輪島の市中さんに作ってもらった我が家のお重。蓋と側面にあしらってもらったドット模様が大好き。 |
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さて、京都に住んでかれこれ 25 年の歳月が流れました。ここのところ、よほどのことがないかぎり、年末は懇意にしている割烹にお節料理をお願いしています。
15 年ほど前だったでしょうか、会社の近くでいつもランチに利用している割烹で……「 お節料理お願いしたいのですが 」 とおそるおそる聞いてみました。
割烹の奥さん |
「 ほな、お重箱持ってきてください 」 |
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私 |
「 えっ!お重箱ですか……… 」 |
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デパートのお節売り場のように、お節料理は紙やプラスチックの器に入ってやってくるとばかり思っていた私は、ビックリ。
割烹の奥さん |
「 持ってはらへんの? しかたないですねぇ〜、今年はうちのをお貸ししましょう 」 |
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私 |
「 すみません………我が家にはピクニック用のタッパーしかないし………よろしくお願いします 」 |
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大晦日になると、錦市場は買い物客と観光客でいっぱい。買うものを決めて、いつものお店に直行。 |
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そっかぁ〜、来年は自分のを持ってきてくださいってことね。
大晦日の夕方、割烹にお節料理を受取に行くと、カウンターには借り物のお重箱に入った我が家のお節と、それぞれ別の各家のお重箱が並んでいました。各家のお重箱………むむむ………これは来年からプラスチックって訳にはいきませんねぇ。ほんと京都やなぁ! なんか、妙に納得。ピクニック用タッパー持って行かなくてよかったと安堵しました。
この翌年、我が家では、ちょっと奮発して、大好きな輪島の市中佑佳さんにお重を作ってもらったのでした。もちろん、2013 年のお節料理も、市中さんのお重箱に詰めてもらいました。
お正月準備の買い出しはやっぱり錦市場。年を追う毎に観光客の買い物客で賑わっています。この時期は、お客さんの会話が京都弁や関西弁ではなくて関東弁が多いのも特徴です。 お節は割烹で準備してもらっているので………錦では 「 睨み鯛 」 を買って、後は私的メインの買い物! お吸い物に入れる 「 細工物 」 です。
いつもの撮影場所。東向きなので、午前中いい感じの光が入る。この時は EOS Kiss で撮影。 |
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睨み鯛は縁起物の飾りのようなものですが、ここ最近ちゃんと食べるようにしています。鯛の身をほぐしてお椀に入れて、熱湯を注ぎ、三つ葉を入れるとちょっとしたお吸い物になって、案外とおいしいんです。
あれもこれも買いたいのだけど……今回メインのお買い物 「 細工物 」 は、巳年にちなんで、「 巳の形のかまぼこ 」 です。小さい買い物だけれど、これでぐっとお料理が引き立つのです。
市中さんのお重台の上に、蛤のお吸い物を置いてみた。紅白の巳のかまぼこと柚子の黄色、三つ葉のグリーンを意識。 |
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さて、お正月がやって来ました。蛤も用意して、お吸い物を作ってみました。あしらいの 「 紅白巳の形のかまぼこ 」 は色もおめでたく、形もユニーク。にょろにょろヘビさんが、お椀の中にいてますよ。
それではまた次回。 |