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柴田誠のフォトレポ ~
  台湾カメラショーレポート
  2014 台北國際攝影器材&影像應用大展

Posted On 2014 10月 22
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新製品がなくてもお構いなし。カメラと女のコ目当ての来場者たち

TOPIX

10 月 17 日 (金)~ 20 日 (月) の4日間、台北で開催されたカメラショー、2014 台北國際攝影器材&影像應用大展。フォトキナ直後のカメラショーということで、どんなものが登場するのか気になるところです。今回も、フォトジャーナリストの柴田誠が台北に飛び、現地から会場レポートをお届けします。 by 編集部

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■ 2014 台北國際攝影器材&影像應用大展

10 月 17 日 (金)~ 20 日 (月) まで、台北で開催されていた 2014 台北國際攝影器材&影像應用大展( Taipei Int’l Photography & Media Equipment Exhibition 2014 )。会場は台北で一番高いビル、台北 101 の目の前にある世界貿易中心展覽一館。会場の外では、留学フェアや国際ブックショーの熱心な呼び込みが行なわれていたが、カメラショーの案内はどこにもない。ようやく会場に辿り着くと、国際ブックショーと同じ入り口だった。会場が二分されていたため、分かりにくかっただけだったのだ。

中国語サイト http://www.chanchao.com.tw/digital/

英語サイトはいたってシンプル。

入場無料のイベントではあるのだが、一応プレスの受け付けを済ませてプレスキットをもらう。漢字だらけのリリース7枚と CD-R を1枚受け取って会場に入ると、とにかく人が多い。週末の昼過ぎということもあるのだろう。

各ブースのステージ前には、カメラやスマートフォンを構えた人たちで溢れかえっていていた。ステージのないような小さなブースでは、通路のあちこちでモデル撮影会をゲリラ的に開催。歩くのもままならないほどだ。とは言え、会場内はゴミが散乱しているわけでもなく、音楽がガンガン鳴っているわけでもない。中国のカメラショーに比べると、かなり整然とした印象だ。

会場入り口。会場はそれほど広くはなく、出展社数も 60 社ほど。

会場案内図。正成集団、立福公司は現地販売代理店。

スタッフが配っているのはカタログではなく商品のチラシ。値段も入っている。

ブースには値段を付けて商品が紹介されている。

マルチコプターや動画用の機材は数多く見掛けた。

珍しく男性が商品説明をしていた。

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■ 黙々とシャッターを切る来場者たち

来場者は学生から年配の方まで幅広いが、若いカップルか会社員が多い。モデルやコンパニオンの撮影には慣れているふうだが、モデルに声かけをするわけでもなく、黙々とシャッターを切る。来場者同士もあまり声を掛け合ったりはしない。グループでの来場者は少ないようだ。

メーカーのベストを着たスタッフ、コンパニオンが手渡しているのは、カタログではなくチラシ。よくあるロゴ入りの手提げ袋などを配っている気配はないので、すぐに両手がチラシでいっぱいになる。小さなブースを覗いてみると、多くの商品に値段がつけられており、大きなブースでもタッチ&トライコーナーはほとんどなく、商談スペースがその大部分を占めていた。

ブースの商談コーナーは、どこも超満員状態。

ステージで行なわれるワークショップはいつも満席状態だった。

最近話題のドライブレコーダーを出品するブース。

多くの来場者を集めていた特売区。会場特価で販売されていた。

機材のチェックをしてくれるコーナーにも長蛇の列ができていた。

出版社のブース。日本の MOOK の多くが台湾でも翻訳されている。

ステージで商品の開設をするニコンのコンパニオン。

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■ 展示即売会のような台湾カメラショー

会場をぐるりとひと回りして分かったのは、メーカー主体のショーではなく、販売店がメインのショーだということ。プレスキットには、iPhone6 があたる購入者抽選会やキヤノンのレンズが1元で購入できる抽選会の案内があった。

そんなわけで、最新機種の発表などはないし、パーツを扱うメーカーの出展もほとんどない。展示即売会にようなもので、商談スペースを占めているのもエンドユーザーであるカメラの購入者というわけだ。ライカを扱うブースは小さかったし、レンズアダプターやカメラマンベストはほとんど見掛けなかったというのも、台湾のカメラ市場を反映しているのだろう。もしかしたら、値引き交渉だって可能なのかもしれない。

コンパニオンやモデルはとにかくきれい。だが、どこのブースを覗いてもミニのタイトスカートにロングヘアの女のコばかり。韓国のモデルや歌手( 台湾の女優をあまり知らないので )を思わせるようなアジアンビューティというのは、個性がないなぁと思ってしまうのは私だけだろうか。

2014 台北國際攝影器材&影像應用大展の会場風景。

ステージ前はどこのブースも黒山の人だかりができていた。

撮影しやすいようにという配慮か、ステージは高い位置に設けられている。

来場者と一緒に撮影をしてくれるような気さくなアイドルも。

苦労して撮影してもこの程度です(スミマセン)。

熱心に撮影する来場者。工夫を凝らしたストロボや一脚を持っている人が多い。

にっこりと微笑んでチラシを配るコンパニオン。

台湾の人気女優 Nono( 辜莞允 )が出版記念で来場。ステージ前は大変なことに。

コンパニオンの周りはいつもカメラマンだらけ。でも笑顔は絶やしません。

金屏風、紅葉は和テイストをイメージしているんでしょうか。

モニターよりも目立っていた BenQ のモデルさん。

台北駅の南側にある台湾のカメラ街の一角。

ギャラリー little MOCA(http://www.littlemoca.com)では、舞山秀一さんの写真展「 七菜乃×舞山秀一 」が 10 月 30 日まで開催中。

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■ 制作・著作 ■
スタジオグラフィックス
柴田 誠 MAKOTO SHIBATA

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著者について
1964 年生まれ。2012 年春に 24 年間勤務した出版社を退社し、フリーのフォトジャーナリストとなる。その後、香港に個人事務所 CYBER DRAGON HKG LIMITED( 數碼龍珠( 香港 )有限公司 )を立ち上げ、フォトキナをはじめとする国内外のカメライベント、写真フェアなどを中心に取材活動を行い、香港をベースにして国内や海外のカメラ雑誌や ウェブマガジンに執筆している。ちなみに日本在住。出版社在籍中には、カメラ誌の製品担当者で組織する「 カメラ記者クラブ 」にも通算 16 年間在籍。編集者時代に培った幅広い人脈と豊富な経験を活かした活動をするとともに、「 日本の写真文化を海外へプロジェクト 」を主宰。業界の活性化と後進の指導にも積極的に取り組んでいる。中国のカメラ雑誌「 撮影之友 」の編集顧問も務める。日本写真家協会( JPS )会員、日本写真協会( PSJ )会員、日本香港協会( JHKS )会員。