コンテンツのトップページへ ゆみちゃん先生の
〜写真スイッチ〜
第1回 にょろにょろヘビさんのかまぼこ 2013/01/28
 
▼今日のスイッチ  
スタグラ初登場、「 窓際写真家(?)」 ゆみちゃん先生のほのぼの京都写真エッセイ、「 ゆみちゃん先生の〜写真スイッチ〜 」 のはじまりです。京都で女子対象フォトレッスンを自宅で開催しているゆみちゃん先生の 「 写真スイッチ 」 とはいったい? 女子から圧倒的な支持を得ているゆみちゃん先生の撮影テクニックとは………。

気張らずにのんびりと、女性ならではの視点で綴るフォトエッセイ、第1回目は巳年にちなんだ、「 巳の形のかまぼこ 」 を添えたお吸い物。お楽しみください。
「 巳 」 はヘビさん
Clickで拡大
お正月用・紅白のかまぼこ細工。「 巳 」 の字そのものだけど、よく観察するとヘビさんの頭が………。
▼著者  
笠井裕美子
笠井裕美子
某大学の写真学科を卒業後、プロラボ、写真スタジオを経験し、写真家・笠井アキラ氏と結婚。現在は、主婦のかたわら京都において女子対象のフォトレッスン教室を開催。現在生徒さん募集中!
 
Share (facebook)    
 

● 写真スイッチ

 

 私の中にはどうも写真が無性に撮りたくなる 「 写真スイッチ 」 があると思うのです。キッチンで用事をしていて、ふと窓を観たりすると………


  「 あぁ〜写真的ないい光…… 」  
  「 そういえば、昨日のお吸い物! この光の中で写真に撮ったら美味しそうに見えるだろうなぁ〜 」  
  「 まだ残りがあるし…… 」  


春のプレゼント
Clickで拡大
おみやげにクッキーをいただいた。かわいいカゴに梅の花が添えてあって、春の予感。当家のネコも興味津々。

 なんて思った時、私の 「 写真スイッチ 」 が 「 オン 」 になってしまいます。 そうしたら、片付けもそこそこに、残り物のお吸い物と器や野菜を取り出して、キッチンの小さな出窓に並べ、あ〜やってみたり、こ〜やってみたり……。

 

 私は職業写真家ではないので、「 この品物で、リクエスト通りの写真を撮らなくっちゃいけない 」 とか、「 絶対何日までにこの場所でこの写真を撮影しなくてはいけない 」 なんて、ややこしい制約はありません。 「 自分で作ったお料理 」 や 「 いただき物や産直で買ってきた季節のフルーツやお野菜 」、「 お花やかわいい小物 」、「 ペットのネコ 」、「 散歩で出会った素敵な風景 」 などが、私の思うところの 「 写真的にいい感じ 」 になった瞬間、私の 「 写真スイッチ 」 は 「 オン 」 になり、ほっこり幸せで自由な写真時間が流れます。

 

 私が写真を撮る場所はだいたいこんな感じ。

 

  • 私が一日の中で一番長くいるキッチン …… 50%
  • リビングルーム …… 30%
  • 屋外 …… 20%

 

春の七草 「 すずな 」
Clickで拡大
スーパーで売っていた 「 春の七草セット 」 の中に入っていた、小ぶりでかわいい 「 すずな ( 蕪 ) 」 です。赤い和紙との相性が良いなぁ〜。

虹色の器
Clickで拡大
近所の骨董屋さんで見つけたa平焼の器は見る角度で虹色に輝く。スナップエンドウとペッパーをオリーブオイルで炒めた一品。美味しそうなので早く食べたい!

 室内で写真を撮るときは、特別な写真スタジオじゃなくて、キッチンの出窓や普通のリビングルームです。写真用照明などは一切つかわないし、窓際の自然光のみで撮影します。なので、撮影時間はお日様が顔を出している時間限定。

 

 そう言えば、友人写真家が私のことを 「 窓際写真家 」 と名付けてくれました。なんだか………複雑ですが、写真家って言ってもらっていいのでしょうか?(笑)

 

 カメラもプロ顔負けっていうようなものは使っていません。キヤノン EOS Kiss やオリンパス OM-D E-M5、オリンパス XZ-1 の3台が私のお気に入りカメラです。

 

 料理写真は自分で作ったお料理なので、「 早く食べないと写真撮ってたらもったいない 」 状態になることが多々あり、そんな時は、食優先で、写真スイッチは 「 オフ 」 状態に陥るはめになり、写真がありません。もちろん、写真を撮りたくない時もままにあり、そんな時も当然 「 オフ 」 となります。

 

 そんなわけでこれからしばらくの間、プロの写真家さんの写真とはちょっと違うお気楽写真を掲載しながら、私なりの 「 写真スイッチのオンオフ 」 をつれづれに綴っていきたいと思います。よろしくお願いしますね。

 

● 市中さんのお重箱

 
我が家のお重
Clickで拡大
輪島の市中さんに作ってもらった我が家のお重。蓋と側面にあしらってもらったドット模様が大好き。

 さて、京都に住んでかれこれ 25 年の歳月が流れました。ここのところ、よほどのことがないかぎり、年末は懇意にしている割烹にお節料理をお願いしています。

 

 15 年ほど前だったでしょうか、会社の近くでいつもランチに利用している割烹で……「 お節料理お願いしたいのですが 」 とおそるおそる聞いてみました。

 

割烹の奥さん 「 ほな、お重箱持ってきてください 」  
「 えっ!お重箱ですか……… 」  

 

 デパートのお節売り場のように、お節料理は紙やプラスチックの器に入ってやってくるとばかり思っていた私は、ビックリ。

 

割烹の奥さん 「 持ってはらへんの? しかたないですねぇ〜、今年はうちのをお貸ししましょう 」  
「 すみません………我が家にはピクニック用のタッパーしかないし………よろしくお願いします 」  

 

暮れの錦市場
Clickで拡大
大晦日になると、錦市場は買い物客と観光客でいっぱい。買うものを決めて、いつものお店に直行。

 そっかぁ〜、来年は自分のを持ってきてくださいってことね。

 

 大晦日の夕方、割烹にお節料理を受取に行くと、カウンターには借り物のお重箱に入った我が家のお節と、それぞれ別の各家のお重箱が並んでいました。各家のお重箱………むむむ………これは来年からプラスチックって訳にはいきませんねぇ。ほんと京都やなぁ! なんか、妙に納得。ピクニック用タッパー持って行かなくてよかったと安堵しました。

 

 この翌年、我が家では、ちょっと奮発して、大好きな輪島の市中佑佳さんにお重を作ってもらったのでした。もちろん、2013 年のお節料理も、市中さんのお重箱に詰めてもらいました。

 

 お正月準備の買い出しはやっぱり錦市場。年を追う毎に観光客の買い物客で賑わっています。この時期は、お客さんの会話が京都弁や関西弁ではなくて関東弁が多いのも特徴です。 お節は割烹で準備してもらっているので………錦では 「 睨み鯛 」 を買って、後は私的メインの買い物! お吸い物に入れる 「 細工物 」 です。

 

お吸い物撮影風景
Clickで拡大
いつもの撮影場所。東向きなので、午前中いい感じの光が入る。この時は EOS Kiss で撮影。

 睨み鯛は縁起物の飾りのようなものですが、ここ最近ちゃんと食べるようにしています。鯛の身をほぐしてお椀に入れて、熱湯を注ぎ、三つ葉を入れるとちょっとしたお吸い物になって、案外とおいしいんです。

 

 あれもこれも買いたいのだけど……今回メインのお買い物 「 細工物 」 は、巳年にちなんで、「 巳の形のかまぼこ 」 です。小さい買い物だけれど、これでぐっとお料理が引き立つのです。

 

蛤のお吸い物
Clickで拡大
市中さんのお重台の上に、蛤のお吸い物を置いてみた。紅白の巳のかまぼこと柚子の黄色、三つ葉のグリーンを意識。

 さて、お正月がやって来ました。蛤も用意して、お吸い物を作ってみました。あしらいの 「 紅白巳の形のかまぼこ 」 は色もおめでたく、形もユニーク。にょろにょろヘビさんが、お椀の中にいてますよ。

 それではまた次回。

 

● ゆみちゃん先生のフォト Tips

 
アネモネのお花畑にヘビさんがお散歩
Clickで拡大
シャッターを押しながら、自由に、そしてどんどんイメージをふくらませることが大切です。

 3時のコーヒーブレイク。この日のカップ&ソーサーはかわいいアネモネの花模様。そうだ……冷蔵庫には、紅白のヘビさんが……。ここで、写真スイッチが 「 オン 」 となりました。

 コーヒーブレイクもそこそこに、西側のリビングルーム窓辺にアネモネ模様のソーサーを持って行き、紅白のヘビさんをのせてみました。なんだか、ヘビさんがお花畑で散歩しているみたい! シャッターを押すとイメージがふくらみます。

 照明は窓から入ってくる自然光だけを利用しています。手ブレが気になる私の ISO 感度設定はだいたい 800。ヘビさんの頭になっている所にピントを合わせてみました。もちろん、1カットだけじゃなくて、いろいろな角度から撮影したり、他のお皿に並べ替えたり、楽しい写真時間でした。

 
Share (facebook)    
 
初出:2013/01/28 このページのトップへ
 
space space space
space
space
space space space

     
 
 

     
リンクについて
著作権について
プライバシーポリシー