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初心者向けスナップ講座
特別編03 苦手な露出設定を連写で攻略
 

プロでも迷う露出の選択
露出に自信がないときは・・ブラケティング
AEブラケティング(AEB)の操作
 
>>「はじめに」と「ご挨拶」はコチラ
 

2005/02/09

 

■体系的に学び直す
    デジタルカメラのしくみ


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Model : 藍 海夏
写真 : 神崎洋治

 
■プロでも迷う露出の選択
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 露出の設定によって写真のデキは大きく変わります。
簡単撮影ゾーンやコンパクトカメラの自動設定など、初級向けの環境ではカメラが露出を自動で判断して決めてくれます。しかし、必ずしもカメラが自動で判断して決めてくれた露出が、撮りたい写真の適正露出とは限りません。だから、中級者にステップアップするためには露出を調節するテクニックを覚えた方がよいのです。

●ダイナミックレンジってよく聞くでしょ

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<写真A>
薮田氏がセッティングした状態を、私が便乗して横撮り撮影した写真です。
ブラケティング機能(後述)で3枚を連続して撮りました。最初は適正露出と思われる状態の写真です。
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<写真B>
ブラケティング機能では、2枚目は露出アンダーで撮影されます。妖艶な感じの写真でメリハリが効いています。これはこれでいい感じだと思います。
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<写真C>
3枚めは露出オーバーで撮影されます。飛んでいてもこのくらいハイキーな写真の方が、広告などでは使い易い場合もあります。

  明るいところと暗いところが同居しているような写真の場合は特に、露出には悩まされます。明るいところに露出設定を合わせれば、暗い部分は黒く潰れてしまい、暗いところに合わせれば明るいところは白飛びしてしまうからです。もちろん、カメラの性能によっても、黒潰れや白飛びしてしまう度合いは異なります。

 「ダイナミックレンジが広い」とか「狭い」といった言葉を聞いたことがあるかと思いますが、「ダイナミックレンジが広い」カメラほど、黒潰れや白飛びを防ぐ能力には長けています。実は、同じサイズの撮像素子(CCDやCMOSセンサー)を搭載するカメラの場合、高画素数の撮像素子ほどダイナミックレンジは狭くなる傾向にあるのです。つまり、高画素数のモデルをこぞって欲しがる初心者もいらっしゃいますが、ともすると初級者には難しいカメラを欲しがっている、と言えなくもないわけです。
 もちろん、カメラメーカーだって騙して商売したくはないでしょう。高画素数をでっかくPRしておいて、実はしょぼい画像のモデルじゃ世間が許しません。そこで高画素化で落ちそうになるダイナミックレンジ幅を、各社いろいろな技術を投じて拡げているわけです。富士写真フイルムのハニカムCCDも、高画素でありながら広いダイナミックレンジを実現している技術として有名ですよね。
 だから、カメラ選びには画素数だけでなくダイナミックレンジの広さなんかも気にしてみるといいですよ。

●人間の欲望はダイナミック!!(意味不明)

 さらにしつこくダイナミックレンジの話。
 例えば、もしとんでもなくダイナミックレンジが広いカメラがあるとしましょう。右のような写真を撮ったとしても、明るいところは写真Bの明るい部分のようにはっきりと(カーテンのしわが解る)、暗いところは写真Cの暗い部分のようにこれまたはっきりと撮れることでしょう。これなら曖昧に露出を設定してもOKですね・・すべて解決・・そんなカメラが最強っ!!・・・なんて、そういうわけでもないんですよ(どんどん話がそれていく・・(汗;))。
 想像してみてください、今言ったような写真を。つまり、明暗がはっきりしていない写真ってことですよね。それで果たして見栄えのする写真と言えるのでしょうか? 仮にレタッチで写真を加工して、そういう写真を作ったとしても、とても不自然で、パンチのない、メリハリもない写真になってしまうのです。

●黒潰れ、白飛びは善か悪か?

 なんの話だっけ?
 そうそう、どんな高性能カメラであっても、露出の設定によって黒潰れや白飛びは発生します。カメラが自動で露出を設定する場合、カメラさんの立場からすれば、この黒潰れや白飛びは「悪」なのです。自動なんだからそれで仕方ないのです。つまり、なるべくそれが発生しない設定が「適正」という意味です。
 前回解説したように、一般的にはカメラは被写体含めて写真全体の複数箇所の明るさを測り、適正露出を決定しますので、大雑把に言うと、平均露出がセットされます。だから右の写真のように、窓際で人物を撮ると、窓の明るさに平均値が引っ張られて肝心な人物は暗く、黒くなってしまいます。また、運良く人物に露出が合ったとした場合、今度は被写体の白っぽい部分は露出オーバーで撮影される可能性が高くなります。しかし、撮影者にとっては白っぽい部分が重要な場合もありますよね。そんなときは肝心な部分が白飛びした写真にならないよう、カメラが判断した適正露出よりも露出アンダーで撮っておいて白飛びを防ぎ、後で好きなようにレタッチで調整するのが良い選択になります。

 右の3つの写真、露出が全部違います。ブラケティング機能(後述)を使って撮りました。あなたはどれが一番お気に入りですか? ここには黒潰れも白飛びもあります。写真を鑑賞するのには、黒潰れや白飛びは絶対悪ではなく、それを含めて楽しむものです。カメラ任せの自動露出を使っていると、実は3つの写真とも撮れません。もっと真っ黒けになってしまいます。「自分の意図した写真を撮りたい」と思うならカメラ任せの露出から卒業すること・・それこそが初級者からの卒業なのであります。

 

■露出に自信がないときは・・ブラケティング
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●露出は3つでワンセット?

  「適正露出の写真と、念のためオーバーとアンダーの写真をそれぞれ撮っておきますねー」
仕事でも、プロのカメラマンの方とよくこういった会話をします。プロでも露出の設定はシビアなんですから、初中級者が露出補正に戸惑うのも無理はありません。そういう時は、幾通りか露出を変えて写真を撮っておくわけです。例えば、上で紹介した例の写真のように。

 そこで便利なのが「AEブラケティング」機能です。オートエクスポージャブラケティング、オートブラケティング、AEBとも呼ばれます。どれも一緒。

 これは露出を自動的に変更して3枚の撮影を行う方法です。この機能を設定しておくと、シャッターを押すごとに、標準(適正)露出→マイナス補正(暗め)→プラス補正(明るめ)に自動的に切り替わって撮影されます。だから現場では「はい、××さん(モデルさんの名前)、3回ずつシャッター落とすから表情そのままでねー」とかいいながら、パシャパシャパシャ、と撮るわけです。

●AEブラケティング(AEB)の効能

  冒頭に掲載した写真3点は、EOS Kiss DigitalのAEB機能を使って連続で撮影した露出が異なる写真です。EOS Kiss Digitalの場合は、シャッターを3回押します。被写体が女性モデルの場合でさえも、3回シャッターを押す間に表情が変わったり、動いたり、まばたきしたりと、露出だけ変えた写真を撮るのは意外と難しいものです。それを考えると、風の強い屋外での撮影や、被写体が動物や電車などの場合には、ブラケティングで撮るのは不可能に近い作業です。だから挑戦できるときには貪欲にやってみることをお勧めします。

 また、カメラの機種によっては、1回のシャッター(レリーズ)だけで露出の違う3つの写真が撮れる機種もありますので、キスデジ以外の方は、お使いの機種のマニュアルで確認して下さい。キスデジの設定の仕方は次の項で解説しますのでご覧下さい。1回押すごとに露出をどれだけ変更して撮るかは設定の際に決める(調節する)ことができます。

 銀塩フィルムの頃は、現像などにお金がかかるので、なかなかテストもやりづらかったのですが、デジタルカメラなら失敗しても損は少なく、学ぶことは多いので、いろいろと試してみましょう。露出の変更やAEブラケティングによって写真がどう変わるのか、理解すると楽しいですよ。機会があればやってみてください。

 ちなみに例の写真は、薮田氏が「プロが教える新・女性の撮りかた講座」用にセッティングしたところを、私が横撮りした写真です。さすが薮田氏、いいサンプルの環境を作るものだと感心します。AEブラケテイングで3つの露出で撮った写真、どれがお気に入りか、きっと意見が分かれるでしょうね。露出については「プロが教える新・女性の撮りかた講座」(著:薮田織也)で詳しく解説する予定ですので、私の講座で応用撮影ゾーンにステップアップした人は、ぜひ読んでくださいね。

 

■AEブラケティング(AEB)の操作
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●露出ブラケティングはメニューで設定

<操作1>
ダイアルを応用撮影ゾーンの「P」に合わせます。
<操作2>
キスデジの「MENU」ボタン(赤枠)を押して、メニューを表示します。メニューの操作は十字ボタン(黄枠)で操作します。
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<操作3>
「▼」ボタンでAEB設定を選択します。十字ボタンの右を押すと、マークが3つに分離します。マイナスとプラスに自動設定する露出幅を指定します。
<操作4>
露出表示パネルに3つのマークが表示されればブラケティング設定の完了です。
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<操作5>
基本の露出を変更したい場合は露出補正設定ボタン(赤枠)を押しながら、電子ダイアル(緑枠)を回すと露出補整ができます。
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<操作6>
電子ダイアルを回すと露出を示す3つのマークすべてが移動し
ます。

  EOS Kiss Digitalの場合、AEBはメニューで設定します。

  1. モードダイアルを「P」(プログラム)モードに合わせます。<操作1>

  2. キスデジの「MENU」ボタンを押して、液晶画面にメニューを表示します。<操作2>

  3. 十字ボタンの「▼」ボタンを3回押して「AEB設定」を反転させ「SET」ボタンを押します。<操作3>

  4. 十字ボタンの「右三角」ボタンを数回押すとマークが3つに分かれます。真ん中が基本の露出、左右のマークが露出幅(-露出と+露出)を表します。露出幅は好みで設定できますので、最初のウチはどの程度の変化が出るか、いろいろやってみてはどうでしょうか。
    設定したら「SET」ボタンを押します。<操作3>

  5. 液晶の露出表示部分にマークが3つ出ていればAEBが設定されている状態です。<操作4>

    これで基本的にはカメラが自動設定した露出とその±露出の写真が1枚ずつ、計3枚を順々に撮影していく設定となりました。初級者はまずはこれでやってみると良いでしょう。

    もし、基本となる露出設定を変更したい場合は、特別編01回で解説した変更方法がそのまま使えます。

  6. 「露出補正設定ボタン(AV)」を押しながら電子ダイアルを回して露出値を変更します。<操作5>

  7. 露出の変更とともに3つのマークが動き、AEB全体の露出値が変わることが解ります。<操作6>

 

 
 
 
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