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柴田誠のフォトレポ
CP+2018 レポート #02
CP+2018閉幕 ~ これからのCP+はどうなっていくのか

Posted On 12 3月 2018
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TOPIX

3月1日(木)〜 4 日(日)の4日間、横浜のパシフィコ横浜と大さん橋ホールで開催されたCP+2018( http://www.cpplus.jp/ )。様々な新しい試みを行なっているものの、今年も目標としている7万人には届かなかった。これからのCP+はどうなっていくのだろうか。前回に引き続き柴田誠のレポートで後編をお届けします。 by 編集部

■ 新製品の発表を意識し始めた CP+

開催前に各社から新製品が発表され、会場で初めて触れることのできる新製品が例年よりも多かったのが今年の CP+ の特徴の一つ。CP+ で発表されたワールドプレミアムアワードのノミネート機種は、レンズ交換式カメラ部門で 6 機種、交換レンズ部門で 4 機種、フォトアクセサリー部門で 8 機種と、CP+ での発表を各社意識するようになってきたことを伺わせる( レンズ一体型カメラ部門は該当なし )。
今秋からフォトキナ( http://www.koelnmesse.jp/photokina/ )が毎年開催になり、来年からは 5 月開催になることから、CP+ で発表されたモデルがフォトキナで手にできるようになるのは間違いない。ただし、毎年開催となるフォトキナは規模が縮小されることが予想されている。ワールドワイドのカメラショーというこれまでも位置付けから、ヨーロッパのカメライベントへと格下げされることも懸念されている。また、4 〜 5 月に開催されているソウルや北京のカメラショーの開催も来年以降は未定。
大きなメーカーの場合は、欧州やアジアの現地法人がイベントの参加を企画し準備をするが、中小のメーカーはそうはいかない。カメラメーカーであっても規模の縮小は避けられないだろうし、場合によっては、どこの国のカメライベントに出展するかの選択を迫られることにもなりそうだ。

ワールドプレミアアワード:レンズ交換式カメラ部門 ソニーα7III

ワールドプレミアアワード:レンズ交換式カメラ部門
ソニーα7III

ワールドプレミアアワード:交換式レンズ部門 SIGMA 105mm F1.4 DG HSM | Art

ワールドプレミアアワード:交換式レンズ部門
SIGMA 105mm F1.4 DG HSM | Art

ワールドプレミアアワード:フォトアクセサリー部門 キヤノンSPEEDLITE 470EX-AI

ワールドプレミアアワード:フォトアクセサリー部門
キヤノンSPEEDLITE 470EX-AI

■ 各社ブースのステージイベントが充実

大きなブースを構える主要カメラメーカーは、いずれも 2 つのステージを設けて大勢の来場者を集めていた。小さなブースでもステージを設けているところが増え、会場のあちこちにあるステージ前には、多くの人だかりができていた。また、今年から会場中央に設けられたプレゼンテーションステージでも各社のプレゼンテーションが開催されていた。
登壇する写真家や講師陣は、メーカーの教室や雑誌等でおなじみの面々。ステージプログラムは、各社のホームページや登壇者の Facebook などでも紹介され、来場者の獲得に一役買っている。

ニッシンジャパンのステージに登壇する いのうえのぞみ さんと萩原和幸さん。大勢の観客を集める人気のステージイベントの一つ。

ニッシンジャパンのステージに登壇する いのうえのぞみ さんと萩原和幸さん。大勢の観客を集める人気のステージイベントの一つ。

シルイのブース。小さなステージながら撮影イベントが始まると、プロ顔負けの機材を抱えた来場者で黒山の人だかりができる。

シルイのブース。小さなステージながら撮影イベントが始まると、プロ顔負けの機材を抱えた来場者で黒山の人だかりができる。

タムロンのステージで望遠レンズの魅力を紹介する井上六郎さん

タムロンのステージで望遠レンズの魅力を紹介する井上六郎さん

ケンコー・トキナーのステージでは田原さん(右)の司会で様々な写真家のステージが開催。スタジオグラフィックスを紹介する萩原和幸さん。

ケンコー・トキナーのステージでは田原さん(右)の司会で様々な写真家のステージが開催。スタジオグラフィックスを紹介する萩原和幸さん。

ニッシンジャパンのステージで開催されていた浅岡省一&黒田明臣「 対談 & ライブシューティング対決 」。対談やライブシューティング形式のステージは少なかった。

ニッシンジャパンのステージで開催されていた浅岡省一&黒田明臣「 対談 & ライブシューティング対決 」。対談やライブシューティング形式のステージは少なかった。

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■ 出展社、出展内容にも変化が

数年前からマイクロソフト、マウスコンピュータといった PC 関連のメーカーが出展するようになり、EIZO や BenQ といったモニターのメーカーだけでなく、画像処理やレタッチ関連の製品も数多く展示されるようになった。また今年はアドビも出展し、多くの来場者を集めた。
一方でカシオ、サンディスク、コメットといったメーカーブースは見られなかった。かつてはカメラショーの目玉的な存在だったストロボメーカーのブースが少なくなったのは寂しい限りだが、撮影のスタイルが様変わりしている証拠でもある。

マウスコンピュータのブース。写真向けにカスタマイズされたパソコンを中心に紹介していた。

マウスコンピュータのブース。写真向けにカスタマイズされたパソコンを中心に紹介していた。

アドビブースでは、Creative Cloudのフォトプランの登録を積極的に行っていた。

アドビブースでは、Creative Cloudのフォトプランの登録を積極的に行っていた。

オリンパスブースではサクラスリングを紹介。

オリンパスブースではサクラスリングを紹介。

エプソンブースではよしもと芸人のプリントを紹介。また芸人によるステージイベントも開催していた。

エプソンブースではよしもと芸人のプリントを紹介。また芸人によるステージイベントも開催していた。

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■ 分離された印象の強い大さん橋ホール

日本最大級の参加型写真展 “ 御苗場 ”、アジア最大級の写真集フェア Photobook JP のP HOTO HARBOUR が開催されていた大さん橋ホール。PHOTO HARBOUR の会場はかなりの混雑ぶりで、イベントしての注目度は高い。しかし、シャトルバスが運行されてはいるものの、往復と滞在の時間を考えると出かけるのを躊躇したくなるのは誰しも感じるところ。1日で CP+ の全部を見て回るのは難しいだろう。
パシフィコの展示ホールと大さん橋ホールの客層は微妙に異なるような印象で、写真好き、カメラ好きが会場の分離とともに分けられてしまったようにも思えるが、CP+ もフォト・ヨコハマの1イベント。写真のイベントとカメラのイベントを一緒にやっていると考えれば、さらなる発展が期待できそうだ。
パシフィコの展示スペースの拡張が難しく、“ プロ向け動画エリア ” が会議センターに移動するなど、展示ホールも今回大きく様変わりをした。従来会場の片隅にあったプレゼンテーションステージ、飲食コーナーが会場中央に設けられた。また、今回出入り口が一方通行でなくなったこともあって、人の動きにずいぶん変化が見られた。来年以降は各ブースの反応次第で変更というのもあり得るだろうが、どう変更されていくのだろうか。

PHOTO HARBOURで開催されていた御苗場の会場の様子。

PHOTO HARBOURで開催されていた御苗場の会場の様子。

PHOTO HARBOURの写真集フェアPhotobook JPの会場。

PHOTO HARBOURの写真集フェアPhotobook JPの会場。

象の鼻テラスで開催されていた“PHOTO! FUN! ZINE! WALL in フォト・ヨコハマ2018”

象の鼻テラスで開催されていた“PHOTO! FUN! ZINE! WALL in フォト・ヨコハマ2018”

会場中央に設けられていた飲食コーナー。

会場中央に設けられていた飲食コーナー。

写真甲子園のブースも今回はパシフィコの展示ホール内に設けられていた。

写真甲子園のブースも今回はパシフィコの展示ホール内に設けられていた。

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■ 定着した感のある周辺の関連イベント

アネックスホールで開催されていた “ フォトアクセサリーアウトレット ” と “ 中古カメラフェア ” は人気イベントで定着した感がある。いずれも会期中4日間開催されることもあって、開場前から多くの来場者が行列を作るほどの人気ぶりだ。
会議センターでの週末イベント PHOTO WEEKEND をはじめ、インターコンチネンタルホテルのロビーでは「 マグナムが観たモノクロームのパリ 」、さらに円形プラザではキャンピングカー & キッチンカーグルメが開催されていた。展示ホールから近いとはいえ、まだまだ認知が足りていないようで、やや寂しい印象があった。

アネックスホールで開催されていた中古カメラフェアの会場。

アネックスホールで開催されていた中古カメラフェアの会場。

開場前から行列ができるほどの盛況ぶりをみせるフォトアクセサリーアウトレット。

開場前から行列ができるほどの盛況ぶりをみせるフォトアクセサリーアウトレット。

会議センターで開催されていた週末イベントPHOTO WEEKEND。

会議センターで開催されていた週末イベントPHOTO WEEKEND。

キャンピングカー&キッチンカーが集まった円形プラザ。

キャンピングカー&キッチンカーが集まった円形プラザ。

来年のCP+2019は、2019年2月28日(木)〜3月3日(日)に開催されるが、その前後にフォトキナが開催される。2018年9月26日(水)〜29日(土)と2019年5月8日(水)~11日(土)だ。そのほかにも世界各地でカメラショーが行われる。それらが次のCP+にどのように影響するのか、カメラ業界の動向とともに見守っていきたい。

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柴田誠
著者について
1964 年生まれ。2012 年春に 24 年間勤務した出版社を退社し、フリーのフォトジャーナリストとなる。その後、香港に個人事務所 CYBER DRAGON HKG LIMITED( 數碼龍珠( 香港 )有限公司 )を立ち上げ、フォトキナをはじめとする国内外のカメライベント、写真フェアなどを中心に取材活動を行い、香港をベースにして国内や海外のカメラ雑誌や ウェブマガジンに執筆している。ちなみに日本在住。出版社在籍中には、カメラ誌の製品担当者で組織する「 カメラ記者クラブ 」にも通算 16 年間在籍。編集者時代に培った幅広い人脈と豊富な経験を活かした活動をするとともに、「 日本の写真文化を海外へプロジェクト 」を主宰。業界の活性化と後進の指導にも積極的に取り組んでいる。中国のカメラ雑誌「 撮影之友 」の編集顧問も務める。日本写真家協会( JPS )会員、日本写真協会( PSJ )会員、日本香港協会( JHKS )会員。
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