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初心者向けスナップ講座
5回めの旅:
晴れててもストロボ使ったポートレート撮影
 

モデルとの距離によって写真が変わる不思議
青春の光と影(ストロボを味方にする)
高性能レンズとレフ板を使ってみる
 
>>「はじめに」と「ご挨拶」はコチラ
 

2004/11/10

 

■体系的に学び直す
    デジタルカメラのしくみ


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Model : 藍 海夏
写真 : 神崎洋治

 
■モデルとの距離によって写真が変わる不思議
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●何気ないスナップから、Tinkingスナップに・・(意味不明)

  前々回までは、女性の全身を撮ること題材にして、カメラの高さ、ズームをワイド側にしたり望遠側にする、などによって写真の印象が変わることを解説しました。バストアップの写真もまたこれらの影響を受けますので、今回も研究してみましょう。
 前々回も言いましたが、ズームというのは被写体を大きくしたり小さくしたりするものと思われがちですが、見える範囲が球面上に拡がったり、狭まったりするものでもあるわけです。ワイド側で近づいた写真は女性のカタチをゆがめてしまいます。
 例として写真Aを見て下さい。どちらも全自動モードで撮影しました。ここでは良い悪いという点数は付けませんが、まるで違ったイメージの写真になっていますね。左はカメラマンの目線位置で近づき、なおかつズームは広角側で撮った写真です。結果的に顔を強調した写真になっています。一方、右はカメラ位置をモデルの目線まで下げて望遠側で撮影した写真です。身体のプロボーションが強調されています。またワイド側と望遠側で背景のボケ味も異なっているのがわかりますか?

 

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<写真A>
どちらも全自動モードで撮影しました。ズームを広角側と望遠側、カメラの位置を目線より上と下、身体を斜めと正面で、撮り比べました。


●ポートレートモードを使った半身撮影、背景のボケ味を強調

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<写真B>
冴えない写真をヤラセで撮りました。海夏と事務所の皆さん、無理言ってこんな写真撮らして貰って・・ご協力ありがとうぅぅぅ。
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<写真C>
カメラマンが少し離れて望遠を使って撮影。絞りの関係もあって背景がボケて、全体的にポートレートらしい写真になりました。

  では次に、更に解りやすく善し悪しを強調した写真Bを見ましょう。
 猫背でさえない表情の写真です。藍海夏にはわざとこんな表情してもらいました、ヤラセです。更に広角側で撮っているので湾曲して顔デカに見え、プリクラのようです。絞りはF8.0まで絞っています。身体も正面を向いていてなんだか超見栄えのしないプリクラ写真といったところです。

さて、前回までの経験を活かして、イカした写真に演出しましょう。

 写真Cは写真Bとずいぶんと違った写真に見えますが、モデルとカメラマンの立ち位置はそれほど変えていません。カメラマンは半歩だけ下がってズームを望遠側に、更に腰をかがめてカメラ位置を下げて撮影した写真です。キスデジ(EOS Kiss Digital)の簡単撮影ゾーン(オート設定)の「ポートレート」モードに設定しました。モデルは身体を斜めにしてスマートさを演出しています。顔の大きさとプロポーションの見え方が全然違うことに気付きますよね。写真Cはポートレートらしい写真です(ちょっと笑顔がぎこちないですが、さえない表情のあとですぐに笑顔をしてもらったせいです)。

 更に背景のボケ具合を比べて下さい。ワイド側のときはレンズの絞り値はF8.0、望遠側のときはF4.5です。ズームの位置や絞り値によって背景のボケ方がこれほど変わってくるんですね。

 基本的に、背景はF値が小さいほどボケる、ズームを使うほどボケる、と頭に入れておいて下さい。

 

   
■青春の光と影(ストロボを味方にする)
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●青春は関係ないって・・

 次に光と影について考えてみましょう。青春の光と影と言えば、長い一本道ですが、このさい青春は関係ありません。
 さて、光と言えば、真っ先に思いつくのが「順光」と「逆光」です。日が差した晴天時に撮った写真Cは光と影の部分がはっきりくっきりと現れます。観光旅行などの記念写真では「逆光にならないようにと」と言われて悪者扱いされるのは「逆光」ですね。真っ正面から光が当たるのを「順光」と言いますが、逆光が悪者なら順光が良いのかというとそうでもありません。順光は凹凸をなくしてしまい、かえってモデルの顔面やプロポーションをノッペリさせてしまうことがあります。光と影がほど良く出て、適度に凹凸が表現されている写真がいいのです。

 これ結構スナップ撮影では難しいテーマですよね。だって、この景色をバックに撮りたい、と思ったときに太陽の位置なんて決まっているんですから。太陽の位置が変わるまで待つわけにもいきませんから、テクニックで切り抜けるわけです。閑話休題。

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<写真D>
晴天下での撮影ですが、強制的にストロボを発光させて、影を消したところです。グラビアに近くなったでしょ。

 写真Cは斜め上から太陽光を受けた写真ですが、晴天のため光と影の部分がはっきりくっきりと現れます。意図的に影を利用した写真もありますが、層でない場合は、もう少し影を薄くするとよりいい感じになります。その効果を出すために最も有効なのアイテムがレフ板なんです。レフ板とは反射板のこと。テレビやグラビア撮影の光景を見たことが゜ある人、アシスタントの人が持って反射させているある銀板のことですわい。

●レフ板ないからストロボで

 しかし、一般の人は普段はレフ板なんて持ち歩かないでしょうから、そういうときはストロボを使います。ストロボからの光によって、太陽光でできた影を薄めるわけです。ところが、初心者にはここで難問。キスデジの場合、簡単撮影ゾーン(オート設定)の「全自動」や「ポートレート」にモードダイアルを合わせている場合、明るいときはストロボは発光してくれません。そういうときはマニュアルモードを使うんです。仕方ありません。自在にストロボを使うにはマニュアルモードの「P」にダイアルを合わせ、レンズの付け根の横にあるストロボボタンを押して、内蔵ストロボをポンッと上げます。これで準備完了。
 写真Dは晴天下での撮影ですが、強制的にストロボを発光させて影を消したところです。写真Cのような顔にかかる影が消えて、グラビア写真に近くなりました。ストロボ光に照らされ、肌がより白く写るので、女性にも評判が良い写真ができます。ただし、注意点もあります。影がなくなる替わりに、凹凸が表現しにくくなったり、露出がオーバー気味になり白飛びなどが起きやすくなります。モデルとの位置やズームなどを変えて何枚か撮って違いを見てみましょう。

 最後に仕上げです。前回の要領で、カメラアングルを下げて見上げる写真を撮ります。見上げるので余計に影の部分が多くなりますが、そこはストロボを味方に付けましょう。あ、身体の曲線が出るようにポージングと顔の位置の調整も忘れずに。で、できたのが下の写真E(右)です。ヤラセの写真Bはあんまりですから、写真Cと比べてみましょう。ポージングとアングル、ストロボ発光の有無による違いを見て下さい。

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写真C
これでも十分にいい感じのスナップ写真ですが・・。 ちょっと影が強すぎますですかね・・・
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写真E
この講座を読んで、ストロボ焚けば、キスデジ標準でこんな写真が誰にでも撮れますぞ(笑)。

 ちなみに逆光はモデルの輪郭も引き立たせますので、そういう意味では決して悪者ではないのですが、普通に撮ると被写体が真っ黒に写りがちなのも事実。そこで、中上級者は身体の輪郭や髪の毛は逆光で光らせつつ、レフ板を使ったり、明るくてもストロボを使って被写体に適度な光を入れて演出するわけです。

<<コラム>>
★EOS Kiss Digitalの旅 なんでストロボが発光してくれない?
 『EOS Kiss Digital』はストロボボタンを押してストロボをポンッと上げるとシャッターを押したときに自動発光するように設計されていますが、ポートレートや風景、スポーツなどの簡単撮影ゾーン(オートモード)ではカメラ側が必要と判断した場合のみしかストロボは作動しません。カメラ側が不要と判断した場合は、ボタンを押してもストロボが上がらなかったり、発光しないのです。(第一回で解説しました)
 つまり、簡単撮影ゾーン(オートモード)では発光はあくまでカメラ側の判断によるもので、ユーザーの意図では必ずしも発光しないということです。装着するレンズによってもストロボが発光するか否かは左右されます(レンズによって明るさに関する性能が異なるためです)。「よく解らないのでオートだけで写真を撮りたい」という人の限界のひとつです。ストロボを発光させて意図した写真を狙いたい場合はプログラムモードを使うことが前提になってきます。

 

■高性能レンズとレフ板を使ってみる
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●レフ板や違うレンズを使うと・・うわっ、ますますポートレートっぽい

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<写真F>
愛用のEF28-70 F2.8Lを装着、ポートレートモードで撮影しました。レフ板を使っています。

  ここまでは、キスデジの標準レンズ『EF-S』を装着して撮影した作例でした。でもね、標準キスデジを使っているオジサマ達の中にはどうやら、違うレンズを使うことで、どんな写真が撮れるのか知りたい、と考えているアクティブな方もいるようです。そういう疑問、要望、欲望、大歓迎です。そこで、最後に僕の愛用の抜けの良いレンズ『EF28-70 F2.8L』をキスデジに装着し、かつレフ板を使用して影を消して撮影した写真を紹介して、今回は終わりたいと思います。

 というわけで写真Fです。キスデジのポートレートモードにセットすると絞りは開放(F2.8)になりました。そのまま撮れば背景を飛ばした写真のできあがりです。レフ板で影を薄くしていますので、自然光やストロボ使用に比べて凹凸がきれいに表現されていると思います。ストロボ発光の写真Dでは白く明るくきれいに見えた肌ですが、こちら写真Fでは自然な色と質感が表現されていることが解ると思います。(写真Dとまったく違うでしょ。思わず触れたくなります・・・・え?・・・・あ、写真にデスよ)

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<写真G>
少々ハイキーに撮った明るい写真です。望遠を使っているので背景のボケもかなり強めです。

 同じ場所で更にアップで撮影したのが写真Gです。ポートレートなど絞り開放(F値が少ない)気味の撮影はピントが合う許容範囲が少ないのでピンボケに最新の注意を払いましょう。また、望遠を使うと手ぶれがシビアになりますので、カメラをしっかりホールドすることが重要です。
 写真Gは少々ハイキーで美白に撮りました。明るい(F値が小さい)レンズを装着して、背景のボケを活かした明るい写真を狙いました。個人的にはこういう感じも好きなんです。晴天らしくて、髪の毛のカラーもきれいに出ているのではないでしょうか。

では、次回をお楽しみに〜。

 

■オマケ(海夏写真館)
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いつものように、最後にオマケで、撮影中の海夏の表情です。


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