にピント。 |
ISO:800 4 秒 F25 手前にも奥にもピント。 |
ISO:6400 0.8 秒 F25 手前にも奥にもピント。 |
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ピンと伸びた「 おひげ 」や「 かわいい肉球 」など、注目した場所にしっかりピントを合わせましょう。迷ったときは、目にピントを合わせましょう。
被写体( 撮したい物 )のピントの位置で、遠くと近く、つまり前後の距離で手前がぼけたり、後ろがぼけたりします。F の値が小さいほど、前後のぼけが大きく、F の値が大きいほど、前後がぼけずピントが合ってきます。
一番上の写真は、ふわふわに見える毛にピントを合わせました。F の値は 3.2 なので、小さい値です。奥に見えている目にはピントが合っていません。二番目の写真は、同じ設定で目にピントを合わせました。今度は手前にあるふわふわな毛はぼけています。三番目と、四番目は、F の値を 25 と大きな値にしました。手前のふわふわな毛と、奥の目の両方にピントを合わせることができました。
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● ISO は高めに設定
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ペットの動きは予想がつかないことがあります。「 じっとしていてね 」言っても、そわそわ、モゴモゴ……。絞り優先などのモードに設定しておくと、暗い室内で撮影する場合、シャッタースピードが遅くなることがあります。そうすると、ぶれた写真になるので気をつけましょう。その時は、ISO の数値を高めに設定します。
最近のデジタルカメラは性能が良いですから、ISO を 3200 や 6400 にしても大丈夫。カメラぶれに自信がない時、シャッターチャンスを狙うときは、ISO を高めに設定してみましょう。右の写真の三番目と四番目の写真は同じ F 値( 絞り )ですが、ISO の設定が違います。ISO を高い値に設定すると同じ F 値でもシャッタースピードを短縮することができます。そのため、カメラや被写体のぶれを軽減することができます。
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● 一番かわいく見えるのは?
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近寄ったり、離れたり、寝転んだり、上から見たり、下から見たり、いろいろいっぱい撮影して、かわいく見えるポイントを探しましょう。いつも身近にカメラを置いて、シャッターチャンスを逃さず、たくさん撮ることが一番です!
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● ゆみちゃん先生のフォト Tips
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小さい時に撮した写真と同じようなシチュエーションで大きくなった時の写真を撮ってみましょう。
できれば、小さい時から利用しているお気に入りのクッションなどを撮し込むとどれだけ成長したか、どんな変化があったのか、 経過観察することができます。すごく楽しいですよ。大ちゃんの場合は、あんなに小さかったのにどうしてこんなに大きくなったの? 小さいころに利用していたクッションは、今もお気に入り。大きくなってもこのクッションでくつろぎます。
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